私の先輩であり、友人である団士郎氏の著作が、このたび文春新書から出版されました。
 タイトルを「不登校の解法」といいます。副題には「家族のシステムとは何か」と書かれています。
  彼は、私の家族療法の先生の一人です。そして、日本の児相に家族療法を持ち込んだ張本人の一人でもあります。

 


はじめに 〜問題解決に原因は要らない〜

 
 相談機関に二十五年いました。前半はいわゆる心理療法と呼ばれる取り組みを、おもに子どもに行なってきました。それが後半、大きな変化をむかえ、子ども自身から家族へと関心の焦点が転換することになりました。理由は、その方が問題解決に効果的なことを数多く体験したからです。もちろん引き続き、子どもと一対一で長い時間をかけた関わりも行なっていました。しかし新しく経験したシステム論に基づく家族療法の考え方は、長年児童相談にかかわってきた私にとっては革命的でした。

 子どもの問題解決に、両親や祖父母、兄弟などの協力を求めるのは、とくに新しいわけではありません。家族へのアドヴァイスは従来から行なってきたことでした。ではなにが新鮮だったかというと、家族をどのようなものだと理解し、それに対してどう取り組むかという点でした。中でも問題解決のために原因を探ることをしない視点は画期的でした。これは家族の中に問題の原因を作った犯人を探すのを止めることでした(団士郎著 「不登校の解法」より)。

 文 春 新 書
 「不登校の解法」
 家族のシステムとは何か 
 団 士郎 著

 定価 690円+税

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