<円環的質問の例>
1 問題の同定、問題をめぐって生じていること
「今、あなた方の家族の中で困っていること、解決したいことは何ですか」
… 誰が、どんな順に、何を、どんな方法で言うか。
それは一致しているか、食い違っているか、隠されているか…。
「別に、それぞれ違ったことをおっしゃってもいいのですよ」
無理に一致させているのか。
求心的な家族か、拡散的な家族か…
妻「今主人の言ったことと同じです」
TH「同じ内容でかまいませんから、奥さんの言葉でおっしゃって下さい」
そこで違いが明確になることがある。
2 あることをめぐっての順番、程度
「誰が、それを一番心配していると思いますか」
お互いの意見は、
cf. 物事によって順位が変わる → どこに重きを置いているかが分かる
「**については、どんな順番ですか(誰ですか)」
「じゃあ、++については…」
3 程度、頻度について
「それは、だいたい1週間にどれくらい起こるのですか」
「**さんはどう思うのですか」
家族員によって評価が異なっても良い
誰はどう思っている、
それに対して誰はこう思っている…ということを
評価をはさまずに、違いがあることだけをつかみ、それを家族にも認識させておく。
4 起こることの順番を明確にさせる
「**になった時、その後すぐにどうなるのですか」
「そのあとどうなるのですか」
「その時、**さんはどうしているのですか(どんなお気持ちなのですか)」
「それで…」
「その時、++さんは…」
* 情を交えずに、むしろ事実をデジタルに
「いろいろな感想はあるでしょうが、それは少しはさまずに。それから…」
5 時期について
「それは、いつ頃から。どの程度…」
「その時期に、ご家族の中に何かありましたか」
その他のコンテクストと連動していることはよくある話
因果論的に解釈しない
6 決定パターンの把握
「そのことにつては、ご家族の中ででどのように決まるのですか」
順序、人、キーパーソンなど
「そのことは他の場合でもそうですか」
どの場合はこうで、この場合はこうで、といったことも把握する
7 問題をめぐってしてきたこと
「その問題について、皆さんはどうなさってこられましたか」
「それでその結果はどうでしたか」
批判的になったら、
「そのことの善し悪しは、今後のこととは関係ありません」
と客観中立的になること
行動連鎖が聞かれることも多い
8 家族相互の認識を確認し、あるいは交流の様子を知りたいとき
「(父以外の人に)**の時、お父さんはどうなされたいと思われたと思いますか
(どんな気持ちだったと思いますか)」
9 IF クエスチョン ミラクルクエスチョン
「もし問題が解決したとしたら、この家族はどうなると思いますか」
「そうなるためには、どうすればそうなると思いますか。仮定の話でいいですから」
10 反復されるかどうかを確認する
「そのことは、他の時でもそうですか」
「同じ事は、どのようなときに起こりますか」
「この前の時もそうでしたか(この前の時はどうでしたか。その前の時は…)」
質問は、このほかにもいろんな事があると思われる。
要は、質問していくことによってその家族や、ある問題をめぐってのコンテクスト(形式的、文脈的側面)が、個々人の事情に巻き込まれることなく把握され、そのことは特殊な事態ではなく反復されているのなら、ある種のパターンである。
このように、家族に関する情報をきき、それをシステム論的立場から仮説付け、それは正しかったのかどうかについて検証するときに絶えず使用する質問テクニックのことを<円環的質問>と称する。
反語:直線的質問(因果論的質問)