教皇平和アピール

教皇ヨハネ・パウロ二世 平和アピール

1981.2.25. 広島に来訪された時に



       戦争は、人間のしわざです。
       戦争は、人間の生命の破壊です。
       戦争は、「死」です。
       この広島の町、
       この平和記念堂ほど強烈に
       この真理を、
       世界に訴えている場所は他にありません。


       もはや切っても切れない、
       対をなしている二つの町…
       日本の二つの町、広島と長崎は、
       「人間は信じられないほどの破壊ができる」
       という事実の証として存在する悲運を担った、
       世界に類のない町です。


       この二つの町は、
       「戦争こそ、平和な世界をつくろうとする人間の努力を、
       いっさい無にする」と、将来の世代に向かって警告しつづける、
       現代にまたとない町として、
       永久にその名をとどめることでしょう。


       私は、自然と人間、真理と美の創り主である神に、祈ります。
       神よ、私の声を聞いてください。
       それは、
       個人の間、または国家の間でなされた、
       すべての戦争と暴力の犠牲者たちの声だからです。


       神よ、私の声を聞いてください。
       私は主が、すべての人間の心の中に、
       平和の知恵と正義の力と、兄弟愛の喜びを
       くださるよう、祈ります。


       おお、神よ、私の声を聞いてください。
       そしてこの世に、
       あなたの「終わりなき平和」をお与えください。

                   【平和アピール・抜粋】

         「教皇訪日公式記録 ヨハネ・パウロU世」主婦の友社刊 より


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