野口剛夫さんからの手紙


 東京フルトヴェングラー協会の野口剛夫さんから、次のようなお手紙が届きました。ブルックナー/交響曲第8番ハ短調の、ハース版に基づくエレクトーン版演奏会のお知らせです。

 本格的な夏の暑さに突入しつつあるこの頃ですが、皆様におかれましてはお元気でお過ごしのことと思います。

 私どもでは、現代の進化した鍵盤楽器の代表選手ともいえるエレクトーンを起用し、毎年様々な試みをしてまいりました。近年は協奏曲やオペラのオーケストラの代用としてエレクトーンが使われることも一般的になりつつありますが、同時にこの楽器ならではの独自性を探究してその可能性が広く認知されることが必要になってきています。

 その独自性は、エレクトーンのために書かれた現代の新作だけが提供できるのではありません。過去の作品もその対象になりうると考えられます。過去のオーケストラの名作において、当時の楽器が能力的に限界があったとしたら、作曲者の楽想は完璧に表われることができたでしょうか。現代において初めて、従来の楽器の能力的不備を進んだテクノロジーの所産である電子楽器が埋め、作曲者の理想をさらに発展的に開花させるという可能性が生まれてくるのではないでしょうか。

 昨年は、エレクトーンを全面に押し出した企画として、ブルックナーの交響曲第9番を全曲演奏しましたが、オルガンとオーケストラの特性の両方を併せ持つようなブルックナーの音楽に、エレクトーンが高度の適性を示すことが明らかとなりました。この成果は各方面から注目されましたので、今年その第2弾として第8交響曲の全曲演奏を行う運びとなりました。使用する版は主にハース版によりますが、第3楽章については、ブルックナー研究家の川崎高伸氏がヴィーンから持ち帰った未公開バージョンを使用するのも注目されます。

 皆様におかれましてはご多忙のところ恐縮ではございますが、この音楽会に足をお運びいただき、ご意見ご感想を賜われれば誠に幸いでございます。

        2000年7月                      野口 剛夫 拝

 演奏会名:"Bruckner meets Electone part 2" 「ブルックナー、エレクトーンと出会う」パート2
 演奏曲:ブルックナー/交響曲第8番ハ短調(ハース版に基づくエレクトーン版:
 第3楽章のみオーストリア国立図書館の未公開資料による。世界初演)

 エレクトーン:西山淑子、橘光一、宮原佐智、本橋麻衣子 シンセパーカッション:沖雄一
 指揮:野口剛夫  解説:川崎高伸 他

 日時:2000年7月22日(土)午後6:00開演(5:30開場)
 会場:ヤマハエレクトーンシティ渋谷(JR渋谷駅南口より徒歩5分)
 料金:3000円(全席自由)。前売りは2000円。下記まで氏名、住所、電話番号をお知らせください。

 主催:日本音楽舞踊会議 (CMD : Commitee of Music and Dance Japan)研究公演部
 後援:月刊「音楽の世界」、ヤマハエレクトーンシティ渋谷、日本ブルックナー愛好会、音と言葉社
 問い合わせ:野口 Tel: 043-252-7494 、E-mail: otakesan@kt.rim.or.jp

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