「シネマ1987」は毎月、20ページ程度の会報を出していますが、200号を超えて保存スペースもかなり場所を取るようになってきました。また、紙の印刷物は時間がたつと、どうしても傷んできます。保存場所も取らず、傷まないようにするには会報を電子化してしまうと良いでしょう。CD-Rなどに保存でき、1年分をまとめておくこともできます。ファイルの電子化では今のところ、PDF化が一番なので、ここでは主にフリーソフトを使ったPDF化の方法を簡単に説明します(というか、単なるポインタ、リンクの寄せ集めです)。
PDFファイルを作るには大きく分けて2つの方法があります。
(1)印刷物をスキャンして画像にした上でPDFにする。
(2)WORDや一太郎などワープロソフトで作成したファイルをPDFで出力する。
(1)の方法はフラットベッド型のスキャナにたいていバンドルされている「やさしくファイリング エントリー」など使えば、時間はかかりますが、簡単にできます。ScanSnapなどの専用機を使えば、数分で終了します。ただ、ファイルを画像にしてしまうと、文書内の検索ができません(註1)。これではPDF化するメリットが少なくなるので(2)の方法を推奨します。もちろん、この方法はワープロソフトのファイルが残っていないと、できません。残っていない、あるいはもともとない場合もあるでしょうから、(1)と(2)の方法を組み合わせても良いでしょう。なお、画像ファイルをPDFに変換するソフトはVectorなどで探せば、フリーソフトでもかなりあります。
註1:e.typistなど最近のOCRソフトはPDFに透明テキストを埋め込むことで検索に対応しています。この機能は、はっきり言って凄いです。ちゃんとPDF上の文字に透明テキストが重ね合わされており、検索すると、該当部分をハイライト表示することができます。ワープロファイルからPDF出力したものと何ら変わりません。ワープロファイルが残っていない人は買っても損はないと思います。
ワープロソフトで作成した文書ファイルをPDFで出力するソフトには以下のようなものがあります。
このほか、PDF995というフリーソフトもありますが、PDFを出力するたびにホームページが開く上、出来上がるPDFの品質もあまり良くないのでお勧めしません。
上記のようなソフトを使わなくても最初からPDF出力機能を備えたOpenOffice.org(略称OOo)でファイルを作っておけば、もっと簡単です。ただ、一太郎派の私はWORDに似たインターフェースのOOoは必ずしも使いやすくありません。原稿を出す会員すべてにこのソフトを使えといっても無理でしょう。OOoはWORDと互換性がありますから、簡単なレイアウトのWORDファイルならOOoで読み込んで、PDFを出力するという使い方が良いようです。残念なことにOOoは罫線の入った文書などはページをはみ出してしまうことがあります。互換性のアップが望まれるところです。
普段使っているワープロソフトからPDFを出力するには上に挙げたようなソフトを使う必要があります。予算が豊富にある方はAdobe Acrobatを購入するのがベストでしょうが、無料のCutePDFでも出来上がるPDFファイルに見た目では遜色はありません。インストールも簡単です。しかし、大きな欠点があり、検索ができません(私の環境だけかもしれません)。検索したい方はPrimoPDFを使うか、少し難しいですが、最後の2つの方法をお勧めします。
CutePDFはインストールすると、コントロールパネルのプリンタとFAX内にCutePDF Printerというアイコンができます。ワープロソフトなどのアプリケーションから印刷する際、プリンタにCutePDF Printerを選べば、PDFファイルが出力されます。これは他のソフトでも同様の操作です。
FreePDFは既に開発が止まっているようです。フリーソフトの中で使うなら、PrimoPDFがベストと思います。PrimoPDFはGhostscriptを使っており、15の方法を初心者向けに簡単にしたものと言えそうです。なお、日本語版のTsubasa PDF Printは10回使うたびにユーザー登録(無料)を促すダイアログが出ます。
有料の製品はAdobe AcrobatといきなりPDF、瞬間PDF以外は使ったことがありません。最も安い「いきなりPDF」はアプリケーションからPDFを出力する機能しかありませんが、フリーソフトと違って画像圧縮のレベルを選べるなど、設定が細かくできるのがメリットでしょう。日本語化されていて安心ですし、Adobe Readerでの検索にも問題がありません。PDF出力だけが目的なら、これで十分と思います。
瞬間PDFはPDFの分割・結合やセキュリティ設定などができます。ただ、個人的によく使う一太郎の文字罫線が残念ながら出力されません。普通の罫線に関しても太さがバラバラになるなど、罫線の出力は苦手のようです。アイコンへのファイルのドラッグ&ドロップでPDF作成ができるのがメリットで、使いやすいツールではあります。
15と16のページを参考にフリーでPDFファイルを作成するための手順を以下にまとめておきます。
1. Ghostscriptは日本語版を利用(参考ページ→Ghostscript 8.50 + GSview 4.6 の日本語版)
2. redmonをインストール(詳しい手順は「PDFをフリーソフトで『快適に』作る」参照)
3. postscriptプリンタドライバはAdobe Universal PostScript Windows Driver Installer 1.0.6 - Japaneseを利用。PPD Files: Adobeもインストール(この2つの詳しい手順は「PDF作成お助けソフト」のページ参照)
4. インストールされたプリンタのAdobe Distiller JのポートをRPT1に変更。ポートの構成は以下のようにする
Redirect this port to the program: C:\gs\gs8.50\bin\gswin32c.exe Argument this program are: -Ic:\gs\gs8.50\lib;c:\gs\fonts -sDEVICE=pdfwrite -r300 -dNOPAUSE -dSAFER -sPAPERSIZE=a4 -sOutputFile="%1" -c .setpdfwrite -f - Output: Prompt filename Run: Minimized
赤字の部分はインストールしたGhostscriptのバージョンによって異なります。以上の手順でPDFを作成すると、製品版を買ったのと比べて遜色ないPDFファイルができます。
出力したPDFファイルは一つのフォルダに入れておいてもいいのですが、どうせなら一つのPDFファイルにまとめておきたいところです。PDFファイルの結合はAdobe Acrobatでもちろんできます。このほか、いきなりPDF Professionalや瞬間PDFなども対応しています。
無料で作りたい方はフリーソフトのiTextFrontかConcatPDF(どちらも同じ作者で同じ機能を持つソフトです)が良いでしょう。一部制限(リンクが埋め込めない)はあるものの、結合は簡単にできます。また、このソフトには画像ファイルやテキスト文書のPDF化機能、PDFの暗号化、一部ページの抽出(ページの分割)などの機能もあります。
作成したPDFファイルは検索できるようにしておくといいでしょう。これまたいろいろなソフトがありますが、フリーの全文検索エンジンNamazuでも可能です。Namazuのインストールに関しては「Namazu(Perl版)設置ノウハウ」を参照してNamazu for win32をインストールしてください。
NamazuでPDFを検索するにはXpdfが必要です。具体的な手順は「Namazuを使おう」というページが大変参考になります。
このほか、PDFを検索するフリーソフトには全文検索ソフト G-Search Personalなどもあります。有料の製品ではサーチクロス(ビレッジセンター、2,000円)も対応しています。