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市民社会フォーラム座長 楠真次郎
はじめに
わたしたち神戸で生活し、神戸で働く若者は、「安定して生活でき、働く喜びを感じ
られる仕事を選びたい」「子どもをすくすくと育てたい」「住み心地のいいまちを」な ど、これからこのまちに住み、このまちとつきあっていく、将来にわたる住民として、 神戸市に大きな期待を持ちたいと思っています。
それでは今の神戸市は、私たちが住んで満足できるまちになっているでしょうか。も
し私たちが現在および将来にわたる住民として、さらには私たちだけでなく私たちの子 どもたちなど、将来にわたる世代が安心して暮らしていけるようなまちづくりを、市長 がしないのであれば、残念ながら私たちが住み続けることは実際上困難です。
今の市政は、私たちを大切にしてくれているとは思えません。たとえば、私たちが結
婚・出産後にも働き続けようと思って子どもを保育所に預けようとしても、しばらく待 機児とされてしまい、なかなか預けられません。市内の保育所の定員数が足りないので す。それにもかかわらず神戸市は、児童福祉法で保育に欠ける児童を保育所に入れる義 務があると決められているのに、その定員数を増やすどころか、逆に公立保育園3カ所 を06年度から民間移管しようとしています。神戸市は子育てをする私たちの方を向いて 仕事しているとは到底思われません。
その他にも、小児ぜん息患者を対象に自己負担分を助成している「小児ぜん息等調査
事業」は単年度予算わずか約2,000万円ですが、これを打ち切りました。阪神間はぜん 息罹患率が高い地域であるにもかかわらずです。さらには私たちの親や祖父母の世代で ある高齢者の医療費助成は、所得制限を厳しくし、03年には対象者を1万人も減らしま した。寝たきり高齢者の介護世帯への月1万円の介護手当も、重度障害者への月2,200 円の福祉年金も、生活保護世帯への夏冬見舞金も廃止。敬老祝い金の支給も1万人以上 減らしました。
このように神戸市政は、ほんとうにみんなで助けあわなければならない人たちに対す
る援助をどんどん切り捨てていくばかりです。一方で、神戸空港など、多くの市民がそ の必要性に疑いの声をあげている大型開発には多額のお金を使っています。多くの市民 や社会的弱者にとってなくてはならない施策を打ち切るという今の神戸市のあり方に は、大きな疑問を持ちます。
神戸に住み神戸で働くことになる多くの若い世代にとって、このまちで生活すると
は、結婚、出産、育児をするということであり、それを支えているのは神戸市の制度で す。それは神戸市民から集められた税金によってまかなわれているものであり、そのお 金はまさしく私たち若者をはじめとした市民のために使われなければならないもので す。市政の失敗によって膨れ上がった市の借金を返済するために、人間らしい最低水準 を確保するためにつくりだされた制度を廃止するというのは、本末転倒であり、とうて い許すことはできません。
安心して生活ができ、いきいきと未来に希望を持って暮らすことのできる神戸市にし
ていくために、いくつかの提案をします。これをもとに、多くの若い世代の自由で創造 的な発想をもって、神戸市のあり方に対する活発な論議ができる場をつくっていきたい と思います。
1.ムダな大型開発をやめ、市民生活に予算を
神戸市がかかえている借金は約3兆2,000億円(2005年度末市債残高)、市民一人あたり
で計算すると、約220万円にもなります。神戸市の財政がここまで深刻化している原因 は、福祉や保育など市民生活のためにお金を使ったためではなく、多額のお金を使って 不必要で不採算な大型開発事業を続けていることにあります。
多くの住民から「NO」の意思表示がされた神戸空港建設は、総額なんと3,140億円。
空港関連事業としても、ポートアイランドと空港島を結ぶためのポートライナーの延伸 工事に1,200億円、「医療産業都市構想」には市・国費あわせて755億円、中央市民病院 移転は545億円もかかります。港湾事業会計は3,823億円もの借金を抱えていますが、市 は国からスーパー中枢港湾の指定を受けると、313億円もかけてポートアイランド2期 に水深16mの耐震岸壁を整備しようとしています。また、1,800億円もかけて建設され た市営地下鉄海岸線は、年20億円の赤字経営を続けています。
阪神・淡路大震災から10年が過ぎましたが、被災者の生活再建を省みず、「創造的復
興」を名目にあいかわらずのハコモノ開発をすすめています。住民が必要としていな い、健全な地域雇用を生みださない事業を続けるということはどうしてでしょうか。
市民生活のために使うお金がないわけでありません。神戸市が続けているこれらの無駄
な大型開発をやめれば、十分に市民生活型の予算を編成することが可能です。
次のような予算の転換が必要ではないでしょうか。
(1)神戸空港の本体事業や関連事業(ポートライナー延伸、海上アクセスの再開な
ど)をやめ、これ以上の市税のムダを増やさないこと。
(2)多額の予算を投入し、医療を産業化しようとする医療産業都市構想の凍結・見
直しをすること。
(3)中央市民病院の移転を中止し、現状維持か現地改修を行うこと。
(4)無駄な事業をすすめている外郭団体への出資をやめること。
(5)「創造的復興」のもとに進めているバブル期型の大型開発をやめ、被災者した
住民が戻り、元の生活を営めるような復旧施策を行うこと。
(6)大型開発を「聖域」とする今の予算の使い方を転換し、市民生活を第一にした
予算編成、税金の使い方を行うこと。
2.非核・平和都市にふさわしい平和行政を
戦争のない平和な社会であることは、すべての若者の生活の前提であり、要求です。
日本国憲法は前文と第9条で、戦争放棄を高らかにうたっています。それは、過去に日
本政府がおかした戦争のあやまちを、二度と起こさないという日本国民の当時の厳しい 反省に根ざしたものであり、その条文は当時、同じ戦争によって諸国民が犠牲になった ことへの人種や民族を超えた反省としてつくられた国際連合憲章にその淵源を発すると いわれています。
「戦争はしない」「軍隊をもたない」と世界に誓った、憲法9条を変えようとする動
きが強まっています。また、「国民保護法制」などで自治体や市民への戦争協力が強制 されようとしています。そういうなかで、自治体は何をしなければならないのでしょう か。私たちは、平和憲法の理念を空洞化させ、アメリカとの戦争協力を推し進めようと する国の動きに対し、住民の基本的人権を守る地方自治体が、日本国憲法の理念に立っ て、国や諸外国に対して創造的に活動することが求められていると考えます。
とりわけ戦争でまっさきに戦場に駆り出されるのは、私たち若者です。私たちはその
意に反して他国民を殺すことを拒否します。また、納得できない戦争に巻き込まれるこ とを、拒否するものです。
核兵器を搭載した艦艇の入港を一切拒否した非核「神戸方式」が、神戸市議会で決議
されてから今年で30年になります。このような先輩方の創意工夫を、私たちは受け継ぐ とともに、さらに新しいものを私たちなりに創造していきたいと考えるものです。
敗戦・被爆から今年で60年。あの戦争を体験した世代は年々少なくなっています。そ
ういうなかで、私たちはあの時代に何があったのか、知って知らせなければならないと 考えます。とりわけ神戸大空襲など戦争や核兵器の悲惨さを語り継ぐことが必要です。
全国には自治体が設置した施設として、広島平和記念資料館、長崎原爆資料館をはじ
め、沖縄県平和祈念資料館、埼玉県平和資料館、神奈川県立地球市民かながわプラザな ど、たくさんの平和資料施設があります。近畿でも大阪市の「ピースおおさか」などが 有名です。また自治体設置の施設ではありませんが、京都市の「立命館大学国際平和ミ ュージアム」は有名です。しかし、神戸市には「戦争と平和」について発信する資料館 や記念館がありません。
次のような平和行政が必要ではないでしょうか。
(1)神戸大空襲の記録や非核・平和を発信する資料館を創ること。
(2)「神戸方式」が決議された3月や広島と長崎に原爆投下された8月に、毎年市
独自の核兵器廃絶に関した企画やアピール声明の発表、などを実施すること。
(3)非核「神戸方式」を条例化すること。
(4)広島市長が提唱する「世界平和市長会議」に賛同し、核兵器廃絶に向けた自治
体外交を展開すること。
(5)異文化交流に平和教育を位置づけ、高等教育での国内・海外研修、交換留学な
どを市として実施すること。
(6)平和憲法の理念を守り、若者を犠牲にするいかなる戦争協力にも反対するこ
と。
3.若者の働く場を増やし、働きがいあるまちづくり
を
私たち若者の友人の中には、いまだに定職に就くことができない人がたくさんいま
す。大企業のリストラなどにより、全国の完全失業率は05年2月時点で4.7%にもおよ んでいます。そのなかでも神戸市の完全失業率はおよそ7%といわれ、政令指定都市で は大阪に次いで2番目、とりわけ若い世代ほど突出して高くなっています。高校・大学 卒の未就職者は年々増加しており、就職することができてもパート・アルバイト、派 遣・請負などの不安定就労が多いのが現状です。
仕事があるかないかというのは、人生そのものの設計に際して決定的なものです。今
後数十年間をどう生きていくのか自体が問われる問題です。現在の就職難は、単に若者 が就職活動を頑張るかどうかという次元で片づけることができないところまで深刻化し ています。その原因はまさに、若者の自己責任ではなく、企業が利潤追求を優先して人 減らしを進め、新規採用をやめ、その分をより労働条件の悪い派遣会社や業務請負に求 めるようになったためです。そのために、働きはじめたからといっても、必ずしもまと もに独り立ちして生活できるような賃金水準が保障されない人もたくさん出てきていま す。
神戸市は雇用対策としては、大企業誘致や医療、福祉、環境などの分野でも市民に身
近な部分ではない最先端施設への投資を行い、神戸空港関連などによる「2万人の雇用 創出」をうたっていますが、それで施策が充分であるとでも考えているのでしょうか。 増えた雇用よりも失業者が多くなっています。それにもかかわらず、今年度には市の職 員3,000人の人員削減を目指すなど、公務員の削減を推進しているように、市自身が失 業率の上昇に貢献しているといわざるをえません。
このような雇用難にもかかわらず、私たち若者のなかには、高齢化や福祉ニーズの高
まりのなか、医療や介護、福祉などの仕事を希望し従事する若者が多くいます。市とし ては、このような地域に密着した医療・福祉・介護に手厚い施策をとることで、市内に 若年労働者が定着し消費を促すことができるのではないでしょうか。これを通じて、地 域全体としての福祉水準を向上させることも可能となり、地域循環型の経済活性化も促 進できるのではないでしょうか。
また教育分野についても、義務教育の少人数学級を増やすことで、新規の学校教員を増
員することができます。このように、自治体が率先して公務員の任用や雇用を増やすこ とによって、より住民のための行政が確保されることも見ておくべきではないでしょう か。さらにそのことによって、神戸市としての税収も期待できるはずです。行政の合理 化のために市民を貧困化させては、神戸市の存在理由がありません。
仕事があっても、国が定めた最低賃金(兵庫県は時給679円)程度では、憲法25条が保
障しているはずの「健康で文化的な最低限度の生活」を営むことができません。国に対 し最低賃金の大幅引き上げを求める必要があります。
また、神戸市独自の努力として、市が業務委託する相手方企業に対して、その雇用す
る労働者の賃金水準について、一人前に生活できる賃金水準の確保を要請する「リビン グウェッジ条例」や、こうした水準を確保することを約束する企業に対してのみ指名競 争入札への参加を認める「政策入札制度」を導入することも検討すべきでしょう。
現在、市内には3つの公共職業安定所(ハローワーク)があり、また29歳以下の若者の
就職支援を目的とした「ヤングワークプラザ神戸」が三宮に設置されていますが、将来 も見据えた上で、さらに若年者への雇用対策を厚くすべきです。
次のような雇用対策が必要ではないでしょうか。
(1)福祉・教育分野など公務・公共分野で、行政自身が積極的に若者の任用の枠を
増やし、または新規の雇用の確保に努めること。
(2)国に対し、最低賃金の大幅引き上げを求めること。
(3) 市の業務委託について、リビングウェッジ条例や政策入札制度を導入するこ
と。
(4)民間企業が積極的に若者の雇用確保に取り組むよう、企業の若者雇用を奨励す
る条例を制定すること。およびそのための何らかの給付制度などを創設するこ と。
(5)若者の雇用促進に特化した施設を全ての区に設置すること。
(6)神戸の伝統・地場産業への若い世代の就労支援や、起業家・自営業者への支援
施策をとること。
(7)市内で就職する場合、市内専門学校の授業料の無利子貸与や職業訓練施設を増
設すること。
4.保育・教育・医療の充実で、健康でくらせ子育てし
やすい環境を
若者が働き続けるために、その子どもたちの保育をどうするのかは死活問題です。さ
らにそれは、若者とその家族の将来設計にあたって決定的に重要です。ところが神戸市 の保育所待機児童数は04年4月時点で623人、横浜市、大阪市に次いで全国3番目の多 さです。核家族や共働き、母子・父子世帯が増えているなか、子どもを保育所に預ける ことができないと、職場復帰が困難になるなど、若い親が安心して子ども産み育てられ ません。
ところが公立保育所の民間移管が本山北町、中原、鈴蘭台北町の3公立保育所をかわ
きりに進められようとしています。神戸市は民間移管で1保育所につき5,000万円の経 費を削減できるとし、かわりに保育環境の改善や待機児童解消策を講じようとしていま す。しかし、待機児童の解消や子育て支援は、新たな予算増で行うべきであり、公立保 育所を民間移管しなくとも、神戸空港などの無駄な公共事業を中止することで十分な財 政配分が可能です。また、保育の水準に影響を与える保育士の労働条件も、民間保育所 への補助金増額などで公民格差を是正すべきでしょう。
市内の保育料は、所得税16万円以上40万8千円未満の世帯では0〜2歳児で48,800円、3
歳児以上で30,900円となり、低所得・中所得の若年世帯にはかなりの負担です。
また、病後児保育(児童が病気の回復期にあり、医療機関での入院治療は必要ない
が、他の児童との集団生活が困難な時期に、その児童を一時的に預かる事業)施設は、 現在市内に6つありますが、働きながら子育てをするためには、病気の多い幼少期の子 どもをいつでも自宅の近くで預けられる体制が必要です。
きめ細かい教育を保障する少人数学級については、神戸市では小学校1年生が35人学級
を導入しているにとどまります。小学校全学年を30人学級にすれば、若い親にとって も、これによって雇用が増える教職志望の若者にとっても、望ましいものになるといえ ます。
兵庫県は05年7月に乳幼児医療費助成制度の改悪を行い、医療機関での外来・入院の
窓口負担が増えることになりました。神戸市は、新たに市単独事業として小学6年生ま での入院費を無料化していますが、予算で県の改悪分を市独自の施策として全額助成す ることで、就学前医療費を全面無料化できるといわれています。全国でも、東京都の台 東区や港区などは外来・入院の窓口負担の対象を小学校入学前から中学生に拡大してい ます。
神戸市の国民健康保険料は、これまでに国からの補助される予算の削減などにより、
保険料の値上げが進められてきました。失業、倒産、所得水準の低下などで保険料を払 えない人が増えており、払えない人には医療機関の窓口で医療費を全額支払わなければ ならない「資格証明書」が発行され、その数は増加しています。アルバイトやパートな どで働く多くの若者にとっては、所得に対して高い保険料を払わなければならず、大き な負担になります。国庫負担と市の一般財源からの繰り入れを大幅に増やせば、高すぎ る保険料を軽減することができます。
保育・教育・医療をめぐっては、次のような改善が必要ではないでしょうか。
(1)待機児童の解消を目指し、市が責任をもって保育所を増設すること。
(2)公立保育所の民間移管を行わないこと。
(3)低所得、中間所得世帯の保育料をさらに安くすること。
(4)公立、民間とも保育士の労働条件を改善するよう、補助金等を増額すること。
(5)市内各区へ病後児保育施設を増設するよう助成を促すこと。
(6)小学校全学年に30人学級を導入すること。
(7)中学生までの外来・入院の窓口負担を無料にすること
(8)国民保険料減免制度の対象を拡大し、低所得者の国民保険料の減免額を引き上
げること。
(9)市内の専門学校や大学に通学する市内一人暮らしの学生に対し、家賃補助制度
を設けること。
5.若者の文化・芸術、スポーツ活動の推進、若者の
自主的で多様なコミュニティの育成を
近年、NPOやNGOなど市民の自主的活動が盛んになってきています。また、演
劇、音楽、映画、美術、学術、ファッションなど、様々な文化・芸術、スポーツ活動が 若者の間で幅広く多様な形で行われています。それらの活動を通じて、若者は人間関係 を積み上げ、社会経験を重ね、他者とのコミュニケーションや社会人としての能力を培 っていきます。若者の引きこもりが社会問題として言われていますが、このような若者 たちのコミュニティ活動を行政が積極的に支援していくことは、神戸の若者の潜在能力 を引き出していく上でも重要です。また、若者の自主的活動が促進されることで、文 化・芸術、スポーツが社会的財産として創造され、神戸のまちがさらに魅力あるものに なっていくことでしょう。
これまで美術館・博物館、体育館などの公共施設の管理について、自治体が外部に委
ねる場合には公共的団体などに限られていましたが、民間事業者を含む幅広い団体(指 定管理者)に委ねられる「指定管理者制度」があらたに導入されました。指定管理者制 度の導入で、多くの自治体では市民団体の活力を生かすという形にならず、自治体が財 政負担を軽減するために公共施設の運営責任を回避し、また私企業の利益追求の場とし て開放するという性格が強くなっています。
神戸市でも様々な施設の運営が指定管理者に委ねられてきていますが、若者がいつで
も誰でも自由に使用できるよう、市は責任をもって公共施設の管理・運営にあたるべき です。若者の多種多様な文化・芸術活動が損なわれるような、指定管理者への委託は実 施すべきではありません。
むしろ、文化・芸術、体育施設については、市の責任を回避する指定管理者への管
理・運営委託ではなく、行政の責任(一定の財政的支援)の中で、若者の文化・芸術、ス ポーツ団体へ思い切って運営委託し、各種イベントの開催などのインセンティブを与え ていくべきでしょう。
また、若者の自主的な文化活動を支援するために、小規模のグループなどにも活動助
成(助成金付与や市営施設、各種備品の無料貸与など)を拡充し、まちの空きスペースを 若者や市民が使いやすいように開放して自由な表現の場、憩いの場として活用でき、若 者や学生が集えるまちづくりも大事です。斬新な発想として、不採算が確実な神戸空港 やポーアイ2期の空地を、若者のフリースペースとして活用し、これを産業として位置 づけることも考えられるでしょう。
さらに次代に文化を継承するためには、芸術関連の教育施設やセミナーを積極的に設
置・開催し、文化・芸術、スポーツ活動の人づくりやきっかけづくりに取り組むことも 必要です。
若者の文化・芸術、スポーツ活動を推進するために、次のような支援が必要ではない
でしょうか。
(1)文化・芸術、スポーツなどの自主活動を支援する活動助成を拡充すること。
(2)学生などの文化・芸術、スポーツ活動に対し、市内公共施設の使用料を軽減す
ること。
(3)市の責任を回避する、安易な指定管理者への管理・運営委託を行わないこと
(4)市の責任による若者などの文化・芸術団体への運営委託で、各種イベント開催
などのインセンティブを与えていくこと。
(5)まちの空きスペースを市内の団体に、自由な表現の場、憩いの場、活動の場と
して提供すること。
(6)芸術関連の教育施設やセミナーを積極的に設置・開催すること。
6.若者の意見が反映される市政参加の促進を
若者が住んでよかったと思う神戸市にするためには、若者の声を政治・行政に反映さ
せなければなりません。そのためには、若者の意見を真面目にきく国・地方の議員や自 治体首長を選出することが大事です。同時に、若者がより多様な形で直接政治・行政に 参加して、意見を述べ、反映させるための仕組みづくりも必要です。
無駄で環境破壊をまねき、安全性が疑わしい神戸空港建設をめぐって、30万人以上が
署名した住民投票条例制定請願も議会与党が否決するなど、行政と議会多数派は市民の 声を無視し続けています。
「若者・市民の声を無視する市政」を「若者・市民の声に応える市政」へと根本的に
転換することが必要です。
神戸市は現在、「市民参画3条例」と称して「神戸市民の意見提出手続に関する条
例」、「神戸市民による地域活動の推進に関する条例」、「神戸市行政評価条例」を制 定しました。しかし、そこでは市民が行政決定過程に参加することが「権利」として条 例に明示されていないように、大きな欠陥があります。
条例では、「計画段階」で、あらゆることにパブリックコメントを募集することにな
っていますが、実施期間は1カ月しかなく、市民の意見がほとんど反映されず、どのよ うな根拠で採用されなかったのかの理由も明らかにされません。これでは市が決めた計 画にお墨付きを与える方便にすぎません。パブリックコメントの対象とする草案作成の 「事前段階」で、市民が意見を表明する機会すらありません。
例えば、中央市民病院の移転計画(市まちからさらに2kmも遠いポーアイ二期へ)に
ついて、パブリックコメントでは過半数が移転反対の意見を出しているにもかかわら ず、移転を強行しようとしています。市民の批判を受けても計画を見直さないのなら、 何のための意見公募なのでしょうか。
幅広い市民が市政に直接参加・発言できるパブリックコメントや委員会制度が充実し
ている米国のバークレー市、予算編成の意思決定に一般市民の意見を取り入れる参加型 予算制度を導入したブラジルのポルトアレグレ市など、世界の先駆的な経験を参考に、 参加民主主義の自治体づくりを進めるべきです。
また、定住外国人にも私たちと同世代の若者がたくさんいます。同じ神戸市民とし
て、地方自治への参政権や参加権を実現すべきです。定住外国人の地方自治体選挙への 選挙権は、最高裁判例でも立法的判断として認められており、公職選挙法の改正が速や かに行われるべきです。
次のような参加システムが必要ではないでしょうか。
(1)常設型住民投票条例を制定し、投票権を20歳未満にも認めること。
(2)市の施策の立案段階から市民との協議の場を設け、情報提供と説明の義務を市
民の納得できる水準で徹底的に果たすこと。
(3)住民投票も含めた、定住外国人の神戸市への参加の権利を確保する条例を制定
すること。
(4)地方自治体選挙への定住外国人の選挙権を認めるよう、公職選挙法改正を国
に対して要請すること。
(5)空港建設は中止し、空港島の跡地利用については、平和資料館やイベント会場
など、若者をはじめ広範な市民から意見を募ること。
(6)市の審議会、委員会、懇話会などで市民公募枠に青年代表を必ず入れること。
1.ムダな大型開発をやめ、市民生活に予算を
(1)神戸空港の本体事業や関連事業(ポートライナー延伸、海上アクセスの再開など)を
やめ、これ以上の市税のムダを増やさないこと。
(2)多額の予算を投入し、医療を産業化しようとする医療産業都市構想の凍結・見直し
をすること。
(3)中央市民病院の移転を中止し、現状維持か現地改修を行うこと。
(4)無駄な事業をすすめている外郭団体への出資をやめること。
(5)「創造的復興」のもとに進めているバブル期型の大型開発をやめ、被災者した住民
が戻り、元の生活を営めるような復旧施策を行うこと。
(6)大型開発を「聖域」とする今の予算の使い方を転換し、市民生活を第一にした予算
編成、税金の使い方を行うこと。
2.非核・平和都市にふさわしい平和行政を
(1)神戸大空襲の記録や非核・平和を発信する資料館を創ること。
(2)「神戸方式」が決議された3月や広島と長崎に原爆投下された8月に、毎年市独自
の核兵器廃絶に関した企画やアピール声明の発表、などを実施すること。
(3)非核「神戸方式」を条例化すること。
(4)広島市長が提唱する「世界平和市長会議」に賛同し、核兵器廃絶に向けた自治体外
交を展開すること。
(5)異文化交流に平和教育を位置づけ、高等教育での国内・海外研修、交換留学などを
市として実施すること。
(6)平和憲法の理念を守り、若者を犠牲にするいかなる戦争協力にも反対すること。
3.若者の働く場を増やし、働きがいあるまちづくりを
(1)福祉・教育分野など公務・公共分野で、行政自身が積極的に若者の任用の枠を増や
し、または新規の雇用の確保に努めること。
(2)国に対し、最低賃金の大幅引き上げを求めること。
(3) 市の業務委託について、リビングウェッジ条例や政策入札制度を導入すること。
(4)民間企業が積極的に若者の雇用確保に取り組むよう、企業の若者雇用を奨励する条
例を制定すること。およびそのための何らかの給付制度などを創設すること。
(5)若者の雇用促進に特化した施設を全ての区に設置すること。
(6)神戸の伝統・地場産業への若い世代の就労支援や、起業家・自営業者への支援施策
をとること。
(7)市内で就職する場合、市内専門学校の授業料の無利子貸与や職業訓練施設を増設す
ること。
4.保育・教育・医療の充実で、健康でくらせ子育てしやすい環境を
(1)待機児童の解消を目指し、市が責任をもって保育所を増設すること。
(2)公立保育所の民間移管を行わないこと。
(3)低所得、中間所得世帯の保育料をさらに安くすること。
(4)公立、民間とも保育士の労働条件を改善するよう、補助金等を増額すること。
(5)市内各区へ病後児保育施設を増設するよう助成を促すこと。
(6)小学校全学年に30人学級を導入すること。
(7)中学生までの外来・入院の窓口負担を無料にすること
(8)国民保険料減免制度の対象を拡大し、低所得者の国民保険料の減免額を引き上げる
こと。
(9)市内の専門学校や大学に通学する市内一人暮らしの学生に対し、家賃補助制度を設
けること。
5.若者の文化・芸術、スポーツ活動の推進、若者の自主的で多様なコミュニテ
ィの育成を
(1)文化・芸術、スポーツなどの自主活動を支援する活動助成を拡充すること。
(2)学生などの文化・芸術、スポーツ活動に対し、市内公共施設の使用料を軽減するこ
と。
(3)市の責任を回避する、安易な指定管理者への管理・運営委託を行わないこと
(4)市の責任による若者などの文化・芸術団体への運営委託で、各種イベント開催など
のインセンティブを与えていくこと。
(5)まちの空きスペースを市内の団体に、自由な表現の場、憩いの場、活動の場として
提供すること。
(6)芸術関連の教育施設やセミナーを積極的に設置・開催すること。
6.若者の意見が反映される市政参加の促進を
(1)常設型住民投票条例を制定し、投票権を20歳未満にも認めること。
(2)市の施策の立案段階から市民との協議の場を設け、情報提供と説明の義務を市民の
納得できる水準で徹底的に果たすこと。
(3)住民投票も含めた、定住外国人の神戸市への参加の権利を確保する条例を制定する
こと。
(4)地方自治体選挙への定住外国人の選挙権を認めるよう、公職選挙法改正を国に対し
て要請すること。
(5)空港建設は中止し、空港島の跡地利用については、平和資料館やイベント会場な
ど、若者をはじめ広範な市民から意見を募ること。
(6)市の審議会、委員会、懇話会などで市民公募枠に青年代表を必ず入れること。
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