それは,ある眠たい朝のこと.
嵐に荒れる海をこえて
四葉のところまでやってきた.
半年遅れ? 半年急ぎ?
季節外れのサンタさん.
あわてんぼうの
サンタクロース
〜最高の一日〜
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ふあぁ……なんか,誰かが呼んでる気がするデスよ……
これは夢? それとも………….
ん……むにゃむにゃ.もう朝デスか? そとはこんなに暗いのに…….
四葉が目を覚ますと,窓の外はまだまっくらで,カーテンが風になびいていました.
四葉のベッドのすぐそばには,おっきい出窓がありマス! それで,今四葉が育ててるストロベリーキャンドルの鉢とか,ミニカーのコレクションを入れてるキュリオケースとか,カモミールの香りのアイテラピーとかを置いてるんだけど,実はそれだけじゃないのデス.
あのね……出窓は東を向いてるから,毎朝朝日が入ってくるのデス! そしてそして,朝日が昇ると四葉もまぶしくなるっていう,ステキにロマンチックなモーニングコールなのデス!
でも今日は,まだおひさま昇ってないデスね………….
………….
って,チガウデス!!!
えーっっ!!! なんで窓があいてるのぉ!? 四葉,寝る前にちゃんと閉めたはず………….って,あれれ? 四葉,寝る前,何してたっけ??
と,そこでやっと思い出しマシタ.昨日の夜は,今日が楽しみで楽しみで,早くベッドに入ったのに全然眠れなかったんだった…….
そうデス,今日は一年で一番特別な日,四葉の誕生日なのデスよ!!!
………….
でも,なんで窓が開いてたんだろう………….
はっ! これはもしかして,泥棒デスか!!? そうデス! わわわ,お財布は大丈夫かなぁ…….って,さらにもしかして!! きっとどこかの盗賊団の一味が,四葉のことを前から狙ってて,誕生日を迎えて食べごろになった四葉を盗みに…….
いやーぁ!! 兄チャマ! 助けてーーー!!!
って,アレ……?
なんだろう,これ………….
四葉は枕元に,ラッピングされた小さな箱を見つけました.
えっ…….これって,まさか……!!!でも,でもそれしか考えられマセン!!
四葉の部屋にやってきたのは,サンタクロースだったのデス!
うわぁーー.なんだか誕生日早々すごいことになってきちゃいマシタ! えーっ! 本物のサンタクロースが四葉の誕生日にやってきたんデスよ!? だって,まだ全然クリスマスじゃないのに………….
そうだ! サンタさんが何をくれたか,早速開けてみるデス! 何かな何かな♪ あっ! その前に中身を推理するデス!
この箱のサイズからしてペンケース……いやいや,結構重いからそんなことはないデスね.じゃあ四葉が気になってたアンティークショップの銀のスプーン? 結構怪しい線デスね…….あっ,もしかしたら腕時計かな? でも,中からカチコチ聞こえる……? うーん.聞こえません…….じゃあ……
うーん…….結局サンタさんのほうがちょっと上手で,四葉は推理をあきらめました.でも,しかたないよね.だって今の四葉は,プレゼントを推理する名探偵よりも,プレゼントを開けたい一人の女の子なんだもーん!
さぁて,ついに開けますよ♪ 包装を一枚一枚はがしていって,ネイビーブルーの箱が出てきました.ややや? この箱はどこかで見たことありますよ?
あっ! そうか! クフフフゥ♪ 四葉,わかっちゃいました! やっぱり,サンタさんより四葉のほうがウワテだったデス!
そう,それは……!!!
……とそこへ…….
「誕生日おめでとう四葉!! 時計気に入ってくれた!?」
って言いながら,クローゼットから兄チャマが…….
……う………….
「うわーーん!!! なんで言っちゃうんデスかーー!!」
いきなり四葉が泣き出して,兄チャマはびっくりしてたみたいだけど,びっくりしたのは四葉の方デス!
おたおたする兄チャマを横目に,四葉が半べそをかきながら,箱を開けてみると…….
うわーーん!! やっぱり時計デスーー!! 四葉,わかってたのに…….四葉,ちゃんと推理したデスよ? ネイビーブルーの箱から,時計屋さんを思い出して,ケイケンとチエをクシして,プレゼントを突き止めたのに…….兄チャマのバカ…….
………….
…………?
……あれ? なんで兄チャマがいるの? それになんで四葉のプレゼント,知ってたの……?
そこまで考えて,ピーンときました.そうか,なるほど! すべての糸が一本の線に繋がりマシタよ!! クフフフゥ!
なんとなんと,サンタクロースの正体は兄チャマだったのデス!
それからは四葉の推理のご披露タイムデス.今度は邪魔させないデスよ!! えーとですね,まず兄チャマは日が沈む前に四葉の部屋に侵入! そして四葉ちゃんの寝顔をチェキ! キャーー!! って,チガウチガウ.まず枕元にプレゼントを置いて,そして窓を開けて,サンタさんの犯行に見せかけたのデス! そして兄チャマはクローゼットに入って…….入って……??? あっ,そうか.今度はホントに四葉が泥棒に襲われないように,見張っていてくれたんデスね! さっすが兄チャマ! アフターケアも万全デス!
四葉の推理を聞くと,兄チャマは「大体当たりだよ」って言って,少し恥ずかしそうに笑いました.もーっ,兄チャマったら!
でも,兄チャマがくれた時計,とってもクラシックでカッコイイの! ねじまき式の懐中時計で,木製の枠にチェーンの金色がとっても映えてて.見れば見るほど,かっこよく思えて…….さっすが兄チャマ! って感じです!
そうしているうちに,朝日が昇ってきました.わーっ,懐中時計のチェーンが,朝日に輝いてきれい…….ずっと見てると,なんだか,今日という一日が始まった! って気持ちになってきましたよ!
そしたら四葉,なんだかとてもムズムズして,なんだかわーっと叫びたくなっちゃって…….
「ありがとーっ!!!」
気付いたら,そう叫んでたの.横で眠そうにしてた兄チャマは「なっ何だ!?」って言って飛び起きました.
「あのね,サンタさんにありがとう,って言ったの.」
そしたら兄チャマ,ぽかーんとして……クフフッ♪
「やっぱり四葉の推理,あたってました.プレゼントを持ってきてくれたのは兄チャマだけど,兄チャマを連れてきてくれたのはサンタさんです!」
兄チャマはフムフムって聴いてたけど,なんだかコックリコックリしてたから,
「ありがとーーっ!!!」
って叫んであげました.兄チャマは眼をぱちぱちさせて…….わかりマシタか? これは兄チャマの分のありがとうデスよ♪
とにかく目が覚めたらしい兄チャマは四葉の頭をぽんぽんって叩いて,
「とにかく,今日が四葉にとって最高の一日になるといいね!」
って,言いました.兄チャマ…….もう,朝日をバックに決まりすぎデスよ……♥
兄チャマ,今日はありがとう.四葉,誕生日の朝日を兄チャマと一緒に見られて,最高に幸せな一年のスタートになりました.でも,安心するのはまだ早いデス.一日は,これから始まるのデスよ!
「さぁ! 兄チャマ! 最高の一日を,ふたりで作っていくデス♥♥♥」
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〜Fin〜
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