番外編その16 

「横須賀アジ釣り始末」


ホームへ男の海上へ | ここ | 

今回の原稿担当は専務です。

「横須賀アジ釣り始末」

このところ貧果が続いていたので、癒し釣りをしたいと思って いた。1月に花板とあじ釣りを予定していたが、あの大雪で空振り させられていたので、2月25日に横須賀新安浦港のこうゆう丸へやっと出漁できた。

シカケを何種類か作っておいた。まず船宿のHPに書いてある通りの 3本バリに夜行ビーズをつけたもの、もうひとつはオマツリが多い時 用の2本バリ、さらに2本バリで夜行ビーズのないもの。これだけ 揃えれば万全であろう。

前日の土曜日は宵の内まで冷たい雨で、天気は悪いが「明日は天候が 回復する」という予報を信じて早めに就寝。あさ早くに目が覚めて しまったが、初めての船でもあるしそのまま出発したら、迷わずに イッパツで着いて、6時20分(出港は7時半)に到着した。

すぐに荷物を降ろして船にゆき、クーラーで場所とりをしようとしたら もう両側のトモは5ー6人づつ竿までおいてある。左舷はすでに 人がおりなにやらやっている。(皆すごく早いなあ)船頭に聞くと 右舷が日当たりが良く、潮は前から後ろしか流れないということで 右舷胴ノ間へ席どりして船宿へ戻る。

駐車場へ車をもっていき、靴を履き替えたりしていると、隣の車は カップルのようである。女の子、ケッコー美形。(ふーん、こんなコも 釣りをやるんだ)と思っていたら、あとで船でもお隣であった。

7時過ぎて、借り竿、道具を持って船に乗り、したくを始める。 左隣にグリーンのカッパのオジサンが乗ってくる。会釈をするとすぐに 返してくれる。むこうも今日の隣人がどんな男だろうと見定めて いるようなので、こちらから「あじのビシ釣りははじめてなんでよろしく」 と挨拶する。「あー、私はよく来てるんだけど、こっちこそよろしく」と にこやかな返事、ひと安心である。

客が順番に乗船してきて片側10人ずつくらいで出港。ちょうど良い人数で、 左右1メートルずつ空いている。右隣はさっき駐車場でみたカップルだと 思ったら男3女2の5人連れのようだ。あまり経験者はいないみたいで 右方面は要注意である。

左のおやじに少し深さとかを聞いてみる。「いやあ、ここはそんなに深くない よ。30〜40メートルくらいだけど、下が根なんでよく底をとらないと 根掛かりするから気を付けたほうがいいよ」このおやじ話ずきのようで 週に3回くらい釣りに行くとか、沼津で夕方のタイ釣りがいいとか、外房 外川のハナダイ釣りはコマセ禁止だから味がいいだのと、延々と話続ける。 おかげで出港してからポイントに着くまで(10分強だが)少しも退屈しなかった。

風が強く釣りにくそう。貸竿、リールともにまあ使えそうである。 はじめはビーズ付き2本バリでやってみよう。船頭が「底とって2メートル巻いて コマセ振って1メートル巻いてもう一度振って待っててよー」という。 早速アカタンをつけて投入するが、130号のビシでも真横に流れるような 早い潮で巻いて行くとなんと3人祭りでオヒナサンじゃあるまいし、エライコッチャ。

次からは竿先を海へ突っ込むようにして、サミングを利かして思いっきり 沈めてみる。なんとかうまく行くが、底もとりにくくアタリも無い。開始30分位は 周囲も同じような調子で、何も上がらなかったが、そのうちトモのほうで きらっと光るものが上がり出す。左のおやじも上げた。若干アセリ出すが、私にも 待望のアタリがあり、第1号を取り込む。15センチ位の小型だが、なんにしても オハツはいいもんである。それからもぽつりぽつりであまりはかばかしく ない。

隣のおやじに「この辺は鯖は来ないんですか」と聞いたら「今まで釣ったことない」 というので、”鯖半分本命”の私としては、ややガッカリと思ったら、後ろで船頭が 「たまーにくることもあるヨ」というので、イチルの望みをかける。途中でカサゴの 10センチくらいのをリリースしたりしながらやっていると、さばとは違うククーと いうアタリがあった、「もしや!?」と思って慎重に上げてくると、やはり念願の 寒鯖である。そんなに大きくはないが丸々と太って青みがきれいである。 思わず「やった!」といってしまった。右の女の子は「ワア、おおきい」とか 言ってくれたが、左のおやじは(サバ釣って喜ぶなんて、変なヤツ)とかいう目で みる。

すぐにエラにナイフをいれて、しめる。時間を見ると9時20分であった。ここで 焼酎のお湯割りを作って飲む。まわりも船がいっぱいで、”京急大津”などの字も 見える。そのうちに潮が緩みはじめ、釣りやすくなったと思ったら、あじも上がりはじめ あわてて、お湯割りをおいて、参戦する。

これから1時間半くらいは順調に釣れるが,型はやはり小さく20cm以上は半分くらいである。 40メートルでも130号のビシを流れに逆らって引いてくると、回数を重ねると疲れが出てくる。 一荷釣りもあったりして、まあまあの数になったところで船頭が「じゃあ、終わりにしますー。」 ということで11時40分くらいに沖上がりとなった。

船宿に着くと、午後船の人が来ていて混み合っている。太刀魚は午前が全然だめで、午後ハ出ないようだ。 アジはまあまあなので、客の顔もほころぶ。「サバも釣れたよ」の声にベテラン風の人が 「おっ、いいな、今の鯖はアジよりうまいからな」とのたもうた。私も、そうですね、と相づちを打つ。 (やはり、通はわかるんだなあ)

家に帰り着いて数えると、アジ37尾(13から24cm)、サバ(惜しくも)1(35cm)と言う釣果である。

今日は、やっとこのところの貧果を脱し、わたしの心も癒された良い1日だった。 アジはタタキと塩焼、サバは〆鯖にしたが、塩焼はあまりアブラが無く、それほどではなかった。 タタキはコリコリしてショウガと良くあって、うまかった。

アジの塩焼を息子に焼かせた時の親子の会話==
私「たかが魚を焼くといってもこれで男の器量がわかるんやぞ。」
息子「へえ、どんな風に?」(どうせ下らん話やろ)
私「小人(しょうじん)は、つい気になってつついたりして皮がはがれ たり、身が崩れたりしてしまうんや。」
息子「ふーん、それで大人(たいじん)は?」
私「ものに動じんから、ほっといて焦がしてしまうんや、ガハハー」
こういうところで親子の真の教育が行われるのである。(なんのこっちゃ?)

〆鯖は、3時間酢漬けと丸1日漬けたのを比べたが、やはり私は1日つけたのが、サバの旨みと 昆布の風味を酢がうまく溶け合わせ、発酵したような独特の味わいになって goodでございます。

あとちいさいアジを一夜干しにしたが、これがなかなかの味で、男の海の メンバーにも一部おすそ分けしたが、好評であった。いまのアジは干物が いいのだろうか。焼酎のお湯割りを片手に、頭からバリバリと食えば、即ち これ至福。


ー完ー

ホームへ男の海上へ | ここ |