ファンクションメソッドによるメールマガジン 発行人         
ファンクションメソッド英語研究会
中嶋太一郎
日本実業出版社刊「イメトレ英語学習法」、はまの出版「7つの動詞で身につける英語発想」等の著者中嶋太一郎が発行する無料メールマガジン
      ファンクションメソッドは、次世代の英語・英会話学習法です。

だれもが英語を自由に話せたらいいと願っている。ところが海外旅行に行っても、挨拶や定型の丸暗記した文は言えるが、ちょっと言いたいことを言おうとすると、英語が口から出てこない。そんなもどかしさを感じられる方が多いと思う。「こんなに長期間英語を学んできたのにどうしてなんだ」これは誰もが持っている英語・英会話に対する気持ちだろう。

日本人の英語・英会話学習に本質的なことが欠けている。日本語でもそうだが、英会話といっても初期の段階ではことばはたどたどしく片言で話されるのが普通だ。その段階があってこそ始めてことばが身につき、学習時間に応じてきちんとした表現に向上していく。子供でも0%から始まり、2%、10%と学習時間に応じてことばを成長させる。重要なことは、それは日本人は日本語の発想を、一方英語のネイティブは英語の発想によってことばを成長させるということだ。

 この本は、ネイティブの子供たちがどのようにして英語を獲得しているかというプロセスを踏まえて書いた。片言から始まる英語の発想を身につける追体験をしていただくためだ。これによって無機的な文法も果てしのないセリフの丸暗記からも解放されるだろう。もちろん読者は子供ではないのでまったくそれを追体験していくものではない。曲がりながらも中学生の学習を終えているということを前提にし、それも短期間で英語の発想を身につけることができるように書いた。またそのために実戦経験をしていただくための多くの独習シートを用意した。理屈はともかく毎日毎日英語を口ずさみ、徹底徹尾実戦トレーニングをしていただく。1カ月もすれば今まで思いもよらなかった新鮮な英語の世界がはっきりと見えてくるだろう。

プロローグ

▲▲▲子供は母国語の発想で育つ

中嶋:「ネイティブは、赤ちゃんでも英語を話している」という冗談があるよ。

Kenny:それじゃ英米人はみな天才だ。(laughing)

中嶋:もちろんこれは何年も学びながら英会話ひとつできない日本の現状を皮肉ったものだ。

Kenny:日本人はどうなの?まさか日本の赤ちゃんは日本語をすぐにぺらぺらしゃべりだすことはないだろう?

中嶋:そうとも!親は幼い子供に、毎日毎日片言で話しかける。もちろんむずかしい表現はしない。それは子供にオウム返しをさせるためだ。簡単なことばのくりかえしによっていつしか子供はことばを獲得していく。親は子供が片言でも話せばこの上なく喜び、始めて「ママ、おっぱい」と言ったときの両親の喜びは世界共通のものだ。

子供 「ママ、おっぱい」

Kenny:ネイティブの子供も負けてはいない。

A child : Mom, milk!

中嶋:ところがね、少し時が経過すると語順が異なってくる。そしてこれが大問題なんだ。 

子供 「ママ、おっぱいほしい」 

Kenny:ネイティブの子供なら次のように言うよ。

A child: Mom, Want milk! 

中嶋:日本人の場合、ママが毎日「おっぱいほしい?」聞くから子供はその通りオウム返しをしてそのまま答えるんだね。

Kenny:私たちは、ママがwant milk?と聞くから、そのままwant milk.と答える。

中嶋:このように語順に決定的な違いが出てくるのは、実に簡単なこと。ネイティブの子どもは英語の環境で育ち、私たちは日本語の環境で育ったということだよ。

Kenny:どちらの子供たちも親の言葉をオウムのようにまねるんだね。

中嶋:いずれにしても国文法や英語文法を学んだからそんな語順で話したのではない。日本語でもそうだが、親は子供が早く話せるようになることを祈り、子供がオーム返しをしやすいように話しかける。

日本語の発想

ママ 「おっぱいほしい?」

子供 「おっぱいほしい」

英語の発想

Mom: Want milk?

A child: Want milk. 

中嶋:ところで子供が「あなた=you」「わたし=I」を認識するのはかなり遅れるだろうね。日本の子供は「わたし」「ぼく」と言えるまでに、「花子、おっぱいほしい」などと言うよ。ふつう親は子供の名前を呼びかけるからね。

Kenny:ネイティブもそれはまったく同じだ。もちろん始めは親のもくろみ通りにはいかないが、毎日くりかえしている内に、いつのまにか、Iとyouの意味が分かってくるみたいだね。

Mom: Lucy, you, want milk?

A child: Lucy, want milk.

中嶋:そう、親の涙ぐましい日頃の努力が実を結ぶ時がやって来るということだ。

英語の発想

Mom: Do you want milk?

A child: I want milk.

Kenny:日本の英語の授業でwant milk?などと教えると叱られるだろうね。

中嶋:まったくその通りだよ。しかしね、ここに重大な秘密が隠されているんだ。それは後で追々理解していただくことにして、ここではDo youやIという太字の部分とwant milkの部分が切り放されているということに注目して欲しいね。

Kenny:そうだね。これがあなたが主張しているファンクションメソッドそのものだからね。

▲▲▲ことばは小から大へと拡大する

中嶋:今まで述べてきたことをまとめておきたい。以下にあげたのが、ネイティブの子供と日本人の子供のことばを拡大していくプロセスだ。

A child : Mom, Milk!
ママ、おっぱい!
    |
A child: Want milk.
おっぱいがほしい
    |
A child: Lucy, want milk.
ルーシーはおっぱいがほしい
    |
A child: I want milk.
わたし、おっぱいがほしい

中嶋:ところが私たちが中学校で初めて体験した英語の姿はまったく違っていた。とにかく I want milk.と言わなくては絶対通じないものと教えられた。だからこのIが自分のことを指しているという実感もないままそれを丸暗記した。Mom, milk, please.も言えないのに、I want milk.と丸暗記させられたというわけだ。赤ちゃんの表現もできないものが始めから大人のことばのまねをさせられたんだよ。

Kenny:大の大人が飛行機に乗っているとき、ビールの注文をするにもおろおろしている場面をよく見かけるよ。

中嶋:そうだね。英語教育の始めに、次のような順序で教えていればこんなことにならなかったわけだ。

Beer, please! ビールください!
Want beer, please. ビールがほしい
I want beer, please. 私はビールがほしい
I'd like beer, please.   私はビールをいただきたい

Kenny:それにしても日本の学校英語教育の批判については熱が入るね。

中嶋:とにかく、学校で学んだことは電卓のClearボタンみたいに一度忘れてみる必要があると思うね。


[lET'S TRY]

(likeの動詞フレーズ)

like music I like music.
音楽が好き 私は音楽が好きです
like cold weather very much I don't like cold weather very much.
寒い気候がとても好き 私はあまり寒い気候が好きではありません
like Japanese history You will like Japanese history.
日本の歴史が好き あなたは日本の歴史が好きになるでしょう
like dogs better than cats She likes dogs better than cats.
ネコよりイヌが好き 彼女はネコよりイヌが好きです
like gardening We didn't like gardening.
庭いじりが好き 私たちは庭いじりが好きではありませんでした
like driving a car Do you like driving a car?
車の運転をするのが好き あなたは車を運転するのが好きですか?
 


(wantの動詞フレーズ) 

want this[that] I want this[that], please.
これ(それ、あれ)がほしい どうかこれ(それ、あれ)がほしいです
want milk Does he want milk?
ミルクがほしい 彼はミルクをほしがっていますか?
want two hamburgers She wants two hamburgers.
ハンバーガーが2つほしい 彼女はハンバーガーを2つほしがっています
want something to drink I don't want anything to drink.
何か飲み物がほしい 私は飲み物は何もほしくありません
want to drink beer Do you want to drink beer?
ビールを飲みたい あなたはビールを飲みたいですか?
want to be rich They want to be rich.
お金持ちになりたい 彼女らはお金持ちになりたがっています

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