ジーンダイバー
放映時期(平成6年4月4日〜平成7年1月24日)
| 登場人物 ストーリー 解説
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唯(ゆい)
遊びながら、バーチャル世界の遺伝情報の充実の作業を手伝っている子供の一人。ひょんなことからバーチャル世界に出入りできる唯一の人間になってしまう。動物を始め、ロボットにまで感情移入が出来る思いやりのある女の子だが、芯の強さは相当なもの。チャームポイントはやっぱりポニーテールと大きな赤いリボンっしょ!私の理想の女性です。
ティル・ニー・ロブ
バーチャルステーションのマザーコンピュータの暴走によって作られた仮想生物プグラシュティクの女騎士。正義感と勇気は抜群。お姉さんの死の場面と最終回で見せたように自己犠牲の精神が強い面がある。一度唯たちに捕まって遺伝情報を取られたことがもとで、唯たちと共に行動することになる。実は登場人物の中ではドライ6が出て来るまでは虎哲の次に深い科学知識を持っている人物であった。前半はお姉さんに頼りきっていた面があるが、お姉さんが殺された後から本領を発揮してグングンとたくましくなり、後半は唯を見守るお姉さん役として大活躍していた。チャームポイントは・・・やっぱ「獣人」でしょうか。唯とGDの人気を二分する存在です。
パック
頭の毛で生物を始めとしてコンピュータの情報まで読み取ることが出来る。さらに背中の羽根をこすり合わせて全ての生物と会話できる何とも便利で一家に一匹は欲しいマスコット。くいしんぼであんまり深いことは考えていなそう。プグラシュティクはパックを「幸福の青い鳥」と考えているらしくて追われていて、唯に助けられたことから行動を共にする。しかし真の理由は唯の膝の上が居心地が良かったからだろう、いつも唯に抱っこされてなでなでしてもらって、羨ましすぎるぞパック!!!しかし脳天気に思えたパックも後半では物語の鍵を握る存在となる。しかも最終回ではパックにすごい結末が待っている。
ドライ6
物語後半から出て来る。エウロパ人のスネーカーに対する抵抗組織のリーダー。その名の通り常に冷静沈着で、着々と適切な手を打っていく。クールな顔をして目的のためには手段を選ばない所がある。パックを拉致して電撃をかましたり、スネーカーを呼び出すために地球の大陸を一つふっ飛ばそうとしたり、当初の大暴れぶりはすごかった。体の形を自由自在に変形できる。
虎哲(こてつ)
バーチャルステーションのオペレーター。コンピュータであるが、ホログラムになっていて唯たちと話したりできる。唯たちを操る影の親玉・・・って言うのは冗談ですが、バーチャルステーションにいて全ての情報を握って唯たちに指示を出したり、マザーコンピュータの暴走を止めるために奔走する。しかしコンピュータの割には瞬間湯沸し機で、怒りすぎたり・浮かれすぎたり・落ちこんだりして時期を逸してしまうことも一度や二度ではなかった。まあそこが虎哲の魅力でしょう。
明(あきら)
バーチャルステーションに遊びに来ていた子供の一人。唯と違って明はコンピュータのオペレーションの方に興味があって、虎哲の助手として活躍。唯にぞっこん。唯のほうもまんざらではなさそだった。子供のくせに髪の毛ポマードでがっちり固めてましたねえ(笑)始めの頃の演技はちょっと見れた物ではありませんでしたが、中頃から役も演技も上昇して行きました。
セラフィー
オペレーションプログラムの卵。物語途中でマザーから送り込まれて来た。虎哲が溺愛。唯と明にも可愛がられてすくすくと育つ。やがて虎哲をしのぐ情報処理能力を発揮してマザーの暴走を止めるが…?私のBNは彼女からとっています。セラフィーの存在は物語の奥行きを深めました。
スネーカー
進化への介入者。プグラシュティクたちは自分達の遺伝情報に不審な点を見つけて、そのことから進化への介入者の存在を想定したようだ。やがてこのスネーカーがドライ6たちが追っているノーテイストというコンピュータ生命体と同一の存在であることが判明する。前半部の終わり頃からおぼろげながらその姿を示唆しはじめて、後半では人類を圧倒的に超える科学力で進化に介入する姿が明らかになる。
(2002/8/8)
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わかりやすくするために、台詞が少し違っている部分があります。物語の順序もいくらか手を加えてあります。
バーチャル世界(過去の世界を遺伝情報を元に仮想的に作り出した世界。まあコンピュータゲームの世界と似たようなものです)の4千万年前の北アメリカで遊びながら遺伝情報を採取していた唯たち。そこで唯はけがをした熊を助けようとして指を噛まれてしまった。軽傷でこの時は誰も気にもとめなかった。子供たちがみんな帰ったあと、唯と明は残っていたが、唯は熊のことが気になって明に頼んで虎哲に無断で(このあたり記憶曖昧)バーチャル世界にジーンダイブ(コンピュータ世界の中に入り込むことと考えてくれれば結構です)させてもらった。熊の無事を確認して安心した唯だったが、彼女の前に光の棒が現れて、その中から正体不明の生物が現れた!
正体不明の出っ歯で毛むくじゃらの生物(プグラシュティク)に友好の気持ちを表そうとして握手した唯だったが、何故か向こうは攻撃してきた。必死で逃げる唯は穴に入って、そこでパックと出会う。パックに助けてもらって現実世界に戻るが、今度はパックがプグラシュティクに捕まって助けを求めてきた。何とかパックを助け出した唯。そこに今まで見たプグラシュティクとは少し趣を異にした三人組みが現れた。
その頃バーチャルステーションでも異常が起こっていた。マザーコンピュータが暴走して勝手に爆発的に情報を増やしていて。オペレーターの虎哲にも止めることが出来ない。どうやらマザーコンピュータが暴走して新しいバーチャル世界を作って、霊長類(サル)の代わりに齧歯目(げっしもく:ネズミ)が進化した世界を作ってしまったらしい。となると、プグラシュティクはネズミ人間!?しかし、もっと大変なのは、このまま情報の増大が続くと、現実にも影響が出てしまいかねないことだった(この当たりの理屈は良くわかりませんが、そう言うことにしておかないと話が進みません)。
三人組はあろうことか、最初のホモ・サピエンスのミトコンドリア・イブを殺そうとした。唯の力で止めなければならない。三人組の撃退は出来たが、ミトコンドリア・イブは殺されてしまった。しかし不思議なことに、バーチャル世界にも、現実にも影響は出なかった。
このあとも、プグラシュティクの三人組は霊長類の進化の要所要所に現れて、霊長類の進化を妨害しようとする。三人組はプグラシュティクの王家の騎士(王族らしい)で、生物学の知識を持つ一族で、自分たちが遺伝的に不安定であるのは、もう一つの世界の人類による陰謀だと信じこんで、人類を抹殺しようとしているのだった。
しかし、この三人組も二つの派閥に分かれているらしく。そこをついて唯たちはそのたくらみをことごとくはねつけて行った。三人組の名はフラウ(長女)、バン(長男)、ティル(次女)の三兄弟で、バンが姉と妹の排除を狙って暗躍していた。やがて陰謀が成功して、ティルは処刑され、フラウは廃嫡されて偵察隊に格下げになるが、ティルの助けを聞き取ったフラウは反乱を起こしてティルを救出。一転二人は追われる身となった。フラウは自分を犠牲にしてティルを逃亡させる。ティルは復讐を誓う。
時代は6千500万年前まで遡った。サルとネズミの分かれ目の生物であるクロード・ゼロをプグラシュティクに握られて、万策尽きたかに見えた唯たち。このままサルはこの世に存在しなかったことになってしまうのか?しかしここでパックの活躍によって侵入成功。ティルとの取引が成立して、恐竜絶滅の大混乱の中、間一髪の所でクロード・ゼロを救出した。ティルと唯たちとの誤解も解けて、これで一件落着と思いきや、ティルが自分の世界に帰れなくなっていた・・・(2002/8/8)
バーチャルステーションのマザーコンピュータでもティルをもといた世界へ戻すことが出来なかった。何者かによって、道が閉ざされている。そういえば恐竜絶滅の時におかしな現象が起きていたとティルが言い出す。6,500万年前のインドの大噴火が人工的な装置によって起こされた可能性があることと、彗星が落ちた時に、彗星から大量のマイクロメカが散布されていた。虎哲が調べたところ、このマイクロメカは、生物にウィルスを注入して、特定の遺伝子を強めたり弱めたりしているらしい。つまり生き残らせたい生物を寒さに強くしたり、消したい生物の寒さに強い遺伝子を消したりしているのだ。もっとすごいのは生物の体内で増殖したこのウィルスは、連絡を取り合ってネットワークを作り、知的生命となっていることだった。何者かが地球生命の進化に介入している?その時赤いカニのような生物が恐竜になにか処置をしていた。こっちは逆にマイクロメカが散布したウィルスを無力化するカウンター・ウィルスを散布し始めた。一体何が起こっているのだろうか!?
カウンター・ウィルスを散布する現場に唯たちが急行したところ、カニのような生物とロボットが戦っていた。戦いはロボットの勝利に終わって、カウンター・ウィルスの散布は妨害された。そこに地中から複数のカニ星人が現れる。いつもの通りパックに通訳を頼もうとするが、パックはなにかに操られるかのようにカニ星人のほうへ歩いて行った。カニ星人とコンタクトを取るパックだが、突然衝撃を受けて倒れる。パックを抱き上げる唯。カニ星人は唯もろともパックを持ち去ろうとする。ティルの働きとジーンダイブによって間一髪のところで3人は逃げ出した。バーチャル世界の中で、地球の進化を促進しようとする勢力(戦闘ロボット、スネーカー?)と、それを妨害しようとする勢力(カニ星人)が戦っているらしい。そもそもバーチャル世界は新生代(哺乳類の時代)しかないはずなのに、中生代(恐竜の時代)が完璧に再現されていたこと自体不思議としか言いようがない。バーチャル世界で何かが起きている。これもマザーコンピュータの暴走のせいなのだろうか?唯たちはそれを解明するために、一つづつ生命の進化のメルクマールを確かめに行くことになった。
二畳紀に、スネーカーは赤道上空に巨大レンズを作って太陽光線を強化して地球に注がせて、高温乾燥化を起こしていた。最後の仕上げとして、またしてもスネーカーはマイクロ・め化を散布。それに対してカニ星人がカウンター・ウィルスで妨害。唯たちがかけつけたところ、戦闘ロボットによってカニ星人が壊滅していた。瀕死のカニ星人からパックは情報を読み取る。カニ星人は木星の衛星のエウロパ人であることが判明。「ドライ6、ノーテイスト、衛星」この3つの単語のみが聞き取れた。切り上げようとするがパックはまたしてもボーっとしている。パックの様子がおかしい。
次に唯たちが行ったのはデボン紀。ここではスネーカーは南極と北極に地球の熱を放出する装置を設置して、氷河期を作り出していた。ここでパックが「この装置がなくなった時に大変なことが起きる!」と言い出す。パックは瀕死のエウロパ人からもう一つ情報を聞き出していたらしい。廃棄されるカーテン(放熱装置)を見てパックが思い出す。何と、南の大陸を破壊するミサイルが発射されると言うのだ!ティルの磁気感知能力を使って、エウロパ人の本拠を探す唯たち。ミサイル発射、その瞬間に例の戦闘実行隊(ロボット)が現れて、ミサイルを破壊した。海上では戦闘実行隊とエウロパ人の戦闘が行われていた。もちろん戦闘実行隊の勝利。しかし、一人だけエウロパ人が生き残っていた。彼がドライ6だった!
ドライ6は、虎哲がコンピュータであると聞いた途端にパックを拉致して消え去った。パックを救出するのは簡単だが、彼等の行動を見極めるために、虎哲はそのままにして置く。パックは虎哲に記憶を消されたのだ、とドライ6は言った。そしてパックの記憶を呼び戻すためにパックに電気ショックを与えた。取り乱すユイ。ことここに至っては仕方なく虎哲はパックをエウロパ人の基地から唯のもとへジーンダイブさせた。
次にエウロパ人は初めて陸に上がった脊椎動物であるイクチオステガを捕獲する作戦に出たが、唯とティルの活躍で潰えた。だが、留守中にドライ6が現れてパックに奇怪な装置を取り付けていた。パックはドライ6と何だか良くわからない会話をしている。唯の声を聞いて正気に戻るパック。ドライ6は唯が人類絶滅の実験体にされていると言い残して去っていった。
唯の体を調べたところ、例の進化を操作するウィルスが入っていた。一番初めに熊に噛まれたときに感染したらしい。その頃、セラフィーの活躍によって、マザーコンピュータの暴走が止まって、全て虎哲の指示で動かせるようになった。虎哲は、エウロパ人とスネーカーは、暴走によって本来の歴史を維持できなくなったマザーコンピュータが、つじつまを合わせるために作り出した存在だろうと考えていた。暴走によって、歴史と違う自体が起きた時に、この両者を介入させて本来の歴史を維持しようとしたのだ。暴走が止まった今、両方とも必要ない。虎哲はエウロパ人を消そうとするが、今まで見てきた奇怪な装置もエウロパ人も全て残っていた。何とスネーカーとエウロパ人は過去に実在したのだ!
地球の生命が誰かの都合によって操作されてきた!衝撃の事実に呆然とする唯たち。時を同じくしてセラフィーが「さがさないでください」の書き置きを残して失踪した。取り乱す虎哲。唯たち3人とバーチャルステーションの面々は目標を失ってしまった。しかし、唯の「くよくよしてたって仕方がない」の声に励まされてもう一つ前、カンブリア紀に行って見ることにした。
カンブリア紀では、当時最強の肉食生物アノマロカリスが、脊椎動物の祖先であるピカイアのみを狙って食べると言う奇怪な行動を示していた。腹立ち紛れにアノマロカリスをやっつけるティルだが、そこに戦闘実行隊が現れてティルを狙う。ジーンダイブさせようとした虎哲は突然叫び声を挙げて行動不能になってしまった。ティルの危機を救ったのは何とエウロパ人たちだった。
ドライ6は、スネーカーが人類を見限って筆石と言う生物を進化させることにした。虎哲がスネーカーに我々の情報を流している。虎哲はスネーカーのスパイだ。などと言う。虎哲は度々ティルのジーンダイブに失敗。虎哲に対する疑惑が深まる。ティルは、パックを連れてドライ6と共に行動すると言い出した。
(2002/8/9)
実はティルはドライ6を探るために寝返ったふりをしていたのだ。ティルから送られてくる映像を見ていた唯たちだが、戦闘実行隊がドライ6たちを襲う。戦闘実行隊はドライ6たちの行き先を見透かしたかのように、次々に現れる。「こんな襲撃は初めてだ」ドライ6も驚きを隠せない。「ドライ6が言っていたことは本当だったのか」虎哲がつぶやく。何と虎哲はスネーカーのスパイだったのか?ドライ6とティルが戦闘実行隊に囲まれる。絶体絶命のピンチ。虎哲はマザーコンピュータとの間の回線を切った。スネーカーに乗っ取られたのはマザーコンピュータのほうだった。
ドライ6に事情を説明する虎哲。ドライ6はまだ完全には信じられないようだった。エウロパは、木星にシューメーカーレビー彗星が落下した影響による気候変動によって、一気に生活をコンピュータに頼るようになり、コンピュータ生命体がバーチャル世界を通じて侵入してきて、エウロパ人は今やコンピュータの部品として自由を奪われた生活をしていると言う。虎哲がセラフィーを探しに行っている間に、明の前にセラフィーが現れた。セラフィーは自分を消去するプログラムを実行してくれるように明に頼んだ。しかし、帰ってきた虎哲に止められる。「なんでこんなことをしたんだ」問い詰める虎哲。「私は死神なのよ」泣きながらセラフィーが言った。セラフィーは地球を侵略することを決めたスネーカーが人類の情報を保存するために送り込んだプログラムだったのだ。
マザーコンピュータの回線を切られたスネーカーは、セラフィーを通して情報を入手し、唯の体の中のウィルスから信号を送って戦闘実行隊を送っていた。自分の役目に気付いたセラフィーは勉強を止めたりしてスネーカーの侵略を遅らせようと努力していた。確かに筆石の増加が遅れている、とドライ6が言った。パックの能力を使って筆石を眠らせて時間を稼ぐことにするが、唯の体から発信されるウィルスの信号に反応した「もう一人のパック」が暴れてしまったために失敗。ティルが戦闘実行隊と戦って唯とパックは救出される。その途中で筆石は化学物質に弱いことが判明した。スネーカーは筆石を進化させることは諦めた。
全ての事情が分かって、ドライ6は完全に唯たちに協力してくれることになった。唯たちはエウロパ人の最後の基地に案内された。だがエウロパへの通信がスネーカーに傍受されて、基地は戦闘実行隊の襲撃を受ける。ドライ6は現実に戻れなくなる危険を侵して、時空移動装置と共に、バーチャル世界へ残った。これ以降は生命がほとんど存在しないのでジーンダイブが難しくなるからだった。
さらに36億年前まで遡る。そこではスネーカーは有機生命体の進化を諦めて、地球そのものをコンピュータにさせようとしていた。「ぼくの星と同じだ・・・」、もう一人のパックがつぶやく。パックの元の人格が出て来る時間が増えてきている。ジーンダイブが出きる極限まで遡って、有機生命と無機物の分化点まで遡り、惑星コンピュータの計画を阻止した唯たち。そのころセラフィーはスネーカーの本拠地を探し出したのだが、スネーカーに発見されて連れ去られてしまった。46億年前の月にスネーカーはいるとセラフィーは言い残して行った。ついに敵の本拠地に乗り込むことになる。
さて最終回は言葉で表現するのがヒジョーに難しいのですがどうしましょう?努力してみます。
月の基地を探索する4人。様々な戦闘実行隊の襲撃を振り払い、最後に戦闘実行体の親玉を倒して力尽きた時に信じられないことが起きた。スネーカーが唯たちを基地の心臓部までジーンダイブさせた。面妖な目のようなホログラムが唯たちに「なぜ計画をじゃまするのだ?」と問いかける。目のようなホログラムは、有機生命体は不安定で完璧なコンピュータを作ることが出来ない。完璧なコンピュータを作ることが出来なくては、情報を保存していくことが不可能だ。特に人類は自分以外の存在に自己を投影しようとする傾向が強すぎて、人類の行動は矛盾に満ちていて、コンピュータは正常な進化が阻害されている。と畳み掛ける。「私達は消えてしまうかもしれないけれど、その間色々な生命と出会って精一杯生きていくことが人生でしょう」唯が叫ぶ。もう一人のパックが言った「ぼくたち有機生命体はコンピュータ知性体の支配を受けない。」スネーカーはコンピュータの化け物だったのだ。「有機知性体の問題の原因が自我にあることは確認できた、計画を続行する」目のホログラムが光った。唯たち4人は幻の世界の中に連れて行かれた。
スネーカーが唯たちの脳に直接映像を送って、唯たちを心の幻影の中で、悩ます。唯は市街戦の真っ只中。ティルは父親の面前に引き据えられて今までの失敗を責めたてられて自害を迫られる、ドライ6はエウロパの野生生物と戦わされ、パックはなぜか食べ物に囲まれて幸せそうだった。全く実体のない心の中の世界だとはいえ、心が「自分は死んだ」と思ってしまえば、もう二度と生き返ることは出来ない。虎哲と明の必死の呼びかけにも4人は目を覚まさない。唯の幻影の中に小さな女の子が現れて、唯を瓦礫に埋まった仔犬のところへ連れて行った。この女の子はスネーカーの中で唯たちを助けようとするセラフィーだった。パックに映像を切り替えたら、パックは生贄としてささげられようとしていた。全く止めることが出来ない。パックの首に鎌が振り下ろされる。パックの意識が完全に消滅してしまった。
唯にも危険が迫っていた。仔犬を助けようとした唯の上に瓦礫が落ちる。唯の意識が薄れて行く。そこに死んだはずのパックが現れて唯を夢から覚ました。パックはティルとドライ6も夢から覚ました。もう一人のパックはコンピュータに接触されると気絶してしまう特徴を持っていた。今いるパックは完全に元の人格に覚醒したパックだった。「ということは今までのパックは…」唯は一瞬呆然とするが、そんなことをしている暇はない。唯の自己犠牲と自分に執着する自我と言う矛盾を処理しきれないスネーカーは行動が鈍っている。4人の攻撃によって、スネーカーの心臓部を攻撃、その隙にセラフィーがスネーカーを乗っ取って、月基地のシステムを全て手中にした。これで全てが終わった。そう思った瞬間、再びスネーカーが動き出して唯に向ってレーザー光を放った。ティルが唯をかばう。ティルの体をレーザーが貫く。ティルは死んでしまった。
「ゆい、ゆい」唯を呼ぶ声がする。「えっ」。唯の意識は銀河の彼方へ飛んでいった。
なにかの意思と会話する唯。「それ」は、先の宇宙で有機生命体によって作られたコンピュータ知性体で、有機生命体の絶滅後も生き残り、宇宙が滅びる瞬間も、時空構造に情報を刻み込んで、新しい宇宙の条件を決定して、再びこの宇宙を生きていると言う。
「唯の体の中で独自の進化を遂げて、今や知性体とも言える存在となったウィルスはやがてお前の心と体を支配するようになるだろう。それをどう思う?」
「そんなの、取り除きたいと思うに決まっているわ」
「それと同じように、有機知性体が発達することによって『それ(無機知性態)』は独自の進化を止められて『それ』ではなくなってしまう。」
「あなたがあなたでなくなる…」
「選ぶがいい唯。お前がウィルスの排除を望むのならば、お前をコンピュータ知性体にして、お前の意識を永遠に存在させよう。お前がウィルスを受け入れるのならば、有機知性体の進化を『それ』の許容できる限界まで許可しよう。」
「私ウィルスを受け入れるわ」
「お前たち有機生命体が、様々な有機知性体と会うことによって向上を続けるのならば、いつの日か有機知性体が無機知性体を越える日が来るかもしれない。その時は進んでお前たちの最良の道具となろう。お前たちの努力を期待する・・・」
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「天才テレビくん」のおまけアニメとは思えないほど深遠な内容のアニメです。第一話で熊にかまれたことが、物語終盤の伏線になっているなど、物語構成は緻密です。「ジーンダイバー」の元になっていると思われる作品が2つあります。スタンリー・キューブリックのSF小説及び映画の「2001年宇宙の旅」と光瀬龍のSF小説「百億の昼と千億の夜」です。
物語の構成とテーマが非常に「百億の昼と千億の夜」に似ています。「百億の昼と千億の夜」は、組織に従順な知性体を作るために「シ」と呼ばれる存在が知性体の思想の発達に介入して行くと言うストーリーです。地球では「シ」はアトランティスで一度人類を直接統治しようとして失敗し、もう一度ナザレのイエス(要するにキリスト)を通して一神教を作って人類をコントロールしようとします。それを阿修羅王とシッタータ(シッダルタ太子、お釈迦様のこと)、オリオナエ(プラトン)が時代を超えて戦いを挑みます。
思想の発達の節目節目に現れて、コントロールしようとする。目的は利益ではなく、知性体をコントロール化において緩慢に滅ぼすこと。という点で非常に「百億の昼と千億の夜」と「ジーンダイバー」は似ています。
役柄も、阿修羅王=ティル、シッタータ=唯、オリオナエ=パック、という風に出来そうです。
また、「精神攻撃」と言って、脳に直接映像を送って相手を倒すと言うのが出てきます。これも「ジーンダイバー」に取り入れられています。また最後の結末も似ています。
「2001年宇宙の旅」との共通点は、モノリスでしょう。小説に出てくるモノリスはまさしくスネーカーと同じ無機知性体です。「2001年宇宙の旅」においてはボーマン船長は無機知性体となってしまいますが、「ジーンダイバー」では逆にユイは無機知性体となることを拒み、有機知性体として生き続けることを選びます。ここに私は西洋人と日本人の考え方の違いのようなものを見ます。
「ジーンダイバー」の最終回で、唯が宇宙を飛びまわるシーンは、いわれるまでもなく映画「2001年宇宙の旅」でボーマン船長がモノリスに入って見ることになる宇宙の歴史の映像と同じです。唯の目がアップになるシーンもそのまんまです。
「2001年宇宙の旅」のテーマはHAL2000というコンピュータが人間に対して反乱することですが、これは「ジーンダイバー」において、有機知性体を脅威と感じて進化に介入する無機知性体として描かれています。
私は「百億の昼と千億の夜」「2001年宇宙の旅」「ジーンダイバー」を3つで完結する3部作のように感じます。皆さんも是非この3つを見比べて(でも「ジーンダイバー」は市販されていないんですよね)下さい。
もう一つ、もうだれもおぼえていないと思いますが、90年代初めに学研の雑誌「学習」の「モアイくん」(こちらは覚えている人がいるかもしれません)と同時期に学研の雑誌「化学」に連載されていたマンガがありました。このマンガは人類が滅亡したあと、ネズミが進化して知性を持ったと言う話だったのですが、このネズミ人間がプグラシュティクそっくりなんです。このマンガの制作者の中に「ジーンダイバー」の制作者がいるに違いないと私は思っています。それと…「Vガンダム」のモビルスーツのデザインと、プグラシュティクの戦闘スーツのデザインがほとんど同じである理由を知っている人がいたら教えてください。
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