牧場の少女カトリ
放映時期(昭和59年1月8日〜12月23日)
| ストーリー 牧場の少女カトリ万歳・万歳・万万歳!
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舞台はフィンランド。小さな農家の娘のカトリ。父親が肺炎でなくなったため、母親はドイツへ出稼ぎに出かけることになる。しかし戦争が始まって、母親との連絡は途絶えてしまう(当時のフィンランドはロシア帝国領、ロシアとドイツは第一次世界大戦では敵同士だった)。さらに、不作で祖父母たちはカトリを養うことができなくなり、カトリはライッコラのお屋敷に奉公に出されることになった。
カトリは器用で働き者、持ち前の明るさで周囲の人と仲良くなっていく。カトリはどんな場所にいても勉強をすることを忘れなかった。これがやがてカトリに道を開くことになる。
熊や狼が出るようになって、ライッコラ屋敷では家畜番としてカトリを雇うことができなくなった。次にカトリが奉公に出たのは、ライッコラの屋敷で知り合ったベッカのお兄さんが宰領を任されているクーセラのお屋敷。ここでカトリは主人の奥様(ロッタ)に気に入られて、奥様の身の回りの世話やお仕事の手伝い、そして息子のクラウスの世話を任された。
戦争中といえども、フィンランドは戦場から離れていましたから、のどかな日が続いていました。そこへロッタの夫のカルロが戦場で傷を受けてヘルシンキの病院へかつぎ込まれたという知らせが入りました。クラウスとカトリを連れてヘルシンキへ向かうロッタ。病院では全身を包帯でくるまれ、いましがた息を引き取った夫の姿がありました(爆弾で体が吹っ飛ばされたわけではなく、戦場から銃後にまで搬送する余裕があったことから、ドイツ軍のマスタードガスで皮膚をやられたのではないかと考えられます。当時はガスでやられた兵士には、空気のきれいなところへ送って、休養をさせるしか治療法がありませんでした)。
葬式のシーンでは、沈痛なロッタに対して、何も知らずに無邪気にはしゃぐクラウスが、むしろ人々の悲しみを際だたせていたように私は感じました。女一人では牧場を切り盛りできないし、夫を失った悲しみはまだ癒えない、そう思ったロッタは、牧場の宰領を任していたべっかの兄夫婦のビルヤミとアリーナに年賦で牧場を譲って、トゥールクの実家へ戻ることにしました。カトリはロッタから、クラウスの世話をするために一緒に来てくれないかと誘われます。しかも、トゥールクでは学校にまで通わせてもらえることになりました。ロッタにとってカトリは既に心の支えと言って良い存在になっていたのです。
ロッタと共にトゥールクの実家に行くこととなったカトリ。カトリはここではロッタによって家族同然の扱いを受けるようになり、町の学校にも通わせてもらえることになった。しかし、家を任されている昔気質のロッタの叔母のイーネスにはそれが気に入らない。あの手この手でカトリを落とし入れようとするが、やがてカトリの素晴らしさを認めないわけにはいかなかった…
アニメの中では、さらっと流していますが、この後ドイツ軍がフィンランド南部に侵攻。トゥールクはドイツ軍に占領されます。この時にカトリのお母さんはフィンランドまで帰ってこれたのでしょう。しかし、チフスにかかってしまい、トゥールクの病院で長く入院していました。戦争が終わって、ドイツからの手紙がやっとカトリのおじいさんの元に届きます。世情が落ち着いたのかいろいろと情報も入って、カトリはめでたくお母さんと再会を果たします。
フィンランドの独立がほぼ確定して、肩で風を切るようなアッキ。田舎もの特有の勘の鋭さでカトリはもう自分とは違う世界の住人になったのだと悟るベッカ。それぞれの新しい人生が始まっていくのだと感じさせられます。その後カトリは、フィンランドの農村に生きる人達を描く作家となったのでした。
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放映期間はクリィーミーマミの後半とペルシャの前半と重なります。これも熱心に見ていました。その頃、あるいはちょっと前にハイジの再放送も関東ではやっていた気がします。これも見ていました。「私のアンネット」を見た記憶はないので、世界名作劇場はカトリから見始めたようです。カトリが面白かったからか、セーラは全部見ました。ポリアンナも前半は見たのですが、途中からイギリスへ引っ越したので見れませんでした。でも最終回のあたりは、ロンドンのジャパニーズセンターの貸しビデオ屋で(今考えてみると明らかにテレビから録画したテープを貸し出していました。違法行為だったのかも(笑))借りてみた覚えがあります。若草物語までは興味があって、学習雑誌とかでストーリーを追っていたのですが、日本に帰って今度は何と男が主人公になってしまい(「小公子セディ」)とたんに見る気をなくしてしまいました。小学生にしてなんという奴だったのでしょうか!(笑)それ以降は名作劇場とは縁はなくなりました。
これまたペルシャと同じで、どんな名前のどんな作品だったかは忘れていました。ただ、主人公がいつも本を読んでいたことと、舞台がフィンランドで、サブテーマがフィンランドのロシアからの独立運動で、主人公が憧れている?お兄さんが独立運動の闘士で、ロシアの官憲に追われていることは憶えていました。
最近になって、アニメに詳しい人に尋ねて、これが「牧場の少女カトリ」であったことを知ることができました。それで早速ビデオ屋に行って借りると、これがものすごく面白い。完全に私の好みに合致する作品でした。
何と言ってもカトリがかわいい。そして健気で器用で働き者で勉強熱心。偉い!
そして、周りにあまり悪人がいないのが良いと思いました。私はあからさまな悪役がいて、そいつをやっつけて全て解決と言うお話が一番嫌いなのです(水戸黄門まで徹底すれば可)。世の中大悪人も大善人もいないはずだと信じています。
カトリにも少々意地悪な人は出てきますが、セーラの時のように、主人公の人間性を踏みにじるようなイジメは決してしません。イーネスだって、少々気難しいバァさんと言った程度です。それにイーネスもなんだかんだ言いながら、ロッタの留守中もカトリと一緒の食卓でご飯を食べています。住む場所も飯も差別していたセーラの時とはえらい違いです。
私はポリアンナのパレ―伯母さんがやっと結婚できたのに、相手のチルトン先生が事故死と言う究極の不幸に子供ながらにショックを受けてしまいました。でもカトリにはあまりに唐突な死は出てきません。安心して見ることができます。いえ私は死を子供番組で出すなと言っているわけではないのです。でもポリアンナのチルトン先生の死があまりに衝撃的だったもので、それとミンキーモモも…
それにカトリが自然体で良い子なのに大変好感が持てます。ポリアンナはちょっと度が過ぎるような気がします。
とにかく私はカトリが大好きになりました。早く最後まで見たいです。でもビデオ屋には半分しか置いてないんですよね。どこでもいいから流してくれないかなあ。(1997年頃に一度NHK衛星で流れたそうです。そして、2004年の春にもまた放送されました。カトリの生き方に元気づけられた人が増えてくれたら良いな、と思います。)
就職して東京に住むことになったのですが、近所に品揃えの良いビデオ店を発見しました。そこにはなんと「牧場の少女カトリ」が全巻置いてあるではありませんか。これでやっとカトリを全話見ることが出来ました。
今回読むことが出来たのは、物語の中間、第31話から40話にかけてです。ロッタの夫が戦死して、トゥールクに移るところです。ここらへんは「牧場の少女カトリ」には珍しく不幸が前面に出てくる下りです。でも世界名作劇場にありがちな、このまま不幸のどん底まで止めどなく駆け落ちる鬱展開とはなりませんで、ロッタは屋敷を信用の出来る人間へ譲って、実家へ戻って暮らすという合理的な決断を下しました。こういうところが「牧場の少女カトリ」の良いところです。不幸に浸りきってもいけないし、根拠もなく明るく振る舞うのも痛々しい。ちゃんと生きていくためには、合理的な選択をしていくのが最善なのです。自分が不幸なことを何かの権利であるかのように振りかざす人がいますが、ああいう手合いは大嫌いです。
カトリのその後に関して、
私も、カトリにはこのままお医者さんか看護婦さんになって欲しい気がしましたが、最後の作家になったという付け足しは、この物語が作者の自叙伝の体裁をとっているからであって、物語の中のカトリのその後は、見た人が思い思いに想像すればよいのだと私は思います。
(2002/7/21)
最終更新
(2004/7/11)
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