ナディアと人類補完計画
放映時期 「不思議の海のナディア」(平成2年4月〜平成3年4月)
「新世紀エヴァンゲリオン」(平成7年10月3日〜平成8年3月27日)
私恥ずかしながら『不思議の海のナディア』を今まで見ずにいました。あの時は中学生で部活に忙しかったので見ている暇がなかったんですね。この度やっと全部見ることができました。いろいろ言う人もいますが、ものすごく面白いアニメですね。キャラクターデザインや、メカのデザイン、人間関係を過去の様々な名作からとっているのは明らかですが、それを十分に咀嚼して立派な新しい作品としています。細部の似ているところを見つけていい気になっているオタクははっきり言って「読解力のないバカ」と言ってしまって良いでしょう。奴らはオタクの夢を実現したGINAXに嫉妬しているのです。同じオタクならば、グジグジと人の批評ばかりしているオタクよりも、作品を作ったオタクの方が立派であるのは論を待たないと言うべきでしょう。
つまらない話はこれくらいにして、ナディアを見てやっとエヴァンゲリオンがわかりました。「新世紀エヴァンゲリオン」は明かに「不思議の海のナディア」の後継作です。誰かが言っていましたが、葛城ミサトさんをナディアとジャンの子孫にすると言う設定もあったそうです(採用されなかった)。ナディアには人類のプロトタイプとしてアダムも出て来るし、いろいろと自分たちを手伝う生物を作るためにアトランティス人が、思考錯誤して怪物を作っていました。
愛すべき悪役のガーゴイルさんが、「人類は不完全だ」と常々おっしゃていた(笑)のもエヴァンゲリオンに取り入れられていますね。エンディングでエレクトラさんとグランディスさんが「女なら好きな男を助けるのを一番にしろ」と言っていたのはもちろんエヴァの映画第2作の赤城リツ子の「母さん娘よりも自分の男を選ぶの」のもとネタです。
多分「エヴァンゲリオン」は本来ならば、アトランティス人の秘密を知った人たちが人類をアトランティス人と同じにすることを目指して、いろいろと騒動を起こしてしまう、という話になるはずだったのだと思われます。世界観としては「百億の昼と千億の夜」と同じように、モーゼとかイエスとか、あるいはエジプトのファラオは、アトランティス人が人間を管理するために、アトランティス人によって特別の能力を授けられたとか、その秘密(あるいはアトランティス人と宗教団体の密約)が「死海文書」に書かれていた、とかそんな風にするはずだったのでしょう。人類がアトランティス人の下僕として作られたのならば、人類に命令を伝達するために、人類の脳に何らかの細工をして、命令を聞かせられるようにしているはずですから、電波だか念力だかを使って一気に「人類を補完」とか言う話に持っていくつもりだったのではないでしょうか?
ではアトランティス人と人類のどこが違うかというと、ネモ船長やナディアを見ても、身体能力とか判断力とかに差があるようではないようです。アトランティス人は「ブルーウォーター」という依代(よりしろ:霊能力を増幅する道具)を使うことによって、念じたことを機械に伝達したり出来るようです。これがアトランティス人の特徴でしょう。で、ブルーウォーターにナディアの母親の生命が宿っていたことからわかるように、アトランティス人は魂を体から分離して別のものに宿す能力があるようです。多分ここが人類と彼等の違いなのでしょう。そういえば、エヴァンゲリオンではシンジ君の母親の碇ユイさんはエヴァンゲリオンに自分の魂を移植して永遠の生命を得ていました。彼女の研究は人類にとってのブルーウォータを作ることでそれがエヴァンゲリオンだったのですね。
注:この話はあくまでもSFです。
さてナディアを見ていると、ジブリの映画に出てくる巨神兵とか変な怪物とか、話のプロットとかがよく出てきます。それもそのはず、監督の庵野廣明はジブリで修行していたからです。「風の谷のナウシカ」の巨神兵のシーンのコンテを描いたのが彼であるのは有名な話ですね。ナディアは「未来少年コナン」を作ったときに宮崎駿がNHKに残した企画書が元になっています。それ以外にも、ジブリの中では新しい作品を作るための会議がいろいろと持たれているのでしょうね。ナディアやエヴァンゲリオンもそこから生まれてきたのでしょう。
エヴァンゲリオンは残念ながら打ち切りと監督が失恋して精神的に不安定になってしまったため、広い世界観を十分にあらわすことができず未完成に終わってしまいました。でも、あのエンディングも私は嫌いじゃないですよ。でも、いろいろと確執はあるようですが、庵野監督が一番宮崎監督の可愛い女の子を描けるところから、ドロドロとした所まで理解できている「弟子」であると思います。
私が願うのは宮崎監督と庵野監督の師弟コンビで「風の谷のナウシカ」マンガ版の完全映像化です!!そうです、名づけて「ナウシカ補完計画」です。スターウォーズみたいに連作にしても良いし、OVAでも良い。人がボンボカ死ぬところとか、ナウシカが戦闘で人を殺すところとか、ユパの手が吹っ飛ぶ所も全部流して欲しい。あのタブーをことごとく破ったマンガのナウシカが完全アニメ化されればすごい。欧米では放送禁止になること間違いなし。それくらいやらなきゃ駄目!どうでしょう宮崎監督に庵野監督?
(2002/8/23)
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