コンサート会場でのマナー


クラシックの醍醐味は何といっても生で聴くことにあるだろう。
弦の音色を聴くと "ああ、弦楽器は木からできてるんだな〜" と、ふと思わせられるようなあたたかいぬくもりを肌で感じるし、また息の合った演奏は、プレイヤーたちの動きを見ているだけでも何かこう、伝わってくるものがある。
オケの場合は、指揮者がどんな指揮をするのかを見るのも楽しい。

お金や時間との兼ね合いもあるのでそう頻繁に行けるものではないが、ぴあや音楽雑誌などでお気に入りのコンサートを見つけたら思い切って出かけてみよう。CDにはない生ならではの感動が味わえることは間違いない。

ただ、演奏会に行くと "もっと気をつけて欲しいなー" って思うことがいくつかある。
まぁ、いくらいったところでなくなりそうもないことばかりだけど(^^;、これからクラシックを楽しみたいと思ってる人たちには是非守ってほしいマナーばかりなので、少しでも参考にしていただけたらとても嬉しい。



 時間に余裕をもって出かけよう

コンサート開演時間が平日の午後7:00っていうのが最も多い中、お勤めの人には無理難題な話かもしれないけど、せめて "時間に余裕のある人" は開場と同時にホールに入るようにしてプログラムにざっと目を通し、気持ちを“準備OKモード”にして開演を待とう。これだけでも喫茶コーナーやプログラム売り場の混雑は緩和されるはず(^_^)。




 できれば知っている曲が入っているプログラムを選ぼう

「たまにはクラシックでも聴きに行こうと彼女と2人で出かけてみたんだけど、2人ともさっぱりわからなくて寝ちゃって…(^^ゞ」っていう友人の話を聞いたことがある。
「へぇ〜、何の曲やったの?」と私。「だから、ぜーんぜん覚えてなくてー」と照れ笑いの友人。 "じゃ〜一体どうやってそのプログラムを選んだんだろう?" と、不思議で仕方なかったが、これは極端な例だとしても、こんな風にしてもう2度と演奏会に足を運ばなくなる人も少なからずいるんだろうなとふと思った。

できたら1曲は自分の知っている曲が入ったプログラムを選んで欲しい。
たまたま“あ、この曲知ってる!”っていう、ラッキーな偶然もあるかもしれないけど、全く知らない曲ばかりで、しかも静かめの曲ばかりだったとしたら眠くならないほうがおかしい(^^;。大いびきなんてかいたら、それこそ大ひんしゅく! いるんだよなー、たまにゴーゴーいびきかいてるオヤジ。こっちは、高い金払って聴きに来てるんだぞ!って鼻をつまみたくなる。(おっと、ちとガラが悪くなってきたところで、次へいこう)




 アラーム付のウオッチ、ポケベル、携帯電話には、細心の注意を!!

最近、コンサートホールで特に問題になっているのがこの携帯電話の着信音。
一昔前は時計のアラーム音がひんしゅくを買っていたものだが、この携帯の音はホールにやたらと大きく響き大迷惑も甚だしい。咳やくしゃみは生理的なものだから仕方ないが、スイッチの切り忘れによるこれらの音は全くの不注意によるものなので、同じ聴衆としてこれほど不愉快なものはない。たった1人の不注意のせいで、すばらしい演奏会を台無しにしてしまうことのないようにくれぐれも細心の注意を払ってほしい。




 コート類や大きな手荷物はクロークに預けよう。

日本では、まだそこまでしているところは恐らくないと思うが、海外ではコート類などは預けなければダメというホールもある。
観客が皆コートを持ち込むと音が衣類に吸収されてしまい、せっかく反響のいいホールも意味がなくなってしまうから、なのだそうだ。

紙の手さげ袋や入場時に配布されるコンサート案内のチラシの束なども、膝の上に置いておくと、演奏に夢中になっているうちにバサッ!と落ちることがよくあるので気をつけないといけない。
貴重品は小さいバックの方にまとめて、よけいなものはなるべく客席に持ち込まないようにしよう。
あっ、それと傘もね!客席に持ち込んで立てて置いたりすると、カーン!とうるさい音で倒れたりすることがあってホント大ひんしゅく!
多少の手間はかかっても、そのためのクロークなんだから大いに利用しよう。
ただ、ホールによっては、帰り際にクロークで預けたものを受け取るのにえらく時間がかかるところもあり、こちらもどうにかして欲しいところ(^-^ゞ。




 楽章間でのせきや咳払いはできるだけ控えめに

もひとつ、曲のあいまに感じるコト。それは、楽章間でのせきや咳払いの多さだ。
それもなんか最近、昔より激しくなった気がするのは私だけだろうか(^^;。
特に、静かなアダージョ楽章の後に集中するのは、きっとそれだけガマンしているから仕方のないことだとは思うけど、楽章が終わる度に「待ってましたー!」とばかりに"コン、コン、ゴホ、ゴホ、ゲッホ、ゲッホ!" とみんなが一斉にやるのは、どうもいただけない。

楽章と楽章の間は休憩ではなく、まだ曲の最中だということを忘れないで欲しい。
1人ひとりがほんの少しずつ心がけるだけで、その日のコンサートはもっともっとすばらしいものになる。




 拍手やブラヴォーは指揮者の棒が降りてから

最後になったが、これは是非守って欲しいマナーである。
最近、拍手やブラヴォーの "フライング現象" がやたらと目に(耳に?)つく・・・いや、これは今に始まったことではないが演奏会によっては、"誰よりも早いブラヴォーだけが言いたくて来ているんじゃ〜なかろうか" と誤解されたっておかしくない人もいる。
海外の演奏会なんかを見ていると、すばらしい演奏のあとにはまず拍手、その後タイミングの良いブラヴォーがかかって、会場もさらに盛り上がっていくパターンが多い。タイミングの良いかけ声は聴衆の感動をさらに高めてくれる効果だって十分ある。

私の場合は、静かな曲だろうがfffで終わる曲だろうが、すごく感銘を受けた演奏の場合は拍手もせずに、できればしばらくボーッとしていたい気持ちがある。
でも、拍手やかけ声は、自分の感動と演奏者への賞賛を表現することのできる唯一の手段。
手のひらがまっかっかになるのも忘れるくらいの演奏に出会えれば、それが一番の幸せかもしれない(^_^)。



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