ヴィヴァンダム君のステンドグラスがわかりますか?
ABOUT THE CONRAN SHOP
もとは家具職人であったテレンス・コンラン卿によって1973年にロンドンのフラムで開店した1号店から、現在は世界5都市、9店舗を展開する、恐らく世界で一番(?)有名なライフスタイル・ショップ。1989年にはデザインミュージアムを設立したり、レストラン・カフェ・ホテルを世界主要都市で30店舗以上経営するなど、活躍は多岐に渡っています。http://www.conran.uk
コンラン・ショップの
アブラカダブラ・テーブル
私がイギリスに頻繁に行く様になったのは、1990年前半のこと。その頃から既にコンランショップはとても有名で、ロンドンを訪れるたびに、コンランをのぞくのが私の楽しみのひとつ。コンランショップのあるエリアは他にも素敵なインテリアショップが軒を並べ、訪れる人達も皆お洒落でスノッブな感じの人が多く、客層も他とは違う感じです。
既にイギリス初のライフスタイル・ショップであるハビタを1964年から始めていたコンラン卿にとって、現在の本店でもある有名なミシュラン・ハウス(元はタイヤメーカーのミシュランが所有していたビル)を手に入れることは、現在のコンラン帝国へと続く大事な一歩だったようです。2階のレストランにはめ込まれた、ムッシュ・ヴィヴァンダム(ミシュランのキャラクター)のユーモラスなステンドグラスを見るにつけ、この建物をコンラン卿が特別な場所として固執したその理由がわかります。
コンラン・ショップ自体の入り口は二つあり、古い外観をそのまま残し、左手にオイスター・バーがあり、ガーデン用品を置いてある側と、全く新しい全面ガラス張りで、家具と季節毎に変わるディスプレイがある側で、印象はまったく違います。この古い建物の魅力と新しいものとの融合がそのままコンラン・ショップのコンセプトに通じているように思うのです。
結婚する時になって、私が欲しかったのは、ガラスの丸テーブル。ガラスなら狭い部屋でも広く見せることができるし、丸ならばお客様が何人増えても大丈夫。でも、探しても、探しても日本では私の思うような丸テーブルが売っていないのです。そんな時にコンランで見つけたのがこのアブラカダブラ・テーブル。脚の構造のシンプルさといい、大きさといい、まさしく私の理想通りでした。
ただ、そこで買わなかったのは、東京にもコンランができるときいていたので、東京にあるかもしれないと思ったからです。帰ってから新宿のコンランで訊いてみると、入荷の予定はないとのこと。船便で取り寄せるつもりで、ロンドンのコンランにオーダーしました。
それから数日後、新宿のコンランに行くと、なんとあのテーブルがそこにあるのです!入荷の予定はないといったのに。現品がそこにあり、しかも価格もロンドンのコンランと変わらないくらい。非常に迷ったのですが、事情を説明して、出来ればキャンセルしたいこととその理由を告げました。もし、キャンセルできないならば、一度オーダーしてしまったのですから、頼むしかありません。
でも、返ってきたのはとてもチャーミングで親切な答え。「O.K.大丈夫、心配しなくていいですよ。デポジットはそのままカードに返金します。それより、ご希望の品が早く手に入ってよかったですね!」働いている人の気持ちがそのまま表れているような返事に、ますますコンランが好きになりました。
十年以上経っても、古びたり、飽きることなく、あのテーブルは我が家の一員として、毎日使われています。改めて、コンラン卿の選択眼には感心してしまいます。