
コルセットが下に伸びるにつれて、上は短くなる一方でした。こうして、
腰の部分だけをつつむコルセットが誕生したのです。腰だけの
コルセットは現代生活にふさわしい型として普及されました。
特に、ゴム布を併用したものは着心地も良く、活動するにも便利なため、
あらゆる女性に愛用されました。
一方、胸まで届く旧式のコルセットは、古い時代の婦人によってしばらくの間
愛好されました。なお、コルセットの胸の部分が著しく縮小し、胸が開放されると
ともに、おさえとしてブラジャー(フランス語でブラジェール[brassiere])
は必携のものとなりました。
コルセットの使用は、第一次世界大戦が激化したわずかの期間廃れましたが、
戦争の終結後再び重要な一部となりました。戦争を機会に女性が男性と同じように
社会に進出し、経済的にも独立するのが珍しくなくなると、服装の上にも
女らしさの特徴を故意に避けようとする傾向が現れました。
胸のふくらみを嫌い、腰を小さく縮め、スカートの丈を膝の辺りかまたはそれ以上に
短くして男装を真似たボーイッシュ・スタイルが現れました。そして、胸から腰にかけて
直線的に整えるコルセットが愛好されたのです。
また、1850年ごろ大西洋両岸で、衣服改革運動の団体が紐できつく締める事は
女性の体に悪影響を及ぼすと提唱したことがきっかけで、
大いに論争の的となりましたが前にもあるようにS字カーブの流行により、
コルセットの消滅はありませんでした。
1900年初期には、服飾デザイナーのポワレ(20世紀初頭の大クチュリエ)が
女性をコルセットから開放するように主張し、コルセット衰退のきっかけを
作ったとも言われています。
コルセットは次第に短くなっていった為ブラジャーが考案されました。初期のブラジャーは
シュミューズの上に着用していましたが、やがて不要になりブラジャーとコルセットの間に
シュミューズを着る必要がなくなりました。
この頃、コルセットは靴下つりとして使われていたのですが、まもなく多くの女性がコルセットを
ガーターに置き換え、ブラジャーと同じように直接肌に着用しました。
また、コルセットから開放されたシュミューズはスカートと重なって
ペティコートのようになりました。ペティコートはかつてのクリノリーヌ程ではないにしろ、
スカートを広げる役目もしていました。
このように、ウエストを細く、細く締める必要がなくなったこと、ファッションスタイルの
流れの変化などにも伴ってコルセットの姿は消えていきました。
なお、男性のコルセットは細胴スタイルのロマンティック時代を最後として廃れていきました。
