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遠くから爆音が聞こえてくる。
建物全体がまるで断末魔の悲鳴をあげるかのように震え、天井や壁に亀裂が入る。
その中を白衣を着た集団を守るように赤い戦闘服姿が突き進んでいく。
「こっちです。さあ急いで!」
黒い肌の青年の誘導のもと、
脱出口に待機してあったドルフィン号に科学者達は我先にと乗り込んで行く。
それを見届け、ホッとする間もなくいまだに残るサイボーグマンに銃口を向ける。
009達が揺動作戦で多くの兵力をひきつけてはいてくれるが、思ったより敵の抵抗が大きい。
サイボーグマンに応戦しながら脳波通信で仲間に呼び掛ける。
『Aブロックは全員収容した。005、006、そっちはどうだ?』
『こっちも今そちらに向かってるアルね、あと1分ってとこネ。』
レイガンの光線がいき交う中、006たちが同様に白衣の科学者をひきいてやって来た。
隣で003も援護射撃をし、残っているサイボーグマンを沈めていく。
これで全員。
次々に船に乗り込む人たちを見ながら008は揺動部隊に連絡をいれる。
あとは009達を収容し、動力炉に仕掛けた爆弾の起動スイッチを押してここから離れるだけだ。
そして最後の男が乗り込もうとしたとき、その男がレイガンを構える003の腕を掴んだ。
「フランソワーズ??」
急に腕を掴まれた驚きと、その声の切実な響きに003は動きを止めた。青い瞳が大きく見開かれる。
そして信じられないという表情でその男の顔を見つめた。
「ラウル……」
003がつぶやいた。
その声は、聞いた者に彼女の絶望を感じさせる程の響きを伴なっていた。
その男は彼女をフランソワーズと呼んだ。
003ではなく。
まぎれもなく彼女をよく知る人物なのであろう。
008は遠くから駆け寄ってくる009たちを見ながらそっとつぶやいた。
ややこしいことにならなければいいが……。
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