ページ内目次 扁形動物: イイジマヒラムシ アカテンホソヒラムシ ウスヒラムシ カリオヒラムシ クロニセツノヒラムシ チリメンヒラムシ カイヤドリヒラムシ
紐形動物: クリゲヒモムシ ヒモビル

扁形動物 Platyhelminthes

 扁形動物は、条虫綱(サナダムシのなかま)、吸虫綱(ジストマや日本住血吸虫など)、渦虫綱(プラナリアやヒラムシ類)の3綱がよく知られているほか、魚類寄生虫である単生綱も含む。寄生性のものが多いが、渦虫類の多くは自由生活者であり、淡水産のプラナリア、リンク産のコウガイビル、海産のヒラムシ類のように肉眼的サイズのものがよく知られている。
 温帯域のヒラムシ類(渦虫綱多岐腸目 Polycladida)は地味なものが多いが、サンゴ礁域にはニセツノヒラムシ属Pseudocerosの大型美麗種が多い。図鑑などで紹介される種が少なく、和名がない種も多い。

イイジマヒラムシ


[和歌山県白浜, 1989.5.3]
Stylochus ijimai Yeri & Kaburaki, 1920(渦虫類、スチロクス科)
 三浦半島と紀伊半島白浜から報告されているが,おそらくもっと広く分布しているものと思われる。

アカテンホソヒラムシ


[和歌山県白浜町, 1989.5.13]
Prosthiostomum grande Stimpson, 1877 (ホソヒラムシ科)
 この写真ではわかりにくいが、背面に赤い小点を散布する。

ウスヒラムシ


[和歌山県白浜町, 1989.5.3]
Notoplana humilis (Stimpson, 1857) (ヤワヒラムシ科)

カリオヒラムシ


[和歌山県白浜町, 1989.4.16]
Callioplana marginata Stimpson, 1857 (カリオプラナ科)

クロニセツノヒラムシ?


[和歌山県白浜町, 1989.4.27]
? Pseudoceros flavomarginatus Laidlan, 1902(ニセツノヒラムシ科)
 写真は、『原色検索日本海岸動物図鑑I』Plate 43に掲載された写真と同じポジから起こしたものだが、この個体は,細かい白色斑などがあるので,クロニセツノヒラムシPseudoceros flavomarginatus Laidlan, 1902ではないように思う。

チリメンヒラムシ


[和歌山県白浜町, 1088.9.27]
Paraplanocera oligoglena (Schmarda, 1859)(ツノヒラムシ科)

カイヤドリヒラムシ


A. [和歌山県白浜町, 1988.11.6]

B. 宿主はイシダタミガイ [和歌山県白浜町, 1988.11.6]
Stylochoplana pusilla Bock, 1924(ヤワヒラムシ科)
 海岸の巻き貝類の外套腔からよく見つかるが,完全な寄生性ではなく自由生活もするらしい。

 爪楊枝のような棒や小枝の先で、イシダタミガイやクボガイなどの巻き貝の蓋をつつくと、貝は身を貝殻に深く引き込むが、それによって外套腔が狭められるので、中に本種がいれば、外に這い出してくる(写真B)。ヒザラガイなどにも寄生する。

紐形動物 Nemertina(ヒモムシ類)

 紐形動物の大半は海産で、潮間帯〜浅海にすむ。目立たない動物なので馴染みは薄いが、転石海岸などでときおり見られるほか、干潟や砂浜などにすむ種もある。大きいものでは全長数mにおよぶものもあるようだが、よく見られるのは体長20cm程度までのものが多い。

クリゲヒモムシ


[和歌山県白浜, 1989.5.5]
Tubulanus punctatus (Takakura, 1898)(無針綱)

ヒモビル


[青森県産, 2011年1月]
Malacobdella japonica Takakura, 1897(有針綱)
 写真は東京都内のスーパーで売られていた「青森県産ホッキガイ」(ウバガイ Spisula sachalinensis)に付着していたもの。当初、カキビル Ostreobdella kakibir Oka, 1927(ウオビル科)と思っていたが間違いで、ヒモビルが正しい。和名もそうだが学名も属名の後節が-bdellaでヒルの仲間であるかのような名前だが、ヒルの仲間(環形動物)ではなくヒモムシの仲間である。
WoRMS - World Register of Marine Species - Malacobdella japonica Takakura, 1897

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