☆☆ 『シンシア』の事が掲載された99年4月の新聞記事 ☆☆

★★ 4月 1日 毎日新聞・大阪本紙・夕刊 ★★

「介助犬の同伴OK」スタート−−京都府

 京都府は1日から、病院や図書館など府の約170施設で、障害者をサポートする介助犬の同伴を認める都道府県初の制度をスタートさせた。初日は、車いす生活を送る京都市右京区の電気部品組立業、岩淵定弘さん(37)が“相棒”の「マリーン」と一緒に府立植物園(同市左京区)を訪れ、花見を楽しんだ。
 岩淵さんは20歳の時、転落事故でせきついを損傷し、下半身まひになった。1996年12月、車いすテニスの仲間の紹介で介助犬を知り、「介助犬をそだてる会」(同市北区)に入会、半年後にマリーンと出会った。マリーンは雌のラブラドール・レトリバーで3歳。電気工具を拾ったり、電話の受話器を運ぶなど、息もピッタリだ。
 植物園では、マリーンが府発行の「介助犬登録カード」を岩淵さんから口で受け取り、係員に提示した。
 そだてる会によると、全国の介助犬約10頭のうち、5頭が京都府内で活躍中。岩淵さんは「公共施設の介助犬受け入れの動きが、京都から全国に広がってほしい」と話していた。 【一色昭宏】

■写真説明 初めて介助犬の同伴が認められ、植物園内で花見を楽しむ岩淵さんとマリーン=京都市左京区の府立植物園で1日午前11時15分、北村隆夫写す

★★ 4月14日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

介助犬シンシアを教材で紹介 宝塚市、採用決める 小学校、中学校用の副読本、ビデオ

★★ 4月14日 毎日新聞・中部本紙・夕刊 ★★

合言葉は「シンシアのまち」 小中学生向け福祉の教材に「介助犬」−−兵庫・宝塚市

 兵庫県宝塚市は13日、介助犬シンシアを小中学生用の福祉の副読本に採用し、併せて市内の全小中学校にシンシアを紹介する教材ビデオを配布することを決めた。介助犬は盲導犬のように法的な認知はないが、同市は「シンシアのまち」を合言葉に、障害者や高齢者にやさしい地域づくりを目指す方針で検討してきた。
 京都府が公共施設への立ち入りを認めるなど、介助犬については地方主導型の施策が広がりを見せている。
 同市在住の車いすの障害者、木村佳友さん(38)を助けるシンシア(ラブラドール・レトリバー種、雌、5歳)の活躍は、新聞報道などを通して支援の輪を広げている。市は先月、「介助犬支援プロジェクトチーム」を発足させ、市としての取り組みを模索してきた。
 副読本は「みんなの問題です」がタイトル。現行のものにシンシアや盲導犬を紹介する項目を加え、約3000冊を新たに作り直す。ビデオは20分程度で、木村さんとシンシアの暮らしぶりを紹介する内容。
 プロジェクトチームはさらに、飲食店やホテル向けに「盲導犬・介助犬OK」を示すステッカーを計画。飲食店業界から「食品衛生法に基づき、県から盲導犬以外の動物の入店禁止を指導されている」との声を受け、県に介助犬を盲導犬並みに扱うよう要望する。
 また、介助犬シンポジウムなども検討しており、介助犬使用者への助成制度についても、盲導犬の制度を参考に具体策を考える。
 木村さんは「今、飲食店に入るのは店の好意が頼りで、市のバックアップは頼もしい。副読本は直接会えない子供にもメッセージを伝えられるので全面協力したい」と喜んでいる。【山本真也、野原靖】
    ◇
 毎日新聞社は、介助犬の育成・研究に役立てるシンシア基金を設けています。〒530―8251 大阪市北区梅田3の4の5、毎日新聞大阪社会事業団「シンシア基金」係(郵便振替00970・9・12891)へお寄せ下さい。通信欄に「シンシア基金」とお書き下さい。

★★ 4月20日 毎日新聞・大阪本紙・夕刊 ★★

ダイエー「介助犬の同伴OK」 全国360店で来月から順次

★★ 4月20日 毎日新聞・東京本紙・夕刊 ★★

ダイエー「介助犬同伴の入店OK」−−大手スーパー初、全国の360店で

◇来月から、“接客”マニュアルも

 スーパー最大手、ダイエーは来月から、全国約360店で順次、介助犬同伴の入店を認める。既に従業員向けの対応マニュアルづくりを始めている。肢体不自由者の日常生活を助ける介助犬は法的に認知されておらず、ペットと同一視されるため、食品を置く店では入店を拒まれる場合が多い。ダイエーは店で介助犬のイベントを開くなどして買い物客の理解を求めていく方針だ。大手スーパーでは初めてで、業界に影響を与えそうだ。
 スーパー業界は、衛生や安全面から動物などを伴った入店を禁止している。道路交通法で認知された盲導犬だけが例外で、ダイエーも1993年から同伴を認めている。同社は介助犬に関しても最近の公的認知への運動の高まりを受け、受け入れることにした。
 従業員向けマニュアルには「どんな種類の介助犬がいるのか」「介助犬育成団体がどんな色や形のハーネス(胴輪)を使っているのか」などの説明や、「介助犬が一度くわえた商品は売り場に戻さない」「食品売り場では商品を取るのを手伝う」などの“接客方法”を盛り込む。
 マニュアルに掲載するため、兵庫県宝塚市のダイエー宝塚中山店で今月29日、同市在住の車いすの障害者、木村佳友さん(38)が介助犬シンシア(ラブラドールレトリバー種、雌、5歳)を連れて買い物をしている様子を撮影する。
 また、他の買い物客からクレームがついた際、介助犬の役割を説明できるよう従業員教育を進める。さらに、介助犬がいる地域の店で「介助犬ふれあい教室」の開催を計画している。
 ダイエー地球環境・社会貢献課は「介助犬も盲導犬並みの認知が得られるように協力していきたい。ローソンなど系列店にも受け入れを呼びかけたい」としている。木村さんは「スーパーへの入店は個別交渉しているのが現状。大手スーパーが全国的に認めてくれるのは画期的で、うれしい」と喜んでいる。【山本真也】

■写真説明 自宅近くのスーパーで買い物をする木村佳友さんとシンシア。同伴できる店はまだ少ない=兵庫県宝塚市内で(シンシアを撮り続けている写真家の小田哲明さん提供)

★★ 4月30日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

介助犬対応マニュアル用に介助犬シンシアがモデルに 店内で写真撮影−−ダイエー

★★ 4月30日 毎日新聞・中部本紙・夕刊 ★★

シンシア、白い服着て−−介助犬対応のスーパー「ダイエー」マニュアル用写真を撮影

 介助犬の受け入れを表明したスーパー最大手「ダイエー」は29日、兵庫県宝塚市の宝塚中山店で、同市内の車いすの障害者、木村佳友さん(38)が介助犬シンシア(ラブラドール・レトリバー種、雌、5歳)を連れて買い物をしている様子を写真撮影した。この写真を使って従業員向けマニュアルを作り、全国の店で来月中に同伴入店を認める。
 シンシアは毛を落とさないように白い「服」を着用。この日の買い物は携帯電話用ストラップと浴用タオルで、握力の弱い木村さんは目当ての商品を手ではたいて棚から床に落として、「テイク!」と指示。シンシアはすぐに拾って手元に届けた。
 木村さんは犬が商品棚に顔を突っ込むのを嫌う客に配慮して、あえて落としているといい、落としたら壊れるような商品は直接、棚から取ってくれるという。同じ理由で、食品売り場では店の案内係が商品を取るのを手伝った。
 2時間余りの買い物中、シンシアは一声もほえずに木村さんに従った。ダイエー側も「心配した他のお客さんの反応も好意的で、受け入れに自信が深まった」と話した。【山本真也】

■写真説明 シンシアと案内係の店員を伴って買い物をする木村佳友さんを撮影する 「介助犬対応マニュアル」製作スタッフ(左端)=宝塚市のダイエー宝塚中山店で2 9日午後、森顕治写す



新聞記事の目次へ