☆☆ 『シンシア』の事が掲載された99年11月の新聞記事 ☆☆

★★11月 1日 毎日新聞・朝刊・阪神版★★

木村佳友さん“シンシア”講義の「障害者問題論」 受講生ら感想寄せる/阪神

 関西学院大の非常勤講師に就いた車いすのコンピュータープログラマー、木村佳友さん(39)の講義「障害者問題論」を聴いた学生が、講義の感想をまとめた学内紙「総合コース427通信」を、このほど発行した。【田畑知之】

 同通信は、12人の学生が編集委員となり、毎週「障害者問題論」の講義ごとに発行している。B4判で、「427」は大学側がこの講義に付けた整理番号。
 最新号で、10月21日に介助犬シンシアとともに登壇した木村さんの講義について記した。神学部1年の邑原愛さん(19)が中心に編集し、講義を受けた7人が感想をつづっている。「これぞ待っていた授業!」という感想や「駐車場の障害者専用の場所を(健常者が)使ったり、レストランなど外食の(入店)制限など人のマナーなどにかかわるソフト面でのバリアフリーが遅れている」といった意見が掲載された。
 同通信編集委員の伊藤さやかさん(20)=社会学部3年=は「障害者問題論は学部や学年の垣根がない授業なので、福祉問題に詳しくない人も受講している。木村さんの話は、そういった人に問題意識を植えつけるきっかけになった」と話している。

★★11月 9日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

宝塚市の「介助犬ワッペン」デザイン募集に572件の応募 /阪神

 「介助犬シンシアのまち」を宣言している宝塚市はこのほど、啓発のため製作する「介助犬ワッペン」のデザイン募集を締め切った。関西を中心に全国から572件の応募があった。同市は30日に審査委員会を開き、特選と入選4作品を選ぶ。ワッペンは介助犬の啓発目的で、介助犬の受け入れを認めている店舗の店先に張ってもらう。
 572件の中には、同市の小中学生が描いた可愛らしいデザインのほか、レベルの高いものが多いという。審査委員会メンバーは、同市の介助犬シンシアの飼い主、木村佳友さん(39)のほか、同市商店連合会の菊川美善会長や宝塚造形芸術大の崎田喜美枝副学長ら7人。
 同市は、特選に選ばれたデザインを基に、今年度中にワッペンを作成する。【田畑知之】

★★11月 9日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

宝塚市商店連合会が介助犬の育成・普及へ3万円を寄託/阪神

 宝塚市商店連合会(菊川美善会長)の池田則夫専務が8日、毎日新聞阪神支局を訪れ、介助犬育成・普及のためにと、3万円を寄託した。先月開いた「たからづか楽市(商業祭)」で実施したチャリティービンゴゲーム大会での収益の一部。毎日新聞大阪社会事業団の「シンシア基金」を通じ、介助犬支援のために充てられる。

★★11月11日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

「多くの介助犬誕生を」と国際ソロプチミスト宝塚が寄託 シンシア基金らに /阪神

 国際ソロプチミスト宝塚(田恭子会長)は10日、毎日新聞大阪社会事業団の「シンシア基金」と「介助犬協会」(本部東京都)にそれぞれ30万円を寄託した。ソロプチミスト宝塚は、地元宝塚市で介助犬「シンシア」と暮らしている車いすのコンピュータープログラマー、木村佳友さん(39)を支援しており、この日、同市内で開いたチャリティーゴルフコンペの収益の一部を贈った。
 この日のコンペには市民ら約200人が参加。田会長は「一頭でも多くの介助犬の誕生を援助したい」と今後も介助犬の育成などに協力する姿勢を表明した。
 招待された木村さんは「“シンシア2号”が1頭でもできるよう、皆さんの支援をお願いします」とあいさつ。毎日新聞の藤原健・阪神支局長は「シンシア基金にはこれまで市民の浄財が約900万円寄せられた。皆さんの気持ちを力にして、(介助犬の公的認知に向け)一層頑張ります」と話した。【田畑知之】

★★11月23日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

介助犬シンポジウム 本社とシンシアのまち宝塚市が来月に開催

 兵庫県宝塚市と毎日新聞社は来月5日、同市で「介助犬シンポジウム〜“シンシアのまち”宝塚から〜」を開く。介助犬使用者や研究者らが介助犬の有用性や現状、マスコミや自治体の役割などについて話し合う。
 同市には、日本に十数頭しかいない介助犬のうちシンシアがおり、車いすの木村佳友さん(39)を支えている。しかし、介助犬は法的に認められておらず、飲食店などの入店を拒否されることがある。同市は市の施設への立ち入りを全面的に認め、「介助犬シンシアのまち」を宣言。この問題を地域面長期連載などでキャンペーンしている毎日新聞と共催でシンポに臨むことになった。
 パネリストは木村さんのほか、日本介助犬アカデミーの高柳友子事務局長▽正司泰一郎・宝塚市長▽藤原健・毎日新聞阪神支局長。コーディネーターは関西学院大総合政策学部のニノミヤ・アキイエ・ヘンリー教授。 午後1時半から、同市栄町3の宝塚グランドホテルで。入場無料。手話通訳や要約筆記もある。問い合わせは同市障害福祉課(0797・77・2077)。 【田畑知之】

★★11月23日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

「介助犬シンポジウム」の概要を発表 背後の障害者問題に関心を−−宝塚市/阪神

 「介助犬の問題にとどまらず、背後にある障害者問題への関心をさらに掘り起こしたい」。12月5日の「介助犬シンポジウム」(宝塚市、毎日新聞社共催)の概要が、22日発表された。「介助犬シンシアのまち」を宣言した同市は、「高齢者を含むすべての人にやさしい街づくり」の象徴として介助犬シンシアをとらえている。市民の関心も高く、盛り上がりが期待されそうだ。
 介助犬に関し、市はこれまでに市内の子どもを対象にした「介助犬シンシア絵画コンクール」(毎日新聞社共催)の作品や「介助犬同伴OK」のステッカー図案を募集。絵画作品は現在集計中だが300点を超える応募が、またステッカー図案には、全国から572点が寄せられた。担当者は「ステッカーは東京などを含む全国から応募があり、反響に驚いた」。絵画はシンポ当日、すべての応募作品が展示される予定だ。
 当日は、車いすのコンピュータープログラマー、木村佳友さん(39)とシンシアの活動を記録したビデオを上映後、絵画とステッカーの入選作の表彰式を実施。その後パネル討論が行われる。介助犬に関するシンポジウム自体が全国でも珍しく、手探りからのスタートだったが、市は「初めてのシンポを『シンシアのまち』の足場づくりにしたい。反響によっては市外にも運動を広げたい」と意欲を燃やしている。【野原靖】

★★11月23日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

「介助犬」の基準を提示、クリアすれば登録へ 県レベルで全国初−−検討委員会/阪神

 県と交通、商店などの業界団体などでつくる「介助犬の公的施設等の同伴利用に関する検討委員会」の第2回会合が、22日開かれ、県は「介助犬とは何か」という基準案を提示した。この基準をクリアした犬を介助犬として登録し、支援をしていく方針。県レベルでの基準作りは全国で初めて。
 介助犬は法的に認知されておらず、ペットとの区別がつきにくいという面があるため、県はこの基準を前提に、さまざまな施策を進めていくことを説明、検討委のメンバーも了承した。
 宝塚市の障害者、木村佳友さんも会合に出席。今後、その基準を県民や利用する店、施設に認知してもらうための啓発方法を検討していくことになった。
 介助犬の基準は宝塚市が先月、全国に先駆けて策定している。【山本真也】

★★11月26日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

[やさしい街に]12・5介助犬シンポジウム 介助犬絵画コンクールの審査会/阪神

 宝塚市と同市教委、毎日新聞社共催の「介助犬絵画コンクール」に、市内の小学校、幼稚園、保育所の児童・園児が描いた426点の応募があり、25日、同市役所で審査会が開かれた。入賞・佳作の審査結果は、同市で12月5日にある「介助犬シンポジウム〜“シンシアのまち”宝塚から〜」で発表、表彰される。【田畑知之】 この日、介助犬シンシアを連れた同市の車いすのコンピュータープログラマー、木村佳友さん(39)や藤原健・毎日新聞阪神支局長ら10人が審査員として参加。市教委の予測をはるかに上回る応募点数に、藤原保・同市教委次長は「子どもの熱意に感動した。この力を今後の福祉教育に注ぎたい」とあいさつした。
 電車に乗ろうとしているシンシアと木村さんを乗客が笑顔で見ている絵や「いつもシンシアといっしょ」と題し、木村さんとシンシアの顔を大きく描いたクレヨン画など、子どもが力いっぱい描いた作品が並んだ。審査員長の三上昌子・同市立逆瀬台小校長は「素直にのびのびと表現した作品ばかり。一生懸命描いたことが伝わってくる。選ぶのは楽しいが、難しい」と評した。  木村さんも「子どもが、ぼくとシンシアの間の信頼関係をきちんととらえてくれたのでびっくりした。うれしい」と話していた。

★★11月26日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

[支局長からの手紙]藤原健・阪神支局長 「介助犬シンポジウム」へどうぞ/阪神

 「なりたいな私もあなたのシンシアに」。宝塚市、宝塚市教育委員会、宝塚障害福祉市民懇談会がつくったボールペンに、こんな標語が書き込んであります=写真。「シンシア」は言うまでもなく、宝塚市在住の車いす障害者、木村佳友さんのパートナー、介助犬のこと。市ぐるみで介助犬、そして、介助犬が抱えた課題を考えることによって見えてくる障害者との共生、バリアフリーに取り組んでいる姿勢がよくわかります。
 この宝塚市と毎日新聞社が共催し、12月5日午後1時半から宝塚グランドホテル(宝塚市栄町3)で「介助犬シンポジウム〜“シンシアのまち”宝塚から」が開かれます。私たちの地域面で長期連載中の「介助犬シンシア」を中心とする一連のキャンペーン記事で、これまで公的に認知されていなかった介助犬についての関心が高まった。介助犬の問題は、高齢者や障害者を含むすべての人にやさしい街づくりに通じる。多くの人たちと一緒にこのことを考えていきたい――というのが、今回のシンポジウムを企画した意図です。当日は日曜日。会場の「鳳凰の間」は最大550人が入れます。無料で、手話通訳、要約筆記も準備しています。関心を持たれた方、どうぞ、お出で下さい。

    ◆    ◆    ◆

 パネルディスカッションのパネリストは4人。当事者として木村さん▽その支援者として介助犬の公的・法的認知に向けた活動を続けている民間団体「介助犬アカデミー」の事務局長、高柳友子さん▽行政の立場から宝塚市長、正司泰一郎さん――の3人とマスコミの立場から私、の計4人。シンシアも木村さんのそばに座ります。討議の流れをつくるコーディネーターは、関西学院大教授(障害者福祉論)のニノミヤ・アキイエ・ヘンリーさんにお願いしました。
 先日、そのニノミヤさんと打ち合わせをし、シンポジウムの意義をうかがいました。詳しくは当日ぜひ来ていただいて聴いてほしいのですが、要約するとこんな具合です。
 「国→自治体→市民という図式の流れが多かった行政が、今回の介助犬問題については、市民→自治体→国という新しい形の流れをつくり出しつつあるように感じる」。つまり、木村さんが奮闘し、これを多くの市民が支え、マスコミがこうした動きを長期にフォローしてキャンペーンすることで自治体や国を動かしたということでしょう。

    ◆    ◆    ◆

 当日の会場は、今月19日に締め切った「介助犬絵画コンクール」への応募作が展示されます。宝塚市内の幼稚園・小学校の400人を超える子どもたちが、シンシアの絵を自発的に描くことで「やさしい街づくり」に参加した。この心を、これからも忘れないでもらいたい。ひとりひとりがやさしくあれば、全体としてのやさしさに通じる――。そんな気持ちから、可能な限り多くの作品を展示することになりました。
 さまざまな事業を展開する新聞社にとっても、こうした手づくりの企画は、そんなに例がありません。準備も大変ですが、シンシアを通じて出会った人たちのやさしさを実感しつつ、見えてきた課題を話し合える場にしたいと思っています。【阪神支局長、藤原健】

★★11月26日 共同通信 ★★

◎「時の人」介助犬の受け入れ促進を訴える日本介助犬アカデミー理事、木村佳友(きむら・よしとも)さん 

 「レストランや交通機関への介助犬の受け入れを進めるためにも、きちんとした法整備をしてほしい」
 身障者の生活を支える介助犬の必要性を訴える。学校や集会へ五歳のラブラドールレトリバー「シンシア」を伴い車いすで臨み、年間五十回もの講演をこなす。十月に関西学院大で非常勤講師として「障害者問題論」の講義をした。
 二十七歳で交通事故に遭うまでは、ごく普通の会社員だった。通勤途中にバイクが転倒。頸椎(けいつい)損傷で下半身がまひし、握力も失った。
 「一人では何もできない自分にいらだち、何度も自殺を考えました」
 だがリハビリで車の運転や、指に道具をつけてタイプを打つことを習熟し、在宅のコンピュータープログラマーになった。
 シンシアは一歳の時に介助犬の訓練を受け、六十以上の単語を理解する。落としたフロッピーディスクを拾ったり、駐車場のチケットをとったりしてくれる。
 「私の体の一部であり、生きる希望を与えてくれた大切な存在です」
 妻・美智子さんも「夫が家に一人でいて、車いすから落ちて動けないような時、シンシアが受話器を夫に渡してくれるので、連絡が取れるようになる」と頼りにしている。
 しかし法律に基づく認定制度のない介助犬は、公共施設の利用を断られることもある。ある時、交通機関に利用を申請した際は、訓練の内容や予防接種の証明など十種以上の書類を提出。面接も受け、許可取得に四カ月かかった。
 「介助犬と行動するのに、大きな労力、負担を伴う現状はおかしい。一日も早く介助犬が特別でない社会になってほしい」。大阪市出身。三十九歳。

★★11月27日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

[ウイークエンドリポート]介助犬シンシアのまち・宝塚市 「やさしい街」全国へ発信

 「歌劇のまち」として有名な兵庫県宝塚市が、「シンシアのまち」をうたい、全国でも例を見ない介助犬を軸にした福祉の街づくりに取り組んでいる。市内で活躍する介助犬のシンシア(ラブラドール・レトリバー種、雌、5歳)がきっかけでスタート。国は介助犬をいまだに「ペット扱い」しているが、市独自に介助犬の認定基準をつくるなど大胆な取り組みを続け、来月5日には毎日新聞社と共催で「介助犬シンポジウム」も開く。地方から全国への発信を目指す宝塚市の試みは、「やさしい街づくり」を探る他の自治体などにも影響を与えそうだ。 【山本真也、野原靖】

 宝塚市は昨年12月の市議会で「来年度から介助犬・盲導犬のハーネス(胴輪)購入費を補助する」と表明した。金額としては1万円程度だが、行政として初めて介助犬の存在を認める画期的な出来事だった。元々、障害者へ入浴補助具など9品目の日常生活用具を給付する制度があり、そこにハーネスを組み入れた。  先例主義を取りがちな行政が、どうして一歩踏み込んだ決断をしたのか。
 「正直言って、この時はマスコミさんや市議さんの熱意に押されたという面が大きかった。額としてもたいしたことなかったですし……」と市幹部は明かす。
 同市に暮らす車いすのコンピュータープログラマー、木村佳友さん(39)のペットだったシンシアは訓練を経て、約3年前に介助犬となった。以来、外出に同伴するようになったが、多くの施設や店舗で拒絶された。そんな時に最初に手を差し伸べたのは行政ではなく、ボランティアやマスコミだった。
 「介助犬を知ってもらおう」と講演活動の輪が広がり、昨年9月には毎日新聞地域面で連載「介助犬シンシア」(現在も継続中)がスタート、「シンシア人気」が一気に盛り上がった。市が支援を表明したのはそんな時期だった。
 「シンシアは宝塚の『財産』。介助犬支援をもっと深めることで、障害者やお年寄りにもやさしい街づくりができるのではないか」 反響の大きさに正司泰一郎市長は確信したという。国に先駆けて独自の支援・啓発策を検討するよう庁内に指示。今年3月、石田英司・企画財務部長をリーダーとする部局横断型の組織「介助犬支援プロジェクトチーム」を発足させた。
 「介助犬は法律で認められていないのに、一地方自治体の裁量で何ができるのか」。チーム内には当初、こんな疑問の声もあった。しかし木村さんらとの意見交換を重ねるうちに、チームの雰囲気はがらりと変わったという。「お金は使わなくても、アイデアと熱意で何かができるはずだ」
 プロジェクトチームは5月、報告書をまとめた。「シンシアのまち」を正式に宣言、介助犬問題を障害者の人権問題としてとらえ、バリアフリー(障壁のない)の街づくりを目指すことをうたった。シンシアはそのシンボルだ。
 支援策の大きな柱は啓発と国への働きかけ。まず小中学生向けの福祉副読本やビデオの制作を開始。夏休み明けの9月から、小中学生、幼児らを対象に「シンシア絵画コンクール」(毎日新聞社共催)を募集した。当初「シンシアを見たことがない子もいるのに、作品が集まるだろうか」という慎重論もあったが、急きょ、制作中のビデオのダイジェスト版をつくり、学校に配った。
 作戦は功を奏し、400点以上が集まった。さらに「介助犬同伴OK」を示すステッカーを「盲導犬同伴可」のステッカーにならって図案を全国公募したところ、572点が寄せられた。
 選考された図案は、介助犬の研究・啓発団体「日本介助犬アカデミー」と共同で全国の飲食店などに張ってもらう計画が進んでいる。
 現在、「何を介助犬とするか」という法律や公的な基準はない。市は全国市長会を通じて国に法整備を要請するとともに、アカデミーの協力を得て、介助犬の基準を設けた。国が何かを決めるまで待つのではなく、その基準をもってさらに支援を進めようという考えだ。
 こうした試みに職員も手応えを感じている。太田垣稔・市福祉事務所長は「例えば、市で毎年募集している障害者作文コンクールに、今年は例年の3倍もの応募があった。課題図書となった『五体不満足』の効果かもしれないが、福祉への関心の高まりや、障害者から声をあげることの重要さが市民に浸透しはじめている」と話す。
 そんな中、兵庫県も動き出した。今年6月の県議会で、貝原俊民知事は介助犬を県の障害者福祉プランに盛り込み、独自の基準作りに取り組む意向を表明。貝原知事は「地方から介助犬は必要な存在だと実証していく必要がある」と強調した。
 県は9月、介助犬を受け入れる側の飲食店・鉄道の業界団体、学識経験者や宝塚市など16団体・機関に呼びかけて、「介助犬の公的施設等の同伴利用に関する検討委員会」を設けた。日本介助犬アカデミーや宝塚市に準じた基準を作り、基準に合格した犬を登録して、支援していく制度を検討している。
 介助犬シンポジウムのコーディネーターを務めるニノミヤ・アキイエ・ヘンリー関西学院大教授(障害者福祉論)は「シンシアのまち」の取り組みについて「地方自治はこれまで国からのトップダウン型だけだったが、今回のケースでは宝塚市は毎日新聞というマスコミを接着剤にして、ボランティアなどの市民運動と連携、逆に県や国を動かそうとしている。地方自治の新しい可能性を示すものだ」と評価する。

◆介助犬をめぐる宝塚市の取り組み◆
 ○ハーネス(胴輪)購入費用の補助
 ○議会、市施設への介助犬受け入れ
 ○市議会が公的認知を求める意見書可決
 ○福祉副読本に介助犬を記載
 ○啓発ビデオの制作
 ○子ども対象の「絵画コンクール」の実施
 ○介助犬OKワッペンの図案を全国公募
 ○市長会を通じ国に法整備要請
 ○介助犬の認定基準づくり
 ○介助犬シンポジウムの開催

◇介助犬シンポジウム〜“シンシアのまち”宝塚から
 12月5日(日)午後1時半〜4時半、阪急、JR宝塚駅近くの「宝塚グランドホテル」(同市栄町3)6階、鳳凰の間で。パネリストは介助犬使用者の立場から木村佳友さん▽高柳友子・日本介助犬アカデミー事務局長▽正司泰一郎・宝塚市長▽藤原健・毎日新聞阪神支局長。無料。申し込み不要。当日は手話通訳、要約筆記も行う。問い合わせは宝塚市障害福祉課(0797・77・2077)。

■写真説明 初めて議会傍聴が認められ、宝塚市役所を訪れた木村さん(手前中央)とシンシア。左は正司市長

■写真説明 宝塚市役所の正面に掲げられた市民公募の標語の看板



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