☆☆ 『シンシア』の事が掲載された2000年8月の新聞記事 ☆☆

★★ 8月2日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

介助犬、入店OK(飲食店やス―パ―) 全国初、兵庫県が細則改正

 介助犬が飲食店やスーパーで入店を拒否されないよう、兵庫県は1日までに、食品を扱う店への動物の立ち入りを規制していた食品衛生法施行細則を改正、「調理場、販売所等には動物を入れないこと」という項目から、スーパーなどを意味する「販売所」を抜いた。さらにこれを周知させるため、「盲導犬や介助犬を同伴しての飲食店客室や食料品店への立ち入りは規制の対象外とする」という見解を県内の全保健所に通知した。介助犬と同伴する障害者のために、都道府県が規則を改正したのは全国で初めて。
 盲導犬については、厚生省が都道府県や業界団体に対し、受け入れるように通達している。しかし、介助犬にはそういった通達や法令はなく、兵庫県は昨年9月から飲食や鉄道などの業界団体と「介助犬の公的施設等の同伴利用に関する検討委員会」を設けて協議してきた。
 この中で、車いすのコンピュータープログラマー、木村佳友さん(40)の手足となって活躍する介助犬シンシアがいる宝塚市や業界団体から、「同伴を認めれば保健所から細則違反に問われる可能性がある」と指摘されていた。
 今春、地方分権推進のため、各都道府県で細則の一部が一斉に条例に格上げされることになり、兵庫県はこれに合わせて規定の見直しを実施。その際、介助犬の受け入れについてのハードルをなくすことで意見がまとまったという。「施行細則」は現在、「施行条例」となっている。
 同県は「介助犬の基準」を設置し、合格した犬に登録カードを発行する制度を近く開始することになっており、今回の細則の見直しとあいまって介助犬の社会的認知が進みそうだ。【山本真也】

★★ 8月3日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

介助犬に社会的認知を 木村佳友さんとシンシアが厚生省の検討会で訴え

 厚生省の「介助犬に関する検討会」(座長、板山賢治・日本障害者リハビリテーション協会副会長)の第2回会合が2日あり、介助犬シンシアと暮らす兵庫県宝塚市のコンピュータープログラマー、木村佳友さん(40)が、介助犬の役割の重要性や社会的な認知が進んでいない現状などについて報告した。
 検討会は福祉関係の学識経験者など13人で構成。今年度中に介助犬認定のあり方などについてまとめる方針で、初めて介助犬使用者から現状や課題を聴いた。
 木村さんは、公共交通機関を利用する際、会社ごとに試乗試験があり、使用者、介助犬にとって負担が大きいことなどを報告。「介助犬がいることで障害者の生活は改善される。早く公的な基準ができて、介助犬が受け入れられる社会になってほしい」と述べた。
 板山座長は「シンシアが木村さんにとって非常にきめ細かな役割を果たしていることを痛感した。早期の介助犬の公的、社会的認知に向け、検討を急ぎたい」と話した。 【鵜塚健】

■写真説明=厚生省の検討会で、介助犬の役割などについて話す木村さんとシンシア

★★ 8月3日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

社民党の勉強会で国会議員にも介助ぶりを披露 木村佳友さんとシンシア/阪神

 厚生省の「介助犬に関する検討会」の第2回会合が開かれた2日、国会議員の間でも介助犬についての話し合いや勉強会が開かれ、政治レベルで介助犬を支えて行く動きがみられた。
 昨年7月に発足した「介助犬を推進する議員の会」(会長、田中真紀子衆院議員、68人)はこの日、衆議院第2議員会館で、役員・幹事会を開催。6月にあった検討会初会合の内容について、検討会委員で日本介助犬アカデミー専務理事の高柳友子さんから報告を受けた。
 続いて、今後の運動方針について協議。介助犬の認定方法について具体的に協議するように、検討会に対して要請することを確認した。
 また、社民党の「介助犬に関する勉強会」もこの日開かれ、約15人の同党議員や秘書が参加。介助犬シンシアと暮らす宝塚市の木村佳友さん(40)が介助犬の役割、法的整備の必要性などを訴えた。シンシアがペンなどを取って木村さんに渡す、介助ぶりの披露も行われた。
 参加した北川れん子衆院議員は「障害者の自立に向け、介助犬が重要なことがわかった。法制化に向けて私も力になりたい」と話していた。 【鵜塚健】

★★ 8月17日 共同通信・発信 ★★

介助犬で気兼ねない生活を  厚生省が普及へ条件整備

 厚生省の「介助犬に関する検討会」が先ごろ発足、日本でも身体障害者が介助犬を使えるよう条件整備に向けてようやく動き出した。人に頼みづらいことも気兼ねなく何度でも指示できるなど介助犬には利点が多い。米国並みに普及すれば、身障者の日常生活だけでなく精神面のサポートにも役立つと期待されている。
 「テイク(取って)電話」。兵庫県宝塚市に住む会社員木村佳友さん(40)が英語交じりで指示を出すと、雌で七歳の介助犬シンシアが携帯電話を探し出し、車いす生活の木村さんの手元までくわえて持ってくる。冷蔵庫からジュースを持ってきたり、ドアを開閉したりするのもシンシアの役目だ。
 車いすから落ちても、電話を持ってこさせれば、すぐに助けが呼べる。高速道路や駐車場の無人券売機から利用券を器用に受け取るし、机から落とした書類も拾ってくれる。
 シンシアが理解できる命令は「テイク」「ギブ(あげて)」など二十から三十。物の名前も二十程度は分かるという。「ペットだったシンシアが介助犬になってから、生活は大きく変わった」と木村さん。
 介助犬の普及活動に取り組んでいる日本介助犬アカデミーなどによると、欧米では一九七○年代後半から育成され、米国では千匹以上が活躍しているが、訓練制度が整っていない日本ではまだ十匹程度しかいない。
 六月に発足した厚生省の「介助犬に関する検討会」は二回目の会合で木村さんからも意見を聴取。介助犬の定義のほか、訓練内容や公共交通機関、店舗、ホテルの受け入れ協力問題などについて検討、年度内に報告をまとめる予定だ。
 同アカデミーの高柳友子事務局長は「介助犬を使えば、身障者の日常生活が便利になり社会参加に役立つだけでなく、愛情を注げる対象を持つことで精神的に大きな支えが得られる」と話している。

★★ 8月27日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

ボローニャ国際絵本原画展、初日からにぎわう シンシアも“観賞”−− 西宮市/阪神

 「2000 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」(西宮市大谷記念美術館、毎日新聞社主催)は26日、西宮市中浜町の同美術館で始まり、初日から親子連れや絵本ファンらでにぎわった。【小林祥晃】
 日本人5人を含む22カ国81人の作品を展示。ベテランから新人までのさまざまな作風の絵がそろっている。同美術館の川辺雅美学芸課長は「見ていると引き込まれる作品ばかり。作品の横に作者の写真を付けているので、どんな人が描いたのかを見るのも楽しい」と多くの人の来館を期待して話した。
 一方、今年は宝塚市在住の美術家、中辻悦子さんの作品を集めた「ひと・いろ・かたち展」を同時開催している。中辻さんは昨年、絵本「よるのようちえん」でブラチスラバ世界絵本原画展グランプリを受賞。日本人として32年ぶりの快挙を記念し、受賞作など約30点を公開した。
 「よるのようちえん」は幼稚園の写真と人のイラストを組み合わせた、不思議さと明るさが漂う現代的な作品。絵本以外にも、立体造形を配した「インスタレーション」と呼ばれる空間を設け、多彩な展示になっている。いずれも9月24日まで。水曜休館。午前10時から午後5時(入館は午後4時半まで)。
 この日は車いすのコンピュータープログラマー、木村佳友さん(40)=宝塚市=が介助犬シンシアを伴い、鑑賞に訪れた。ボローニャ展を見るのは3回目、毎年、夢にあふれた絵本原画の世界に触れ合うのを楽しみにしているという。子どもの目線を配慮した展示の為、通常の展覧会より作品が低く飾られており、「車いすのぼくにも見やすい。こんな配慮がうれしいんです」。展示会場は混雑していたが、シンシアはおとなしく車いすのそばにぴたり。コンピューターグラフィックスで描かれた作品に、木村さんは「すごい才能だなあ」と見入っていた。 【田畑知之】

★★ 8月28日 共同通信・発信 ★★

兵庫県が介助犬認定制度  9月から全国で初めて

 身体障害者の日常生活を助ける介助犬について、兵庫県は二十八日、県独自の基準で認定し登録することを定めた「介助犬同伴利用促進要綱」を都道府県として初めてまとめた。
 県は介助犬を「肢体不自由者の社会参加支援を目的に、日常生活の動作を介助するよう訓練され安全に管理された犬」と定義。介助犬の認知運動を進める市民団体「日本介助犬アカデミー」(東京)が県の指定を受け認定作業に当たる。
 九月一日施行で、同県宝塚市の木村佳友さん(40)の飼い犬「シンシア」が第一号として認定を受ける。
 認定を受けた犬には登録カードが発行され、飼い主は必要に応じて提示する。兵庫県外の介助犬利用者も登録できる。
 兵庫県は既に、店頭などに張る「介助犬同伴可」と記したステッカーを飲食店などに配布、公立施設だけでなく、民間にも協力を呼び掛けてきた。
 同県によると、介助犬の同伴利用については、これまで京都府と岐阜県が公立施設で受け入れを表明しているという。

★★ 8月29日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

兵庫県が「県介助犬同伴利用促進要綱」を発表 施設への同伴円滑に 全国初、来月施行

 法的に認知されていない介助犬の普及啓発に取り組んでいる兵庫県は28日、介助犬の登録制度を定めたり、ホテル、飲食店などへの同伴立ち入りを促す「県介助犬同伴利用促進要綱」を発表した。
自治体が要綱で介助犬を認めたのは全国初。9月1日に施行する。同県は「介助犬の法制化への刺激になることを期待し、兵庫から声をあげた」としている。
 要綱は肢体障害者の自立と社会参加を促進するため、日常生活で必要な諸施設に介助犬を同伴して円滑に立ち入りできるようにするのが目的。民間研究団体「日本介助犬アカデミー」が認定した犬を「介助犬」としたうえ、「登録カード」を発行する。認定費用は、毎日新聞大阪社会事業団の「シンシア基金」から拠出される。
 さらに、県内の各施設に受け入れてもらえるよう、「介助犬同伴利用の促進のために必要な措置を講じる」という規定も盛り込んだ。一方、介助犬の普及啓発のため、県は同県宝塚市が採用した「介助犬同伴可ステッカー」についても店舗などへの配布を計画。既に飲食店団体などが加入する「県環境衛生同業組合連絡協議会」が協力の意向を示しており、さらに市町などにも協力を求める。
 介助犬シンシアと暮らす宝塚市の車いすのコンピュータープログラマー、木村佳友さん(40)は「県が介助犬の定義・基準を定め、登録カードを発行することは画期的。県の登録で、介助犬の同伴を認めてくれる施設が増えてくれると期待しています」と話している。 【田畑知之】

★★ 8月29日 朝日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

 介助犬登録、兵庫県でも 来月から制度導入 【大阪】

★★ 8月29日 読売新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

「介助犬」促進へ兵庫県が要綱 9月1日施行

★★ 8月29日 中日新聞・朝刊 ★★

「介助犬」第1号 兵庫県が認定へ 来月、制度スタート

 身体障害者の日常生活を助ける「介助犬」について、兵庫県は二十八日、県独自の基準で認定し登録することを定めた「介助犬同伴利用促進要綱」を都道府県として初めてまとめた。
 県は介助犬を「肢体不自由者の社会参加支援を目的に、日常生活の動作を介助するよう訓練され安全に管理された犬」と定義。介助犬の認知運動を進める市民団体「日本介助犬アカデミー」(東京)が県の指定を受け、認定作業に当たる。
 九月一日施行で、同県宝塚市の木村佳友さん(40)の飼い犬「シンシア」が、第一号として認定を受ける。
 認定を受けた犬には登録カードが発行され、飼い主は必要に応じて提示する。兵庫県外の介助犬利用者も登録できる。
 兵庫県は既に、店頭などに張る「介助犬同伴可」と記したステッカーを飲食店などに配布、公立施設だけでなく、民間にも協力を呼び掛けてきた。
 同県によると、介助犬の同伴利用については、これまで京都府と岐阜県が公立施設で受け入れを表明している。



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