☆☆ 『シンシア』の事が掲載された2001年1月の新聞記事 ☆☆

★★ 1月1日 毎日新聞・朝刊・大阪版 ★★

読者とともにやさしさを発信 「あっと おおさか」編集部からの年賀状/大阪

 新年、そして21世紀、あけましておめでとうございます。地域ニュースのページ「あっと おおさか」では、今年も読者のみなさんと対話しながら、悩み、考え、そして、大阪が明るく元気になる情報発信を続けたいと思います。今後ともご愛読と紙面への参加をよろしくお願いします。主な連載企画の関係者の方々と担当記者からの年賀状をお届けします。【「あっと おおさか」編集部】

◇在日朝鮮人のドラマ、活写したい
 一昨年から三田・阪神面に隔週で「異郷暮らし(タヒャンサリ)」欄を書き始めて早2年近く。昨秋からは大阪面にも、より拡大したスペースで連載されるようになりました。
 かつて在日朝鮮人は、民族差別や貧困の下に辛酸をなめてきました。しかし21世紀を迎えたいま、目覚ましく変化した諸状況のなかで、多文化共生の新時代に向かって進んでいます。
 異国に生きる在日朝鮮人の一人一人には、余人の想像を超えるドラマがあります。有名、無名を問わず、彼らの喜怒哀楽に満ちた生きざまを活写できれば、と思っています。
 ぜひ、読者の方々のご意見を。そして「こんな人もいるよ」という情報をお寄せ下さい。 ――――高賛侑より

◇大阪のにぎわいは問屋街から!
 問屋よりアウトレット!? 全国屈指の繊維卸の街と呼ばれた「新大阪センイシティー」は、過去の遺物なのでしょうか?
 そうは問屋が卸しません。歩いてみると、おもろい、おもろい。
ウエストが細くなる女性肌着を売る店、300万円の羽毛ふとんを置く店、世界で1枚しかないTシャツを作る店……厳しい時代を生き残った問屋だけに一軒一軒独特なノウハウをもっています。
 読者からも「買い物していて楽しくなる所」(吹田市59歳主婦)、「はまってます」(堺市68歳男性)などと便りが届いています。
 問屋街を元気にして、大阪ににぎわいを取り戻したい。微笑流「とんや川柳」へも、どしどしご投句ください。 ――――大槻英二より

◇世論の後押しで劇的な1年に
 昨年は介助犬をめぐって、国や自治体に大きな動きがありました。厚生省が検討会を設置し、介助犬の認定制度について議論を始めました。また兵庫県が宝塚市に続いて、独自の認定基準を設け、シンシアを県第1号の介助犬と認めてくれました。介助犬となったシンシアと暮らし始めた4年半前には、同伴拒否に遭ってばかりで、こんなに劇的に動き出すなんて想像もできませんでした。これも毎日新聞連載「介助犬シンシア」の読者の方をはじめとする、世論の後押しのおかげだと思っています。
 介助犬は育成団体に横のつながりがなく、認定基準もバラバラです。私たち使用者もこうした課題を解決し、法整備がされるよう努力していきたいと思います。 ――――木村佳友と介助犬シンシアより

◇道は遠いけれど、一歩ずつ歩みたい
 新聞記者になってから、悲惨な交通事故を取材し、交通安全を訴え、死亡事故防止をPRする記事などを私は数多く書いてきたつもりでした。しかし、今回の企画を始めてから、今まで記事を書いてきた自分の視点に重要なものが欠けていたことに気がつきました。
 「めーちゃんの橋」や「のぶ君の道」の取材スタッフに加わって、初めてこれまで「交通弱者」の視点で考えていなかったのだな、と実感しました。ドライバーや、目線の高い大人の視点でしか考えていなかったのです。
 タイトルのように「やさしい街に」を実現するまで道は遠いですが、一歩ずつ、皆さんとともに考えながら歩み続けます。 ――――篠田直哉より

◇今年こそきっと……待っててね
 この時期、テレビのニュースは、「各地の駅は帰省や旅行の『親子連れ』で込み合い、神社は初もうでの『家族連れ』でにぎわい……」という話題が続いています。
 「家族連れ」。ありふれた光景のよう。でも、だれもが親子で過ごせるわけではないのだけど。
 ひかる君、しおんちゃん、つばさちゃん……。昨年「愛の手」に出てくれたのに、新年までに、新しいお父さんお母さんを見つけられませんでした。ごめんなさいね。お正月は、保母さんが遊んでくれているのかな。年が変わっても、児童相談所や家庭養護促進協会の人たちは、みんなのために新しい家庭を探し続けています。今年こそきっと……と。だから、待っててね。 ――――三角真理より

◇ネットにはないナマの人間の話を
 IT革命が世界を席巻した昨年、新聞記者の世界でもパソコンや携帯電話、デジタルカメラが急速に普及しました。インターネットは、いながらにして世界の情報が入手可能で、調べものにかける時間が大幅に節約できます。しかし、ナマの人間の言葉を聞くことはできません。
 昨秋スタートした「まち歩き隊」は現在、豊中市を中心に活動中。「インターネットにはない話」を探すには、まちを歩くのが一番。思ってもいなかった話が飛び出したりして、何時間も話し込むことも少なくないからです。
 「まち歩き隊」の活動範囲は府内とその周辺。今年は、あなたにお会いできることを楽しみにしています。 ――――内田達也より

◇写真には個性が浮かび上がる
 各界で活躍する豊中ゆかりの人にインタビューする企画「ひと豊中発」。昨年10月のスタートから9回を数えましたが、地元での思い出や暮らしぶりなど、素顔が見えるような構成にしたつもりです。
 記事以上に、その人物を表現するのが写真。取材には写真部記者が一緒に行きますが、笑顔、真面目な表情、身ぶり手ぶりなど、できあがった写真を見ればきちんとその人物の個性が浮かびあがっているのは不思議なくらいです。後で「あの写真、よく撮れているから1枚分けて」と言ってもらえることほどうれしいことはありません。
 今年もいろいろな人に登場していただきますので、お楽しみに。
「へえー」という人がいたら、お知らせください。 ――――山田泰正より

★★ 1月16日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

介助犬支援に5万200円を阪神支局に寄託 なにわ美術倶楽部/阪神

 関西の骨董(こっとう)品店などでつくる「なにわ美術倶楽部」(高城光子代表)は15日、「介助犬の支援に役立てて」と5万200円を毎日新聞阪神支局に寄託した。14日までの3日間、尼崎市で開いた「第1回チャリティー骨董市」のオークションでの収益金で、毎日新聞大阪社会事業団の「シンシア基金」に送られた。

★★ 1月23日 毎日新聞・朝刊・大阪版 ★★

介助犬の育成支援へバザー 豊中市立新田小の児童ら出品の協力を呼びかけ/大阪

 豊中市上新田2の市立新田小学校の児童や教職員らが2月3日、介助犬の育成を支援するためのバザーを企画、出品を呼びかけている。
 同校では先月、総合学習の一環として、宝塚市のコンピュータープログラマー、木村佳友さんと介助犬シンシアを招き、障害者の日常生活に介助犬がどんな役割を果たしているかについて学んだ。その後、児童たちは感想文で「うちのおばあちゃんも体が不自由なので、介助犬がいたら便利やのに」「大人になったら、介助犬も入れる店をつくりたい」などと思いをつづった。
 6年生の担任教諭、青柳喜久子さんは「介助犬がもっと増えればいいのに」という多くの子どもたちの声を受け止め、バザーを開き、収益金を介助犬育成のボランティアに寄付しようと考えた。青柳さんは「公的に認められずボランティア頼りになっている介助犬育成のために、子どもたちと少しでもお手伝いができれば。周辺の企業や店舗なども、ぜひ出品に協力していただきたい」と呼びかけている。
 バザーは2月3日午前10時半から午後12時半、新田小学校体育館で。出品などの問い合わせは同校(06・6871・3278)へ。 【磯崎由美】

★★ 1月28日 毎日新聞・朝刊・奈良版 ★★

シンシアが介助を実演 木村佳友さんが二名中学校で講演 介助犬の法制化に期待/奈良

 身体に障害がある人の暮らしを支える介助犬への理解を深めようと、奈良市立二名中学校(同市二名1)のPTAが27日、車いすのコンピュータープログラマーで日本介助犬アカデミー理事の木村佳友さん(40)=兵庫県宝塚市=の講演会を同中学校で開いた。木村さんのパートナー、介助犬のシンシアも同行し、約300人の出席者を前に介助を実演した。 【服部正法】
 最初に、木村さんは「介助犬と生きて―シンシアがくれた希望―」と題して講演。14年前のバイク事故で首から下の神経がまひして車いすの生活を余儀なくされたこと、その後、飼い始めたラブラドル・レトリーバーの子犬・シンシアが訓練によって木村さんの生活を支えるようになったことをスライドやビデオを交えて説明した。
 その後、木村さんが「介助犬は法制化されていないため、今はまだレストランや鉄道に犬同伴で入れなかったり、入るのに試験が必要なこともある。介助犬を同伴した障害者に不便な思いをさせてしまうのが現状だ。多くの人に介助犬を知ってもらい、法律的に認められることを期待している」と話した。
 さらに、シンシアがいつも行っている介助を実演した。木村さんの指示に合わせ、離れた場所にあるテレビのリモコンや鍵をくわえて戻ってきたり、車いすの進行方向にぴったりと歩調を合わすたび、参加者から「かわいい」「すごい」と拍手が起きた。
 講演を聞いた市立二名小4年の木股めぐみさん(10)は「シンシアは賢くてかわいかった」。母親の律子さん(43)も「木村さんも、木村さんを支える奥さんも、共にシンシアに支えられているのだと思った。木村さんが講演することでもっと介助犬に理解が広まれば」と感想を述べた。



新聞記事の目次へ