☆☆ 『シンシア』の事が掲載された2002年1月の新聞記事 ☆☆

★★ 1月4日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

[おはなし編集室]宮沢賢治の歌

 きょうの「シンシア」に引用(いんよう)した「星めぐりの歌」は、宮沢賢治(みやざわけんじ)が1918年、22歳の時に作った童話「双子(ふたご)の星」に、星の童子(どうじ)たちの歌として登場(とうじょう)します。
 その後、賢治自身が曲をつけ、友人の高等女学校教諭(きょうゆ)が楽譜(がくふ)をまとめて学校の催(もよお)しで演奏(えんそう)、独立(どくりつ)の童謡(どうよう)として歌われるようになりました。以下

 アンドロメダのくもに さかなのくちのかたち 大ぐまのあしをきたに 五つのばしたところ 小熊(こぐま)のひたひのうへは そらのめぐりのめあて

と続きます。最後の4節(せつ)は、北極星(ほっきょくせい)の見つけ方を示(しめ)しているのはお分かりですね。満天(まんてん)の星が降(ふ)るような、さえわたった岩手の夜空が目に浮(う)かぶ、とてもきれいなリズムの詩です。
 「宮沢賢治詩集」(新潮文庫(しんちょうぶんこ))「ちくま文学全集・宮沢賢治」(筑摩書房(ちくましょぼう))が入手しやすく、譜面も収録(しゅうろく)されていますので、一度歌ってみてはいかがでしょう。 【西木正】

◇ご意見お寄せください
 「読んであげて」やコラムへのご意見、ご希望は〒530―8251(住所不要)毎日新聞学芸部(ファクス06・6346・8204、メールosaka.gakugei@mbx.mainichi.co.jp)へ

★★ 1月5日 毎日新聞・大阪・夕刊 ★★

[これまでの読んであげて]グッドガール!シンシア 朝刊連載

 朝刊BS面で好評連載中の童話「読んであげて」。これまでのお話のあらすじを紹介します。

◇文・寺田操(てらだ・そう)
◇絵・太田朋(おおた・とも)

「あけましておめでとうございます」
 電話(でんわ)からきこえてきたのは、しんせきのゆうたくんの元気(げんき)な声(こえ)だ。
「ねえ、おじさんのうちには、いつから犬(いぬ)がいるの? 写真入(しゃしんい)りの年賀(ねんが)じょうが届(とど)いたけれど……」
「かわいい顔(かお)しているだろう。シンシアという女(おんな)の子(こ)で、おじさんの介助犬(かいじょけん)なんだ」
 電話(でんわ)のむこうで、ゆうたくんは、びっくりしたようすだ。
「これからシンシアとおじさんたちの話(はなし)を聞(き)かせてあげるよ」
 電話(でんわ)を切(き)りながら、シンシアのせなかをやさしくなでた。
 車(くるま)いすの生活(せいかつ)は、それはたいへんなんだ。ころんだらひとりでは起(お)き上(あが)れないし、手(て)に力(ちから)が入(はい)らないので、よく落(お)としものをする。そんなとき、シンシアになにかを取(と)ってくるようにたのむんだ。
 ゆうたくん。かわいい小犬(こいぬ)のシンシアが、どうしておじさんの「介助犬(かいじょけん)」になっていったのか、ふしぎに思(おも)うだろう。

★★ 1月7日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

[おはなし編集室]シンシアの誕生

 きょうの連載童話(れんさいどうわ)は、シンシアが「わたし」の家に落ち着くまでのお話です。
 実際(じっさい)のシンシアは1993年12月、奈良県の犬舎(けんしゃ)で生まれたラブラドール・レトリバーの純血種(じゅんけつしゅ)です。この種類は、カナダ生まれで、漁(りょう)の手伝いができるほど泳(およ)ぎが得意(とくい)で、おとなしく忍耐(にんたい)強い性格(せいかく)から、盲導犬(もうどうけん)にもよく使われています。
 シンシアは「Cynthia」とつづります。飼(か)い主の木村佳友(きむらよしとも)さんは最初、「あいちゃん」にするつもりだったそうです。でも、純血種の犬の名前には決まりがあり、犬舎ごとに最初に生まれた子犬たちには頭文字(かしらもじ)が「A」、2番目は「B」の名前を付けることになっています。シンシアは3番目に生まれた7匹きょうだいの子犬だったので「C」で始まる名前にする必要(ひつよう)があったのです。
 シンシアのお母さんは「オードリー」、おばあさんは「キャロル」。みんなビジュアル系の名前ですね。 【西木正】

◇ご意見お寄せください
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★★ 1月8日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

[デスクです]介助犬シンシア(西)

 ◆BS面の連載童話「グッドガール! シンシア」は、兵庫県宝塚市に住む車いす生活の木村佳友さんと愛犬がモデルです。毎日新聞社刊「介助犬シンシア」を下敷きに文の寺田操さん、絵の太田朋さんの女性コンビが、木村家の暮らしを再取材しました。
 ◆「わたし」が小3の「ゆうたくん」に語りかける形式は、おとな主役のお話を子どもにわかりやすく――という寺田さんのアイデア。使っている漢字も小3が目安です。宝塚市や隣の尼崎市では地域FM局で毎朝、朗読放送があります。耳でもお楽しみを。 (西)

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★★ 1月11日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

[ひと]介助犬シンシアと法制化をめざす、木村佳友さん

◇木村佳友(きむらよしとも)さん
 シンシアと一緒に、国会の赤いじゅうたんを踏んでから間もなく3年。全党一致で衆院厚生労働委員会に提出された「身体障害者補助犬法案」は、21日からの通常国会での成立が見えた。
 「あの子犬が、こんな存在になるなんて……」。シンシアと似た垂れ目が、宙を見据える。
 結婚1年3カ月目のオートバイ事故。3年半の入院、リハビリ。近所の柴(しば)犬がかわいくて、子どものいない夫婦が生後2カ月の雌犬を飼い始めた。妻の美智子さん(39)が、雑誌で「介助犬」という言葉に目を留めなければ、今も「木村さんちのペット」だったかもしれない。
 「人と犬の出会いも、人と人との出会いも、不思議なものですねえ」
 転ぶと自力で起き上がれない。ある冬の日、自宅のガレージで車椅子から運転席に移るのに失敗し、座席の下に滑り込んでしまった。外出中の美智子さんに連絡しようと携帯電話を見ると、表示は「圏外」。自動シャッターのスイッチにも届かない。
 「シンシア、テーク電話!」「テーク電話!」。そばにいたシンシアは、ちょっと考えた後、家の2階へ駆け上がった。戻った時、コードレス電話をくわえていた。凍えるような寒さだった。
 学校で続けてきた講演は、もう260回を超えた。実演のシンシアはいつも一緒。そんなシンシアも8歳。もう初老だ。それでも出かける。「子どもたちに、弱者の気持ちが分かる大人になってほしい」。その一念からだ。

★★ 1月12日 毎日新聞・朝刊・広島版 ★★

[童話で結ぶこころ]東区のゆうき幼稚園で読み聞かせ始まる 園児たち聴き入る/広島

 本紙BSラジオ面の連載童話「読んであげて」を使った読み聞かせが、東区戸坂大上4、ゆうき幼稚園(加計みや子園長、5クラス110人)でも今月から始まった。
 「読んであげて」は、第一線で活躍する作家による創作童話を月替わりで連載。今月からは、ペットの犬が介助犬として訓練を受け成長していく姿を描く「グッドガール!シンシア」。
 11日午前10時すぎ、年長クラス担任で園長代理、山下裕子教諭が「さあお話しの会を始めます」と言うと、園児たちは一斉に目を閉じ静かに聴き入った=写真。目を閉じるのは、話を聞きながら絵を思い浮かべるようにするため。また、童話を切り抜いてカラー台紙に張り付けて読むなど園児が興味を引くよう工夫しているという。
 山下教諭は「最初は難しいかなと思いました。でも、絵本には集中できなかった子どもが、一生懸命聞こうとする気持ちが伝わってきて驚いています」と話していた。 【滝川栄三】

★★ 1月12日 毎日新聞・大阪本紙・夕刊 ★★

[これまでの読んであげて]グッドガール!シンシア 朝刊連載

 朝刊BS面で好評連載中の童話「読んであげて」。これまでのお話のあらすじを紹介します。

◇文・寺田操(てらだ・そう)
◇絵・太田朋(おおた・とも)

 「パパ。介助犬(かいじょけん)って知(し)っていた?」
 ある日(ひ)、しごとから帰(かえ)ってきたママが、こうふんしながら犬(いぬ)のざっしをみせた。それが、介助犬(かいじょけん)ということばとの出(で)あいだった。ざっしでしょうかいされている介助犬(かいじょけん)は、シンシアとおなじラブラドール・レトリバーだった。
 「うちのシンちゃんも介助犬(かいじょけん)になれるのではないかしら? いたずらだけど、こんなにかしこいワンちゃんですもの」
 ママの決心(けっしん)はいつもはやい。生後(せいご)1年(ねん)になる前(まえ)のシンシアを、くんれん所(しょ)にあずけることにした。でも、シンシアとのとつぜんのわかれは、やはりつらいものだった。
 「ときどき電話(でんわ)をかけて、シンちゃんのせいちょうぶりを聞(き)きましょうよ」
 と、ママが言(い)ったので、
 「そうだね」
 と、わたしはようやくなみだをふいた。

★★ 1月19日 毎日新聞・大阪本紙・夕刊 ★★

[これまでの読んであげて]グッドガール!シンシア 朝刊連載

 朝刊BS面で好評連載中の童話「読んであげて」。これまでのお話のあらすじを紹介します。

◇文・寺田操(てらだ・そう)
◇絵・太田朋(おおた・とも)

 東京(とうきょう)にくんれんに出(だ)して3カ月(げつ)。体(からだ)の不自由(ふじゆう)なわたしの手(て)となり、足(あし)となる介助犬(かいじょけん)としてのトレーニングは、きびしくなってきた。でも、シンシアは、こうき心(しん)がいっぱい。たくさんのしごとをおぼえていった。
 レストランに入(はい)っても、ゆかにじっとふせているようになったし、おしっこだってもう、しっぱいしなくなった。
 わたしといっしょに外出(がいしゅつ)できるように、シンシアは毎日(まいにち)、くんれん所近(しょちか)くの駅前(えきまえ)で、トレーニングを受(う)けた。
 トレーナーが鉄道(てつどう)の人(ひと)におねがいして、シンシアといっしょに電車(でんしゃ)に乗(の)せてもらうことになった。シンシアの落(お)ち着(つ)いたようすをみていた鉄道(てつどう)の人(ひと)は、えがおでシンシアが電車(でんしゃ)に乗(の)ることをゆるしてくれた。
 そして、東京(とうきょう)でのくんれんが終(お)わった。4カ月(げつ)ぶりに会(あ)える……そう思(おも)っただけで、前(まえ)の夜(よる)はねむれなかった。

★★ 1月19日 毎日新聞・朝刊・島根版 ★★

朋和学園と山陰三菱ふそうが2幼稚園に毎日新聞寄贈 読み聞かせ運動に賛同/島根

 本紙で連載中の童話「読んであげて」を学校で活用してもらう運動を続ける毎日新聞社の呼びかけに、松江市の学校法人朋和学園と、園が送迎バスを購入した山陰三菱ふそう自動車販売(松江市東津田町)が賛同。今月から朋和学園が運営する2幼稚園に同社から新聞が贈られている。
 朋和学園育英幼稚園(松江市大庭町)では朝の運動の後、年長(5、6歳)の2クラスの園児に担任が新聞の童話を読み聞かせており、スクラップにして年中クラス(4、5歳)でも行うという。連載中の「グッドガール! シンシア」は介助犬がテーマ。担任教諭が物語をきっかけに介助犬や盲導犬の役割や障害者の生活などにも触れると、聴き入っていた園児から「どんな犬?」「どうやって助けるの?」などの質問も出た。坪内和子園長は「受け身になりがちなテレビと異なり、豊かな表現力が育つ。童話から社会のさまざまな動きに興味を持ってくれれば」と話す。 【高松奈津子】

★★ 1月24日 毎日新聞・朝刊・福井版 ★★

本紙連載童話「読んであげて」 福井市立木田小で読み聞かせ活動開始/福井

 子どもたちに童話に触れてもらい、優しい心を育てようと、福井市木田1の市立木田小(広嶋一良校長、750人)は23日、毎日新聞の連載童話「読んであげて」を読み聞かせる活動を始めた。連載が終了した童話は製本し、図書室に置く予定。童話が掲載の毎日新聞朝刊は地元の同市春日3、河和田屋印刷(佐々木慎一社長)の協力で毎朝、同校に届けられる。
 同校は昨年11月、保護者がボランティアとなって、図書室や花壇での作業を手伝ったり、スポーツを指導する活動を展開。今回は、図書担当の保護者、中村良子さんが休み時間に図書館で、今月から連載の介助犬を題材とした童話「グッドガール!シンシア」を読み聞かせた。直前まで元気よく駆け回っていた児童も、中村さんが朗読を始めると話に夢中に。読み終わった後には中村さんが介助犬について説明もした。児童は最後まで興味深そうに聞き入っていた。今のところ、参加児童は中、高学年が多いが、活動が軌道に乗れば低学年にも広げる予定。また、将来は記事をコピーして配り、家庭でも読んでもらうという。
 山内雅之君(3年)は「とてもおもしろかった。明日も聞けるからうれしい」と感想を話していた。広嶋校長は「学校内にとどまらず、地域にも広がれば良いと思う。読み方の練習をする機会も設定したい」と話していた。 【阪本麻記子】

★★ 1月27日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★

29日に宝塚市で木村佳友さんが講演 「シンシアがくれた希望」テーマに/阪神

 宝塚市栄町2のソリオホールで29日午後2時から開かれる、阪神地区「心を育む」教育講演会(阪神中学校長会など主催)で、同市内で暮らす車椅子の木村佳友さん(41)が介助犬シンシアとともに「介助犬と生きて…シンシアがくれた希望」をテーマに講演する。教職員向けの講演会だが一般の人も参加できる。無料。
 同校長会は毎年、教職員の資質向上のために、各界の第一線で活躍している人を招いて講演会を開催。今回は会場に余裕があることから、教職員以外からも出席を募る。
 講演では、木村さんが、交通事故から車椅子生活になった経緯、車椅子生活の不便さ、シンシアを飼い始めたきっかけ、介助犬と外出する際の大変さ、シンシアによって明るくなった生活など個人的な体験のほか、法的整備のない日本の現状や海外の状況、最近の介助犬を取り巻く社会の動きについて話す。 【佐々木雅彦】

★★ 1月31日 毎日新聞・朝刊・鳥取版 ★★

倉吉市・上灘小で本紙連載童話の読み聞かせ 情操教育に役立てる/鳥取

 毎日新聞社が活用を呼びかけている本紙連載童話「読んであげて」を倉吉市立上灘小学校(田熊誠校長、430人)が、始業前の10分間読書の時間に読み聞かせして、児童の情操教育に役立てている=写真。
 本社の呼びかけは教育に関心のある企業・団体、個人に小学校への本紙寄贈をお願いし、学校に童話の読み聞かせをしてもらうもの。上灘小には、中国電力鳥取支社(鳥取市新品治町、荒川昌治支社長)が今月15日に1年間の購読目録を贈呈した。
 同小では、毎週月、木曜日の午前8時20分から10分間、1年1組(担任・田中愛教諭、36人)で、国語担当の石橋良江教諭が17日から実施。現在、読み聞かせしているのは「グッドガール! シンシア」という介助犬のお話。石橋教諭は児童に分かりやすいように難しい言葉はやさしい言葉に置き換え、童話のイラスト部分を拡大コピーして示しながら感情たっぷりに読み聞かせしている。
 石橋教諭は「児童たちも話がどんな展開になるのか、毎回楽しみにしているようで、想像力の刺激になります」と効用を話す。同小では、様子を見て、他の学年やクラスでも実施したいとしている。 【松本健男】



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