☆☆ 『シンシア』の事が掲載された2005年8月の新聞記事 ☆☆

★★  8月21日 毎日新聞・大阪版・朝刊 ★★

ボランティア大阪版:手を携えて 「宝塚補助犬支援の会」結成3年 /大阪

 身体障害者補助犬(介助犬、盲導犬、聴導犬)への理解を広げようと兵庫県宝塚市の主婦らが作った「宝塚補助犬支援の会」は来月で結成3周年を迎える。7月18日には毎日新聞と共催で、3回目となる夏のボランティア講座「介助犬を知ろう」を開き、子供から大人まで、幅広い年層の約250人に補助犬の役割や受け入れ側の課題などを伝えた。メンバーは「さまざまな障害を持つ人々に社会が温かい目を向けるきっかけになれば」と話しており、ますます活動の幅を広げる決意を固めている。【脇田顕辞】

◇シンシアとともに“共生”の街づくり−−障害持つ人が自由に外出できる社会に
 身体障害者補助犬法の施行を翌月に控えた02年9月。手話通訳や点字、外出介助など、さまざまなジャンルで障害者を支える活動をしていたメンバーが、同市で介助犬シンシアと暮らすコンピュータープログラマー、木村佳友さん(45)の存在を知り、会を結成した。共通するのは「障害のある人が補助犬を連れてどこにでも出かけられるよう、宝塚の街から変えていこう」という思いだった。
 補助犬の役割や身体障害者補助犬法の中身、補助犬と出会った時の注意点などを紹介するパンフレットを作り、これまでに約1万5000部配布した。補助犬を同伴して入れることをPRするステッカーも各地で配った。宝塚市売布東の町のボランティア支援センター「ぷらざこむ1」を活動拠点とし、書籍やビデオ、新聞記事などの資料を多数集め、自由に閲覧出来るようにした。同センターでは、市内の知的障害者授産施設などが製作したシンシアのイラスト入り啓発グッズも販売している。
 先月の講座では、今秋引退するシンシアと一緒にステージに上がった木村さんが講師となり、シンシアとの歩みや10月に改正時期を迎える身体障害者補助犬法の問題点などを語った。司会進行は副会長の村上真理子さんが務めた。冒頭であいさつに立った中村文子会長は「補助犬使用者が自由に行動できる社会の実現は、一人でも多くの人が補助犬の役割を知ることから始まる。私たちに何ができるかを学び、支援する気持ちを持ち続けましょう」と訴えた。
 現在の会員は7人。同会は一緒に活動してくれる人を募集している。問い合わせは「ぷらざこむ1」内の宝塚市ボランティア活動センター(0797・86・5001)。中村会長は「補助犬の存在や法律の内容について知らない人はまだまだ多く、やるべきこともたくさんある。今後は阪神間以外に出かけて行き、補助犬についてアピールするような活動もしたい」と話している。

★★  8月31日 毎日新聞・大阪本紙・朝刊 ★★

補助犬学会:あす設立、研究成果共有など目的

 身体障害者補助犬や身体障害者についての研究者や医師らが分野を超えて集まる国内初の「日本身体障害者補助犬学会」が9月1日、設立される。これまで研究者らの間でも十分行き渡っていなかった研究成果を蓄積することで「補助犬学」を確立し、補助犬の普及や身障者の自立につなげたい考えだ。
 身障者の社会参加を促す「身体障害者補助犬法」が02年10月に施行され、補助犬が公的に認知されるようになった一方、研究発表の場が少ないのが現状。このため、医学▽獣医学▽社会福祉学▽法学――などの学識経験者らが学際的に集まり、成果を共有することにした。
 学会理事には、医師▽獣医師▽リハビリテーション研究者▽補助犬訓練士――ら12人がなり、理事長には盲導犬使用者の竹前栄治・東京経済大名誉教授が就任予定。今後、NPO法人の手続きをとり、機関誌発行や国際的な交流事業の開催、補助犬普及のための啓発活動などを実施する。
 第1回学術大会は、来年1月29日、埼玉県所沢市の国立身体障害者リハビリテーションセンターで開く。
 事務局担当理事に就く高柳友子さんは「学会が、補助犬を希望する障害者の情報発信拠点になれば」と話している。9月1日から会員を募集。問い合わせは同学会事務局(03・3468・1733)。【服部陽】

★★  8月31日 毎日新聞・東京本紙・夕刊 ★★

補助犬学会:1日設立 国際的交流事業を促進

 補助犬の普及、発展を願う学識者らで作る日本身体障害者補助犬学会が1日、設立される。社会参加を推進する補助犬の研究などを通じて、国民の福祉の増進を目指す。学術研究会の開催や機関誌の発行、国際的な交流事業を進め、優れた研究には表彰を行う。設立後、幅広く会員を募集し、第1回の学術大会は来年1月を予定している。
 身体障害者補助犬法は02年10月施行され、介助犬などが補助犬として公的に認知された。問い合わせは学会事務局(03・3468・1733)。

★★  8月31日 毎日新聞・大阪本紙・夕刊 ★★

補助犬法:改正見直し、衆院選で議論足踏み 障害者の期待、肩すかし

 突然の衆院選で、補助犬とともに暮らす障害者の期待が肩すかしにあっている。民間施設での盲導犬、介助犬、聴導犬の同伴を保障した「身体障害者補助犬法」は10月、見直し時期に入るが、解散で法改正の議論が足踏み状態になっているためだ。現行法では努力規定にとどまる民間の住居や職場への同伴受け入れ義務化など、補助犬使用者の希望は遠のいている。【服部陽】

◇民間施設、6割が同伴拒否
 同法は衆参両議員による「身体障害者補助犬を推進する議員の会」がまとめた議員立法で、02年5月に成立し10月に施行された。付則に「施行3年後に同伴や育成状況について検討し、必要な措置を講ずる」と定めている。
 補助犬使用者たちは改正に向けて今年1月、「身体障害者補助犬法改正対策使用者団体連絡協議会」(補改使連)を結成。補改使連のアンケートで、完全施行された03年10月以降でも、使用者の約6割が、受け入れ義務があるレストランやスーパーなどの民間施設で、同伴拒否を経験したことが判明。拒否された場合の苦情申し立て機関の設置などを含めた法改正を厚生労働省などに陳情したほか、5月には議連と意見交換会も開いた。
 ところが、議連は73人中61人(今年4月現在)が衆院議員。補改使連は、「全国盲導犬施設連合会」(東京都)と連名で、同伴受け入れ義務化が必要な場所に学校も加えることなどを要望することを9月上旬に計画していたが、衆院解散を受けて断念した。
 同連合会事務局の下重貞一さん(54)は「選挙で議員の顔ぶれが変わると、見直しへの活動体制も立て直さざるを得ない」と困惑。兵庫県宝塚市で介助犬シンシアと暮らす木村佳友さん(45)は「見直しがあることを忘れてほしくないので、議連への働きかけは続けていきたい」と話している。

■写真説明 補助犬使用者と国会議員による身体障害者補助犬法見直しに向けた意見交換会=東京都内で今年5月



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