★★ 9月 8日 毎日新聞・東京本社・朝刊 ★★
補助犬法:受け入れ義務施設の拡大検討 厚労省見直しへ
身体障害者補助犬法の全面施行後も、補助犬の受け入れを義務付けられた施設の拒否が相次ぐなど課題が浮上し、厚生労働省は10月にも同法見直しの検討会を設置することを決めた。使用者側は拒否された時に苦情の申し立てができる救済機関の設立や、受け入れが努力義務にとどまっている民間の住居や職場、学校での義務化を要望しており、11月から本格的な議論が始まる。
補助犬法は盲導犬と介助犬、聴導犬を補助犬と定義。国や地方自治体が管理する施設、公共交通機関、飲食店や宿泊施設など不特定多数の人が利用する施設で身体障害者が同伴する補助犬の受け入れを拒否してはならないと規定している。03年10月に全面施行された。
しかし、同法改正対策使用者団体連絡協議会が今年4〜7月、補助犬使用者152人を対象にアンケートした結果(44人回答)、約6割が飲食店やホテルで同伴を拒否された経験があることが分かった。また、民間のマンションで盲導犬の使用が拒否されたり、盲導犬の使用を理由に就職が断られたケースが報告された。
勤務先の会社に介助犬の同伴を認めてもらうまで6カ月間かかった「日本介助犬使用者の会」会長、木村佳友さん(45)は「補助犬の受け入れは使用者の命に直結し、職業選択の自由や生活する権利を奪いかねない問題。法改正し、すべての場所で義務化すべきだ」と訴えている。さらに、義務化しても拒否された場合に使用者が相談できる行政の窓口がないため、受け入れ側の指導もできる機関が必要としている。
検討会のメンバーは使用者と受け入れ施設、補助犬を認定する指定法人、訓練事業者、自治体などの代表ら十数人で構成される予定。会合を数回開き、課題をまとめて改善方法を提案する。
厚労省によると現在、盲導犬は957頭、介助犬は29頭、聴導犬は10頭。一方、盲導犬の使用希望者は5000人近くいるとみられるなど著しく不足している。【玉木達也】
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