★★ 7月 6日 毎日新聞・朝刊・阪神版 ★★
頑張ってます:宝塚補助犬支援の会 /兵庫
<みんなでつくる地域社会>
◇誰もが出かけやすい世の中に 「理解進め、優しさの輪広げたい」
身体障害者補助犬法の施行を翌月に控えた02年9月、宝塚市内で手話通訳や点字など各分野で障害者の支援活動をしていたメンバーらで結成した。当時、介助犬シンシアと暮らしていたコンピュータープログラマー、木村佳友さん(48)との出会いがきっかけとなり、「木村さんとシンシアがどこにでも出かけられるよう、宝塚の街から変えていこう」と考えたのだ。
会長の中村文子さん(64)は会の設立に先駆けて00年、仲間らと宝塚市内の店を巡り、介助犬を受け入れてくれる店251店を紹介する冊子「おいしさやさしさ宝塚」にまとめた。当時は誰も介助犬の名さえ知らず、役割の説明から始めた。同伴を求める法的根拠も無く、断る店も多かった。
その後は補助犬法の成立・施行に加え、シンシアが本やテレビドラマで紹介されるなどして介助犬の知名度は格段に上がった。支援の会も3度にわたって介助犬について学ぶボランティア講座を開いたほか、補助犬の役割や街で出会った際の注意点をまとめたパンフレットを計約2万枚配り、理解が進むよう努めてきた。
シンシアは06年3月に息を引き取り、7月には支援の会のメンバーの司会で、宝塚市内でしのぶ会が開かれた。この時期、中村さんたちは改めて宝塚市内の店舗の調査を始めた。冊子で紹介した店で閉店したり、新たにオープンした店が多かったのだ。6年前より「介助犬」の言葉を知る人は増えていたが、「本当の理解はまだまだ」と感じたという。介助犬を知っていても「補助犬」は知らない店員▽補助犬法の存在を知っていても受け入れるかどうかは言葉を濁すチェーン店の店長▽「店が狭い」「他の客が嫌がる」などを理由に断った飲食店の経営者−−。
これまでに調べた店は239店舗。法律では不特定多数の人が利用する施設は補助犬受け入れが義務化されているが、39店が受け入れを拒否した。「快く受け入れる」とした156店はブログ「宝塚の『やさしいお店』」(http://blog.goo.ne.jp/v_ayumi/)で紹介する。拒否した店については、強く説得するのではなく、「また考えを聞かせてください」と出直すのだという。中村さんは「嫌々受け入れてもらっても意味がない。時間がかかっても、本当の理解を進め、優しさの輪を広げたい」と話す。
設立当時は2人しかいなかった宝塚市内の補助犬使用者は、5人に増えた。支援の会のブログで事前に調べてから食事に出かける使用者もいる。「補助犬は障害者が社会に出て行くための手段。誰もが出かけやすい世の中になるよう地道な活動を続けたい」。メンバー全員の変わらぬ思いだ。【脇田顕辞】
◇宝塚補助犬支援の会
02年9月設立。イベントでのパネル展示やパンフレット配布、グッズ販売を通じて、介助犬と聴導犬、盲導犬からなる補助犬への理解を呼びかける。活動拠点とする宝塚市売布東の町のボランティア支援センター「ぷらざこむ1」には、補助犬関連の書籍や新聞記事などの資料を集めており、自由に閲覧出来る。現会員は6人。一緒に活動してくれる人を募集中。問い合わせは、ぷらざこむ1内のボランティア活動センター(0797・86・5001)。
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