ジェラルミン

ライオンは指を一本立てて、壁に埋めこめられたセンサーに指を押し付けた。
鋼鉄製の扉は、金属音ひとつ立てずにゆっくりと開いた。ライオンはスルリとその身を中に滑り込ませた、すぐに彼の背後で鉄砲を打ち鳴らしたような騒がしい音を立て鍵がかかる。

ライオンは胸ポケットから黒いサングラスを取り出し、それをかけた。彼は部屋中に張り巡らされた幾本もの赤い線を見ることが出来るようになった。いつものようにその線に触れないようにライオンは居間に向かい、居間にある装置のスイッチをOFFにした。赤い線は消えた。

満足そうなため息をついたライオンはジェラルミン製のカバンをテーブルに置き上着をいつものハンガーにかけた。そして、ズシリと重い防弾チョッキを脱ぎソファに投げ捨てた。

TOPへ戻る