鳴き声

動物達はその角をもってしても、大地に横たわる岩に傷ひとつつけることはできなかった。

知識というものがあったなら、別の方法もあっただろうが、かれらは一日に5度は岩に向かって果敢にも挑戦し、そして敗れ去った。彼らの角は疲弊し、少しずつ、少しずつヒビを増やしていった。ある朝、彼らが目を覚ますと角は黒く変色し、ボロボロと崩れ去った。

動物達は、今度はその爪を使い、岩を引っ掻いたが、しかしそれもやはり甲高いイヤな音を立てるだけで、岩はぶ然とそのままの姿であったし、爪もまた変色し、剥がれ去った。

動物達は、しかたなしに岩の上に登って、一日に10度程、鳴き声をあげた。

鳴き声は、しだいにか細くはなっていったが彼らはすっかり岩の上で生活をし、その上で満足そうに眠りについた。

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