このところ天候が悪くて山に行っていない.先週は雨の中を登ったが莫迦らしくなって途中で引き返して帰ってきたのだが,やはり少し後悔している.だが雨の登山は気にならないが山頂で真っ白け,というのはやはりつまらない.
平庭峠を経て県道29号線から内間木洞を示す石の道標を右折し内間木の部落を走る.内間木洞の赤い鳥居を左に見て砂利道に変わった林道を上る.内間木林道から「専用林道」と書かれた丸い標識に従い左折するが,ここの林道は道が酷すぎて途中,内間木洞よりおよそ800m入ったところの道の脇にクルマをデポするしかなかった(11:17).
これより林道を歩くが,道は豪雨により激しく侵食されており,まるで涸れ沢の様である.クルマはまず入れないだろう.沢に沿って葛折れの林道を詰めるとやがて正面の一段高い所に遠島山荘とグラウンド(キャンプ場)が現れる(11:46).遠島山荘は基礎もしっかりした非常に立派なもので,こんな小さな山にはもったいない.キャンプ場も林道があれでは使い物にならないだろう.もうこんな時間だし,ここで昼飯にする.
腹ごしらえが済んだところで改めて出発する(12:03).キャンプ場からは林の中に入る.まだ轍の跡は見られるが地面は土と草に変わっている.林に入ってからすぐ(約90歩)に幹の赤テープに従って右折し,白樺林を越えればそこが竜ヶ平だ.かぬかとは違うようだが局所的に木がなく藪になっている.道はクルマの幅ほどで草が刈り払われておりルートは明瞭,またくどいほどにテープ類が目印として取り付けられており迷うことは無い.
腕を広げたようなミズナラの大木を過ぎると右手にトタン小屋だ(12:12).それからすぐに轍跡と分かれて柵に沿って登山道を上るようになる.草刈りは結局山頂まで続いていたが草の雰囲気から切り払われたのはつい最近の様子.
あとはただひたすらに斜面を登るのみ.とくにアクセントも無く,遠望の利くところも無く,カラマツやブナやダケカンバの木々を見ながら登るしかない.木々の葉は濡れており雨上がりという感じのしっとり感が良い.さらに時折薄日が射すのでひょっとしたら山頂は……なんて欲張りな想像をしてしまう.この湿っぽい空気の中では汗は蒸発せず滝のように流れ落ちる(気温22℃).
途中,標識らしき物といえば「500m」と「300m」と書かれた2枚だけだった.遠島山登山口を示す道標は内間木林道からの分岐に小さくあっただけだ.ローカルな山だし,分岐も無いのでこれで十分なのだろう.
両側の斜面が迫り尾根っぽくなればやがて遠島山の山頂に到着する.当然誰も居ない.山頂は小さく灌木に覆われていて眺望は少ない.ガイドブックには海が見えると書かれてあるが今日は無理だ.草刈りと一緒に付け替えられたのか「遠島山」のプレートが新しい.
山頂で一休みしてからさらに先の露岩の展望台へ向かう.南から西に向けての展望が開ける.岩の上に腰をかけて北上高地らしいのびやかな稜線を眺める.正面のドーム状の山には名前が無い.その左奥に少し見えるのが天神森か.正面奥の家型の山は穴目ヶ岳らしい.右手の奥は安家森,手前は……蓬森だ.山頂のかぬかが気になる.谷から立ち上るガスが時折山を隠す.今日はこんなところで満足しよう.
帰りはひょいひょいと,もと来た道を戻る.