鍋割山


下山途中で
山域 丹沢山地(神奈川県足柄上郡)
山名 櫟山(810m),栗ノ木洞(908.3m),鍋割山(1272.5m)
交通 新宿(小田急線)→新松田(バス)→宇津茂
小屋 鍋割山荘
温泉 なし
山行日 1995年11月5日(日)曇り時々晴れ
コースタイム 8:25宇津茂-11:00栗ノ木洞-12:25鍋割山-14:13雨山峠-15:35寄バス停 [14km/7h10min]
地図 「秦野」五万分の一地形図(国土地理院)
メモ 鍋割山は丹沢の中でも人気のある山で静かな登山を楽しむには櫟山経由が良いでしょう.この時は登山口を見つけられませんでしたが,土佐原のゲートから入るのが正解です.

前日にいろいろ読んで勉強したつもりでいたが,初っぱなからつまづいてしまった.

新松田8:00発の富士急行バスに乗車し宇津茂で降りて(8:25)集会施設裏の水洗トイレと水道を借りた後,地図通りバス停わきの舗装道路を登っていく.きれいな農村風景が続き,地図から見てこの辺りだろうという所の舗装道路を左折して山道に向かう.でも「登山口」とか「←鍋割山」といった類の標識が全くない.でもそのまま歩いていくと土佐原遊歩道とか何とか言う看板(地図)がある.ここかなぁと不安ではあるが「土佐原集会所」「土佐原集落」との道標もある.しかし更に登ると行き止まりだ.トタン板のフェンスでずーっと囲まれていてこれ以上登れない.いちおうゲートはあるが,入ってから閉められないので登山道とは違うなと思い左折した道まで引き返す.

他に左折道はないかと注意しながら歩くもそれらしき道は見つからない.そうこうしているうちに向こうの方にゴルフ場(太平洋クラブ相模コース)が見えてきてしまう.中山峠に近いらしい.もう9:00をまわってしまっている.いったい俺はこんな所で何やってんだという思いが募る.ええい,こうなりゃ直登だ!農道と言うほど広くない近くの畑の脇道に入る.畑はすぐに切れ,ここからは道のない杉林の中の急坂をひたすら登る.尾根に出ることができれば道は見つかるだろう.

ルートに出る前にまたフェンスがあった.これは防鹿柵だったようだ.しばらく柵に沿って歩くと一箇所壊れているところがあったのでそこから上に向かう.ここはまだ登山道などあるところではなく,とにかくピークに出ることを目指す.もう玉の汗だ.

ピークに立つと丹沢の峰々が見える.ここは567.7mのピークの西側らしい.コンパスで確認して北の尾根に向かう.ここは何かの境界らしく杉が直線に植えられている.この下は少し踏み跡がある.農家の人が入ってくるのか? 万里の長城のように果てしなく続く防鹿柵に沿って歩く.

大倉尾根が見える 高圧線の鉄塔に出る(10:00).栗ノ木洞まで2時間20分のコースのうち,まだ半分行かない内に1時間半経ってしまった.仕方がない.パンとチーズで軽く食事をする.今日は非常にのどが渇く.昨夜飲み会があったせいか? 前日に十分水分をとっておくべきだった(アルコールは十分とったけど).寝不足も効いているのかも(4時間).鉄塔を過ぎると何となく道がはっきりしてきた.特にしっかりした降り口は見つからなかったが,向こうから初老の夫婦が降りてきた.う〜ん,どこへ行くのだろう.気になったけどあいさつだけで特に言葉は交わさなかった.

いったん林道を越えて再び山道に戻る.表丹沢県民の森に入ったらしく,訳の分からない標識が増えた.櫟山だろうか,明るいカヤトでお湯をわかしている方に出会った.昨夜鍋割山荘に泊まってこれから降りやすいと言われた宇津茂に向かうとのこと.いちおう,こっちの状況を話す.注意していれば道は分かるかも知れない.栗ノ木洞で小休止する(11:00).何かもうヘトヘトでしょっちゅう休憩している.ここら辺の山は荒れている.所々杉が根こそぎ倒れている.

稜線が近づく 急坂を下って少し登ると後沢乗越に到着(11:15).ここからは人が多い.これまでは2組3人しか会わなかったのに.皆二俣から登ってくるのだろう.家族連れが多いみたいだ.その中を抜きつ抜かれつしながらひたすら登る.子どもは速い! 軽い!!こちらはもう休みまくっている.紅葉がきれいだ.

12:25にやっとこ鍋割山に到着.後沢乗越少し前では山には黒雲が掛かっていたが今も雲はあるけどそれは遥か上方.とにかくのどが渇ききっているので山荘でポカリ某を2本買って1本を飲み干す.それからカップラーメンとパンとソーセージとチーズでお昼御飯とする.空は秋空という感じではなく,霞んでしまっている.紅葉が映えない.頂上には30人ほど(山荘内に更に10人くらいいたか)が昼飯を食べて休憩している.結構寒い.

秋の景色 1時間ほど休憩してから鍋割峠方面に降りる(13:20).もう疲労困憊なので一番近道をしようと思う.山頂から降り始めるとどこからともなく,笛の音が聞こえだした.尺八か? (そのうち雄叫びか何かウォーという声まで聞こえてきた)

にぎやかな5〜6人のパーティーを追い抜いて鍋割峠に出た.でもなんだか廃道になっているように見える.木が道を塞ぎ,道標には×印が刻まれている.荒れた道はもう勘弁なのでしかたなく雨山峠に回る.何回か登り降りをした後,鎖場に出る.ここはすごい.こわい.前を歩いていた人はやたら両手に載るくらいの大きさの石を落としまくっていた.下に人がいたら危険だったと思う.崖はザレていて非常に脆く踏ん張りにくい.一歩間違えば谷底だ.登りの方がまだ良いか? ここを越えると茅ノ木沢の頭に出る(13:47).

以後,何回か鎖場を越えて(全部で5つあった),下りきると雨山峠に到着する(14:13).朝まではここから更に檜岳,伊勢沢ノ頭,さらにシダンゴ山を経て寄に降りるつもりだったけど,それどころではない.もうここからは降りるだけだ.こわい所もないだろうと,いくつかの沢を越えるルートをとばす.途中鍋割峠から寄コシバ沢を降りるルートと合流するところに先ほどのにぎやか5〜6人パーティーが休憩していた.途中鍋割峠からのルートは問題なかったらしい.……まぁいいか.

沢の秋 もう一つ恐いところがあった.鎖場ではなく,ロープだがここは登れるのだろうか? かなり滑りそう.木道の橋が崩壊していてその代わりにある.とにかく鍋割峠以降はやたらルートが崩壊していたり痩せ尾根だったりしている.ここを過ぎればもう何もない.伐採後の斜面に出るので景色が良く写真をパチリ(14:50).防鹿柵に沿ってしばらく降り,沢を何回か渡る.

県立寄青少年キャンプ場には15:10に到着.キャンプ用の水道で水をがぶ飲みする.後で丹沢の銘水があった.忘れていた.もったいないのでここでも水を飲む.「みんなの森」入口を出て(15:28)車道を歩いていると1台の車が止まりバス停まで乗せていってくれるとのこと.この御夫婦も山から下りてきた方だ(途中で抜いた).非常に助かった.感謝感謝.良く車で登山口まで乗り入れて山頂を往復するらしい.でも,このルートを往復する気にはならない.

寄バス停にはバスが行った直後に到着.でも文句は言わない.舗装道路を歩かないで済んだだけで十分だ.40分ほど待つことになった.バス停には4人が既にバスを待っていた.そのうちのひとりのおばさんにお煎餅をもらいつつ,話しをうかがう.やっぱり雨山峠から鍋割山あたりは相当崩壊が進んでいるとのこと.台風のせいだとも言っていた.後でポテトチップス一袋もらってしまった.ありがとう.16:20発のバスで新松田に向かい,16:43頃駅に到着.疲れた.


BasshoZakki | 19951105 Mt. Nabewari, ©KageYama.ページトップに戻る