街路樹もだいぶ色づいてきたので,暑かった今年でも,紅葉はもうそろそろ始まっているのではないだろうか.
休暇村の駐車場にクルマを止めていざ出発.リフトに沿って乳頭スキー場のゲレンデを登る.澄んだ秋の空に乳頭山が輝いている.スキー場の頂部には道標があり,それに従って左折する(8:22).しばらくはブナ林の中を緩やかに登って行く.晴れた日の林の中は気持ちが良い.見上げれば木の葉の間から青空が見える.
頃合いを見て休憩しようと適当な休憩ポイントを探しながら歩くがなかなか見つからず,何でもないところでとりあえず休憩する(9:12).この辺りの木の葉は黄色く色付いているようす.
時折正面に見えるのが1221mのピークだろうとぼんやり考えながら登っていたが,どうやらこれは笹森山に繋がる手前にピークらしく,その向こうにもうひとつのピークが見えてきた.樹林帯から抜ければこのピークの山肌に点在する紅葉がはっきりと見えてくる.正面から左手に掛けて見える,これから向かう緩やかにうねった縦走路が美しく見える.山道は崩落により行き止まりになっており,途中トラロープで遮られていた(様に私には思えた)迂回路まで引き返す.この道も多少ザレており慎重に通過する.
湯森山への分岐から右に折れて笹森山の頂上に向かう.道は引き返すように北に向かって東側の山腹を巻きながら笹森山山頂に達する(9:56).広めの山頂は灌木に覆われていて乳頭山方面は見えないが秋田駒ヶ岳から田沢湖,遠く森吉山,八幡平などを見渡すことができる.よく晴れてはいるが思ったより雲がある.朽ちかけたベンチに座ってしばし休憩.湯森山分岐点で休憩されていた人が登ってきた.昨日から縦走しようとしていたが,風と雨で一度撤退(下山)したとか.前線の通過に因るものだろう,町でも風は強かった.
先の分岐まで戻り湯森山へ向かう.笹原に点在するのはモミジか,真っ赤というより鈍い赤茶色に近いのが残念.それでも見晴らしの良い稜線を歩くのは気持ちが良い.湯森山山頂手前の広場で休む(10:45).山頂はここから少し東進したところに棒杭と三角点のみがある.乳頭山は山頂に露出する岩隗が非対称な山頂を作り出しており,見る向きにより表情が変わるので飽きない.能見平を見下ろす岩の所で写真を撮りつつ眺望を満喫.
湿原の点在する能見平では木道を歩く.こちらのほうが紅葉する木が多いか.笊森山の斜面は笹ではなくハイマツに覆われている.12時頃,笊森山山頂に着いた頃には空の半分は雲に覆われるほどになり,さらにどんどん曇ってきている.岩手山は常に雲に覆われており,秋田駒さえ時折黒い雲に覆われる.高気圧に覆われているのでここまで曇るとは思っていなかった.昼食の用意を始めたが風が冷たく,ウールのシャツとウィンドヤッケを着込む.ついでにフリースの帽子も.火力が弱くて調理に手間取り腰を上げたのは12:50,既に山頂には一組のご夫婦パーティーだけになってしまっていた.もっとも三連休の初日のせいか山頂でも10人もいる山はどこにもなかった.
千昭ヶ原分岐への分岐を分け直接乳頭山に向かう.もっと紅葉する植物が多いのかと思い気やそうでもない.紅葉がもっと鮮やかならそうも感じないのか.崖っぷちを通過して乳頭山に到着(13:51).天気は少し良くなってきた.傾き始めた陽射しの中,少し休んですぐに出発.
田代平から見る乳頭山は岩壁が見えず穏やか.泥濘んだ緩い下り道を経て池の畔にある無人小屋の田代平山荘に到着(14:30).中を覗いてみる.よく磨かれたベンチと二階には布団が干されてある.立派な小屋である.
ここからブナの樹林帯をひたすら下れば,やがてクルマの往来の音が聞こえ出し,左手に黒湯の建屋が見えてくる.孫六温泉の登山口に出てきたのは15:40.毎度のことながら今日も膝が痛くなり,昔のように下りは楽しくない.やれやれやっと着いたという感じである.
道を間違えながらも空吹湿原を経て駐車場に無事到着(16:40).ここでビールといきたいところをぐっと我慢.