今もブルースの都として君臨する街、シカゴ。
第2次世界大戦後、ミシシッピ州などの南部から多くの黒人が移り住みました。
南部で彼等の最大の楽しみは、酒を飲みながらブルースを歌うこと。
ですから、彼等と一緒にブルースもシカゴにやって来ました。
「大都会に田舎臭いブルーススタイル。」
シカゴブルースを作ったのは南部からやってきた田舎者たちだったのです。
その中で最も成功し、その後のブルースやロックに最も大きな影響を与えたのがマディウォーターズです。
彼もミシシッピ州からシカゴへ出て来ました。
そしてミシシッピで培ったブルースで、シカゴを、そして世界を席巻したのです。
彼のバンドには、後の有名人が多く在籍しました。
リトルウォルター・ジミーロジャース・ジュニアウエルス・ジェイムスコットン・キャリーベルなどです。
マディウォーターズがシカゴのボスと言われるのはこのためです。
マディの他にも対抗馬としてハウリングウルフ・サニーボーイウイリアムスンUらのボスがしのぎを削っていました。
現在でもバディガイ・オーティスラッシュ・マジックスリム・ジョンプライマー・キャリーベルなど多くのブルースマンが活躍しています。
シカゴブルースのボスマディウォーターズの絶対的な1枚です。
ブルースを聴きはじめるときには、必ず最初に薦められるアルバムです。
しかし、ポピュラー音楽に慣れた耳でこのアルバムを聴くと、かなり異様に聞こえるはずでです。
ブルースに対して拒絶反応を持ってしまうかもしれません。
録音されたのが1948〜54年とかなり昔のため、今の録音とは音がかなり違います。
ハープのエコーのかけかたなど、夜一人で聴いていると恐くなるくらいです。
このアルバムがブルースの入門用とされているかぎり、ブルースを聴く人はあまり増えないのかもしれません。
ブルース初心者の方には、あまりおすすめできないと私は思います。
もちろん、この雰囲気を始めから好きになる人はいるでしょうし、ある程度ブルースを聞き込んだ人にとっては絶対の名盤であることは間違いありません。
シカゴブルースもう一方の雄、ハウリングウルフが1970年ロンドンで行なったレコーディングセッション。
ドラム・ベースはストーンズの二人、ギターにエリッククラプトン、キーボードにスティーブウィンウッドというイギリスロック界のオールスターがウルフをサポートします。
ロックからブルースを聴き始めた方には聴きやすいサウンドだと思います。
全盛期を過ぎた頃のウルフですが、けっこう元気にイギリス勢を迎え撃っています。
全盛期のウルフのアルバムはこちらへどうぞ!