この指導法は深井浩一先生(新潟大学講師、前日本歯科大学助教授)が提唱しているものです。
歯科臨床現場できちんとデータを取られている先生、歯科衛生士さんはもう既に気づいて応用されているかもしれませんが、まだ一般的とは言えません。
広く日本人に蔓延している歯周病を駆逐するにはとても効果的な方法だと思いますので、是非6点法での歯周ポケット測定とともに試してみてください。
そして私は患者さんにご自身データをコピーして差し上げてます。懸命な(賢明な)患者さんはそれをもとに清掃するでしょう。またできればX線写真のコピーもあげてください。骨の状態も重要ですから患者さんも知りたがってると思うのです。
池野直人先生(前北海道大学)の検証した位相差顕微鏡画像とともに、当院でもモチベーションに効果をあげています。
| 分布型 | 症例数(%) | 累積度数(%) |
| 1、全歯間部型 | 41.4 | 41.4 |
| 2、上顎歯間部 下顎臼歯歯間部型 |
15.5 | 56.9 |
| 3、全歯間部+舌側型 | 12.1 | 69.0 |
| 4、全臼歯歯間部型 | 8.6 | 77.6 |
| 5、上顎歯間部+舌側部 下顎歯間部型 |
8.6 | 86.2 |
| 6、上顎歯間部+舌側 下顎臼歯歯間部型 |
3.4 | 89.6 |
| 7、大臼歯歯間部型 | 3.4 | 93.0 |
| 8、その他 | 7 | 100.0 |
1の歯間部型であれば、歯間部清掃法(歯間ブラシ、フロスなど)が第1選択になります。
3の全歯間部+舌側型であれば、歯間部清掃指導後、舌側のブラッシング指導 など問題なところ必要な部位をデータから優先して指導する方法です。
歯周ポケットの分布調査から、ほんとんどのケースで歯間部(隣接面)に問題が多いことが明確になりました。従って6点法でのポケット測定と、これにもとづく清掃指導は、大体において歯間部清掃法が主になるわけです。
歯ブラシによる清掃指導をワンパターンのように指導した後に補助的に歯間部清掃法を指導するやり方は、非効率的であるばかりでなく、患者さんに問題意識をもってもらう意味でも弊害となり、モチベーションも弱く、メインテナンス上も劣っていることが示されています。
(日歯周誌:3755〜66、67〜75.1995)

PDとBOPなど歯周組織のデータ
X線写真
患者さん自身のプラークの位相差顕微鏡画像
細菌の塊(2億/mg)といわれるプラークを観察することは”百聞は一見にしかず”絶大な効果をもたらすことが多いです
分布型に基づく口腔清掃法の根拠
歯周病の代表的病態である歯周ポケットの発現は部位特異性です。
すべての部位に一様にポケットが発現するのではなく、特定の部位や面に発現しやすいのです。
深井先生のグループの研究ですと、以下の7つの分布型に90%の患者さんがあてはまるそうです。
歯周ポケットの分布型(6点法)
