根管治療 簡単に言うと、歯根※1の治療です。厳密に言うと、根管※2の治療です。やむを得ず抜髄※3された場合や、根管が感染している※4場合におこないます。
  1. 『歯の根っこ』のこと。
  2. 歯根の中にある『歯髄の存在していた管』のこと。
  3. 歯髄を除去すること。いわゆる、『歯の神経を抜く』治療。
  4. 根管内に細菌が残っていたり、入り込んだりすると、それがやがて根尖外---骨と根尖(歯根の先端)などの間に病巣を作ってしまいます。このように、細菌に侵された根管を『感染根管』と言います。
一般の根管治療
(抜髄する場合と感染根管の処置とがあります。最終的には、やることは同じです。)
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左の図は正常な歯の断面図です。
右は、歯の裏側から虫歯になった場合を示す図です。虫歯が歯髄に達しています。このくらいの虫歯になると、冷水痛※1を始め、自発痛※2が出ててもおかしくない状態です。
  1. 冷たいものを口に含んだり、飲んだり、食べたりしたときに出る痛み。
  2. 何もしなくてもズキズキとする痛み。

抜髄

3mix01.jpg (12313 バイト)3mix0_2.jpg (12327 バイト) ※ これらの図は歯冠を省略しています。(以下同文)
自発痛がなければ、前項で紹介したような治療をおこなうこともありますが、自発痛がある場合は、状況によるものの大抵は抜髄※1をおこないます。
抜髄された歯に、何度か根管貼薬をおこない※2、最終的に根管充填※3を施し、根管治療を終了します。
このあとは、状況に応じた材質・形態のもので歯冠修復がなされます。
  1. 前述したように、歯髄を除去する治療のことですが、歯根の中の歯髄を、完全に除去してしまう事が大原則で大前提です。歯髄の完全除去ができているかどうかが、根管治療の成功・失敗の分かれ道であるとも言えます。(後述しますが、そんなこと臨床では無理です。)
  2. そもそも抜髄になったという事は、細菌が歯髄に入り込んでしまっている、つまり根管内に細菌が存在していることを意味します。通常、保険診療での根管治療に用いる薬剤では、1回で根管の中が完全に殺菌などできるはずもなく、何度も通院してもらい、根管の消毒・殺菌をすることになります。
  3. 殺菌できたらそのまま放置するわけにも行きません。元々根管内は歯髄で満たされていたので、その代わりに歯科用の根管充填材で根管内を埋めてしまいます。この根充材は、圧倒的にガッタパーチャという材料が用いられており、人体には益にも害にもならない、ピンク色のゴムのような材料です。

《感染根管処置》

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これは、感染根管の根管治療を示した、一連の図です。
ちょうど、先に説明した抜髄処置の(何年か)後の姿と考えてもらえば、理解しやすいかもしれませんので、ここではそう仮定して説明いたします。

上記の抜髄の際に、治療不足や治療ミス、不手際などが原因で、実はまだ細菌が残っていたとします。この残留していた細菌が、何年もかけて歯根とその周囲の骨の間で繁殖して、病変を作り出してしまったのが、一番左の図です。あるいは、最初の根管治療はほぼ完璧だったのに、その後、クラウンなどの歯冠修復物と歯の間から虫歯ができたりして、そこから細菌が歯根に入り込み、やはり根尖外に病変を作る場合なども考えられます。

簡単に言うと、根尖に膿がたまっています。再び根管治療をおこなう必要があるので、以前つめた根管充填材を除去してしまいます。※1
根管内を何度も何度も、薬剤で消毒・殺菌します。※2
病変がやっとなくなったので、再び根管充填材を根管内に充填します。
しかるべき歯冠修復をおこなったら、治療は終了です。

  1. 手段はともかく、「じゃぁ根尖だけ治療すればいいじゃないか。」と思われるかもしれませんが、なにせ病変部は骨の中・・・。歯肉を切開して骨を削って病変を摘出したり、掻き出したりするか、あるいは歯を抜いて、抜いた歯の病変を除去して、あらためて抜いた場所に植え直すしか方法はありません。何よりも、病変の大元は根管内の細菌にあるわけですから、やはり根管内の再治療〜殺菌は必須となるのです。
    そして、やはり根管充填材の完全除去や、根尖までのルート、つまり病変までのトンネルを完全に形成しなくてはならないのが大前提です。
  2. これがねぇ・・・、治療期間が長くかかるんですよ。先生の考え方によって、治療回数とか通院のペース、治療期間が大きく異なりますが、私が上図くらいの根尖病変を見つけたら、週に2回のペースで、1ヶ月から2ヶ月くらいは通院してもらうのが理想だと考えますねぇ。ま、私の理想は、少々長いほうですが。
 ■ 問題点 ■
  • 歯の形は人それそれで、歯根の形も同様に多様です。当然、根管も様々な形や太さをしており、図のようなまっすぐな根管というのは、---特に奥歯になれば---実際には滅多に見られるものではありません。根管の太さも、専用の道具が使えないくらい細いことも多々ありますし、少し無理をして治療を頑張っていると、その器具が歯根の中で折れたりする事故も起きやすくなります。
    つまり、一口に歯髄の完全除去なんて言いますが、現実問題としてかなり困難です。確かにマイクロスコープなどを使えば、より理想的な治療がおこなえるかもしれませんが、それでも歯髄を除去する事が絶対に不可能な根管---複雑な形・ルートのもの(網目状に枝分かれしていたり、真横に枝分かれしていたり、根尖が鈎状に折れ曲がっていたり)も少なくないのです。
    また、1回あたりの時間も相当かかります。
  • 一度根管治療を行った歯は、生体反応で根尖がふさがってしまうことが多いのですが、感染根管の治療では、このふさがってしまった部分も、無理にでも穴を開けて、病巣までのトンネルを作る事が必要です。何しろ、根管内にどんな薬を使っても、その効果が直接、根尖病変に及ぶためには根管と病変が通じていなければならないからです。
    でも、この穴を開けるという行為自体が、根管内の汚物や細菌を病変部に押し出してしまったり、その行為が病変部を刺激して痛みや腫れを悪化させることもよく見られますし、大きく穴を開けすぎると、今度はそれがその治療の予後不良につながるとも言われています。正直、「どないやねん。」と突っ込みたくなるような話です。
  • 一概には言えませんが、特に感染根管の治療では、治療期間が長くかかります。患者さんが治療を中断するのも、この治療をしている時期が一番多いようです。
しかしながら、3Mix-MP法®ではそんな悩みの多くをクリアしてくれます。
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