ハイドロキシアパタイト(HAP)は、OHイオンの位置にFイオンが置換するとフッ化アパタイト(Ca10(PO4)6F2)に変化します。
このフッ化アパタイト(FAP)はHAPに比べて安定であり、耐酸性が向上することが知られており、近年は工業製品などにも応用されています。酸に対するHAPの溶出イオンは、FAPのそれに比較し約10倍程度です。
例えば、この溶出イオン量から重量減少率に計算するとHAPは約5%程度、FAPは1%未満であることから、明らかにFAPは耐酸性に優れていると考えることができます。
これを歯科医療に応用したのが、フッ素塗布(フッ化物塗布)です。むし歯予防処置のアレです。
つまり、簡単に言うと、歯にフッ素化合物を塗布すると、エナメル質のHAPがFAPに変わって、むし歯に対する予防効果が上がるということです。どれくらい予防効果があるかと言うと、通常の歯と比べて5倍以上から10倍近く、むし歯になりにくくなると、理論上は言えるでしょう。
ちなみに、あの「芸能人は歯が命」で有名なハミガキ剤『アパガード』って、このFAPが成分です。
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