詩集
おぬし
芥川三平


ビール


ぢいぢい

終日

蝉が鼓膜を焼く


鼓膜が焼け落ちると

夜が来る

大地の底から

もくもくもくもく


今度は夜の暑さが

脳天へ噴きあげる

出る杭は打たねばならぬ

噴きあげる奴は押さえつける

押さえつけるには

何か獲物は無いものか


寒暑は個人の判断で

まず己に克つこと

私はためらいなく

あいつを抱き寄せ

臍を引き抜くと

叩けば響く立派な男一匹

肩怒らせた泡が

円筒をまっすぐ

駆けあがってきた

ああ

お互い

玉砕するために