2005年8月

05/08/01

 聖人にして君子であること甚だしい僕としては、朝昼晩の3回、世を憂いて涙することを日課としている訳ですが、しかしそれだけではいけない。ただ涙しているだけでは何も変わらない。と思うに至り、更にはこれから先の省エネルギー化社会を見据える先見の明をも発揮した結果、世を憂うのと涙するのの間にあくびというステップを挟むことに成功致しました。このサクセスフルな手法により、僕は世を憂う涙とあくびの涙を同時に流す事が可能となった訳で、プロセスの更なる高効率化が実現されると共に、傍目から見たら唯の不謹慎な人となったのです。

 このように、まったくもって不当なことに不謹慎とのレッテルを貼られてしまった僕でして、その商品価値は激減、買いの声は全く掛かる気配がなく、遂には不謹慎のレッテルの上からお徳用シールを貼られて一山いくら、お徳用奴隷10個入りとして処分され、狭い檻に閉じ込められてはライオンとセクシャルでは無い意味での肉体関係になることを強要されたり、たっかい所に連れて来られては「私、人が空を飛ぶ所が見てみたいの!」とロマンチックを振り掛けても隠し切れない血の匂いを漂わせられたり、今日は頑張ったからと褒められるのかと思えば次の月曜日が来たら空気を吸っても良いというご褒美の名を借りた死刑宣告をされたり、 お嬢様の我儘の一言で片付ける事自体に無理がある上、現実問題としてご主人様は立派な白豚野郎という約地獄、ニアリー地獄でぷかぷか浮んでおった訳ですが、しかしながら、そんな中にあってもこの高潔な魂だけは決して失うことはありません。生き地獄の合間を縫っては、昨今のテロだの何だのを憂い、猥褻物関連の刑法に引っ掛かって六ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金を科せられかねない程スキャンダラスなあくびをして、今まさに涙を流さんとしていたその時、突然首がぴきーって。こう、あくびしたら、ぴきーって。ぴきーって、そう一声鳴いて、西の空へと飛び去ってゆきました。元気で生きるんだぞー! ぴきー!

 思いもかけず、少年と鳥的な何かの悲しい別れが演出されてしまいましたが、残念な事に、或いは幸運な事に、僕の首は西の空へと飛び去ってはおりませんで、今も変わらずこの場所に、二人の思い出のこの場所に、あああ。危うく今度はセンチメンタルな何かが溢れ出しかけました。センチメンタル筋をきゅっと締め、センチメンタル穴からお漏らししないよう気をつけて先に進みますと、詰まる所、あくびをしたら首がつったのです。げに恐ろしきは、この高効率を求め続ける肉体であります。一連のプロセスにあくびを追加するだけでは飽き足らず、遂には首をつらせるまでに至った訳でして、 ここに、世を憂う→あくびする→涙流す→首つるという新しいプロセスが完成したのです。本プロセスの最も優れた点は、ラストステップに当たる「首つる」であり、これは誰の目にも明らかなように、攣ると吊るのダブルミーニングになっておりまして、あくびをして首を攣ることと、世を憂いて首を吊ることを同時に成し遂げた、世界で初めてのシステムであります。本システムは、必ずや皆様のご期待にお応えできるものと、エンジニア一同、自負しております。皆様、是非とも御使用下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。それでは、私、そろそろ首の方吊らせて頂きますので、この辺で失礼致します。この世おつ。



05/08/12

 世の理からすれば、夏は体重の落ちる時期、冬の間に溜め込んだ脂肪を笹で作った船に乗せて川に流すと願い事が叶う季節であるとされております。にもかかわらず、我が肉体はと言えば、脂肪じゃなくて自分自身が笹舟に乗り込んで川を下ってアフガンへ向かおうとしてんじゃないかと見てるこっちが心配になる程のアウトドア志向で、外へ外へとベクトルを向け続け、結果としてどんどん肥大して来ておる訳でして、仮に僕のファミリーネームがランボーであれば、百歩譲って僕のファーストネームがジョンでさえあれば、まあそんな事もあるかなと、流れに身を任せて川を下り、辿り着く先はアフガニスタンだか高脂血症だか糖尿病だかは存じ上げませんが、兎角そちらへと赴いて顔に泥を塗って隠れたり、血管が詰まって倒れたり、インスリンという言葉の響きから何か違うものを感じ取ったりする覚悟もございますが、はじめまして。都築誠太郎です。

 こんにちは。残念な事に、僕はランボーではありませんでした。しかし、その身体は肥大し続けているのです。まさかこの暑い盛りに理由もなく太るとは考えられず、これが唯の肥満ではない事は明らかであります。では、何か。この膨張は何ゆえか。こうして悩み、考えている間にも、僕は肥大し続けているのです。あっちー。アイスうめー。

 これか! 危うく見落とす所でした。僕は肥大し続ける。我々が変わらぬ日々を送っている間に肥大し続けるものと言えば宇宙それ以外になく、ならば肥大し続けるこの身もまた宇宙だったのです。アイス? ああ、あれは良いよね。冷たくてね。うめー。それは兎も角、宇宙は150億年前ビッグバンと共に誕生致しました。果たして僕が宇宙なのであれば、肥大が開始されたその時ビッグバンが起きていなければなりませんが、なるほど、日記を読み返せば、確かに今年の6月、僕のお尻の穴から透明な粘液が出て参りました。これぞまさしくビッグバンに他なりません。ビッグバンでもなけりゃ、そうそう透明な粘液なんて出てこないよ。お前もそう思うだろ?とグーグル様にお伺いをたてた所、3件もヒット致しまして、最早間違いございません。ここに新しい宇宙が誕生したのです。アイアムジユニバーシティ!

 僕は大学です? ついうっかり宇宙から大学になってしまいました。宇宙であるからこそ肥大しても構わないのであって、大学である事は決して肥大する理由には成り得ません。肥大する理由がない以上、大学たる僕は肥大していないのです。詰まり、肥大した様に見えただけで、実際のところは目の錯覚、視覚のトリックでしかなかった訳で、お腹に外向きの矢印が付いていたが為に肥大して見えたか、お腹に白黒の格子模様が書いてあった為に白の帯の交点に黒い影が見えただけに相違ありません。何だよ。びっくりして損したー。アイスうめー。

 と言った理論を構築し、精一杯現実逃避にいそしんでおった僕ではありましたが、体重計から産み出されるナイトメアは日に日にその存在感を増し、このまま現実から目を背け続ける事は、悪夢に喉を引き裂かれたり、ジャンプしたら何かが揺れたり、何らかの血中濃度が臨界点を突破したりする事を意味します。最早これまで。ここに至って認めない訳には参りません。アイス食い過ぎて太った。不遜な言い方をさせて頂ければ、自分が太るなんて遠い国の出来事だと思っておりました。太る事と芋虫を生で食べる事は完全に同じカテゴリに入っておりました。しかしながら、今僕の口には、確かに生の芋虫が放り込まれ、瑞々しく苦味のある肉汁が口内に広がっておるのです。これは、まずい。体重を減らさねばなりません。その為に僕がすべき事は何か。アイスを食べない? 無理だな。そりゃ食うよ。アイスを食べる事は前提とした上で、僕がすべき事、それは走る。 昨今の世界陸上に影響された事が明らかな答えに、その思考回路の一筆書きっぷりが伺えますが、過程は兎も角、結論は申し分のないものであります。そして、僕は走りだした訳ですが、所詮は出来レース、5分走った段階でヒラメ筋が本当のヒラメになったんじゃないかと思う位の活きの良さでもってピチピチと痙攣をし始めた後、お刺身になりましたので、家に帰って美味しく頂きました。ごちそうさま。



05/08/27-28

NIKKI SONIC '05

 NIKKI SONIC '05に出演させて頂きました。ログは上記サイト内ARCHIVESに載っておりますので、もし宜しければご覧下さい。さようなら。

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