『穴』

この映画の前ではことばが出てこない。
なんだかよくわからないけど、傑作だーーーーー!!

★★★★
1992/3/31 シネ・ヴィヴァン六本木


 世の中には、素晴らしさが理解できないほど、素晴らしい傑作というものが存在するのだなあ。そのシーン、その映画が素晴らしいと思うし、涙を流すぐらい感動しているのだが、その気持ちをうまく表現することばが出てこない。

 「なんだかよくわからないけど、傑作だーーーーー!!」

 といった状態のことです。ジャック・ベッケルの「穴」はそんな映画の一つだと思う。なんで、コンクリートを砕いているだけのシーンがあれほどまで感動的なのか、どうして、看守が大勢並んでいるだけで、恐いのか、よくわからない。けど、よくわからないけどすばらしい。こんな作品を作ってしまう人のことを、「天才」と言うんだろう。とにかく、全編を通じてこれほどまでテンションを保ちつづける映画は最近出会ったことがない。びっくりさせられたけど、本当に素晴らしい作品でした。