この映画はいい映画だと思う。淡々と物語が主人公の語りによって紡がれていくような感じでよかった。ただ、映像が饒舌なのには閉口した。目を閉じてナレーションを聞くだけなら、涙を流せたような気がする。でも、泣けなかった。この映画の描き方から涙が強要されているようで複雑な心境だった。
この映画では、ストーリーと映像との関係を考えさせられた。どちらか一方が優れていても映画にはならない。台詞で説明すること、表情で説明することが重なり合うと、かえって過剰になってしまい映画の味を濁られてしまう。「あの夏、一番静かな海」を見れば次のことがわかる。”饒舌にならぬとも観客は主人公の思いを感じることができる”と。 そんな不満があったが、アニメならではの遊びによってこの映画は律義さから救われているような気がする。まあ、良かった。