『聖母観音大菩薩』

若松孝二が『天使の恍惚』以来5年ぶりにATGで撮った作品です(1977)。
浅野温子の鮮烈さ。

★★★


 若松孝二が『天使の恍惚』以来5年ぶりにATGで撮った作品です(1977)。

 商業的に無理そうなテーマですが、当時はATGというシステムもあって、恵まれていたんですね。

 湖上で八百比丘尼が殺されるシーンの湖上が特にすごい。カメラの不安定さと状況の不安定さ(殺されそうだということ)が相まって、うまくテンションが高まっていました。特にすごいのが、身体にどこか不自由している特殊な人相手にしか欲情しないという町の実力者。彼は一般の人でもレイプすることで、特殊な状態を作り出し欲情できることを知ってしまう。ここらへんをさらっと描くのが恐さを増しています。。原発の町という設定でもあるのだが、原発にはあまり深入りしない。でも、それがうまい隠し味になっています。

 昨日観た『あぶない刑事リターンズ』での浅野温子はわけがわからなかったが、この映画での彼女は、みずみずしく魅力的でした。

 シネマロサは久しぶりにいったらきれいになっていました。セレサにはよく行くのですが、なぜかロサはずっと行っていませんでした。客層は変わっていませんでしたが。