『フランキー・スターライト』

あまり高くないし、人に文句なしに薦められる映画でもない。
でも、ぼくは楽しむことができた。こんな気持ちも悪くはない。

★★★
1997/04/05 高崎市市民文化会館10:20 混雑度:30%


 もうビデオにもなっているらしいこの映画、いい気分になること請け合いのちっちゃないい映画です。こういう映画って逃しがちで、正直新宿のシネマ・カリテでやっていた時には、触手が動かなかった。高崎映画祭の上映作品に入っていなかったら、絶対に観ることなかったでしょう。そういう意味ではこういう出会いをもたらしてくれた映画祭に感謝しています。

 主人公は小人症です。そういったことで苦労もしたのですが、彼には豊かな想像力があり、それを認めてくれる人たちと出会えた。そういう出会いの素晴らしさと現実の難しさがバランスよく配置されていました。そういう生い立ちを小説にし、成功するが、その体格ゆえに彼は孤独だった。しかし、ある出会いから彼は孤独ではなくなる。そんな映画です。簡単に言ってしまえば。

 主人公の今を描く現在と、彼の小説の内容ともなっている彼の生い立ちから映画はできている。時間的には少ない現在の場面が素晴らしい。この現在の部分をもっと描いてくれれば、もっともっと映画が盛り上がったような気もします。

 ちっちゃい、ちっちゃい映画ですが、ここにはみずみずしい人の交流が息づいている。そんなすてきな場面をのぞくことができて、すごくうれしかった。

 完成度などは、あまり高くないし、人に文句なしに薦められる映画でもない。でも、ぼくは楽しむことができた。こんな気持ちも悪くはない。