『猫が行方不明』、セドリック・クラピッシュ監督の以前の作品ですが、ぼくはその『猫が行方不明』にも感心してないんだよね。視点は悪くないけど、どうもそれぞれの題材が消化不良。もっとおもしろくなりそうなんだけど、という印象はこの映画でも同じでした。現に観客のリアクションもあまりよくなく、大爆笑とまではいっていなかったもん。
多くの人数を巧く処理しているのはいいし、話の行く末もなかなかみせてくれましたが、やっぱ今一つ。巧いだけに不満が残りました。
でも、観ている間に思ったのは、これくらいなら日本映画でも十分に実現できそうな内容ということ。アイデアと丁寧な演出、それで魅力的な映画って出来上がるんですよね。周防正行監督が実現しているような映画がもっともっと出てくれば、もっと観客を引っ張ることができるんじゃないかなぁ。趣味性が強い映画も非常にいいのだけど、娯楽映画という王道がしっかりしていないと、そうでないジャンルの映画も生きてこないと思う。アメリカ映画隆盛だったフランス映画ですが、最近盛り返してもいるようです。こういう『百貨店大百科』のような映画がその原動力となっているのでしょうね。