『祝祭』

『風の丘を越えて〜西便制』ではパンソリ芸人の姿を描き、
”芸”というものの強さをイム・グォンテク監督の作品。

★★
高崎映画祭にて


『風の丘を越えて〜西便制』ではパンソリ芸人の姿を描き、”芸”というものの強さをイム・グォンテク監督の作品。大味な作りが、その”芸”というものを前面に押し出すことに成功しており、前作を観たときには、作り手の技術を越えた”芸”の強さというものに打ちのめされた。

そんなわけで今回は前作と同じようなものではないだろうとは、考えていた。

今回の題材はお葬式。人の死に際していろんな人間模様を描ける題材である。普段隠れていた感情などがでてきやすいし、それをどうやって観客に提示するかは作り手の腕の見せ所でもある。

この作品は、葬式という儀式の説明とそれに際して現れる人々の感情を単に説明するに終わってしまっている。非常に大味で、説明的なものばかりでてくる。結局、”芸”(技術)がなく、題材に依拠しているんですね。そういう作家っています。

しかし、こんな作品でもそれなりに満足することができたのは、もしかしたら映画というジャンルに対してあきらめてしまっているからなのかもしれない。なんかちょっとさびしく思いました。