完成度から考えるとまだまだだろう。でも、この映画には確実に”映画的”な息吹が感じられる部分がある。散漫とした流れの中でも、鋭い刃が潜んでいます。その刃を持ちえているキーファー・サザーランドという才能をぼくは擁護したい。どう転ぶかわからない危うさの中に、刃が何度か現れます。
映画の流れとともに変化していく人の表情、態度などを微妙に映し出す技術が光っている。完成度の高い宝石じゃないんだけど、この映画は確実に生きています。そのちょっとした息吹は、ショーン・ペンの『インディアン・ランナー』を思い起こさせる。次回作がとても楽しみだ。