離婚歴のあるヒロイン・ウンスとその恋人のサンウ。この二人の恋愛関係をうまくうまく描いていく。変にあおったりせず、被写体に一定の距離を置きながら映画は進んでいく。ウンスはサンウのことが好きなのだが、恋が深まって行くほど距離を置くようになる。ウンスは自分から彼に距離を置くことを要求しているにも関わらず、自分から何百キロも離れた北京までサンウに会いに行ったりする。
サンウには彼女の気持ちが理解できない。見ている観客にもまた彼女の行動は理解できない。でも、観客にはわからないなりにも彼女の気持ちが見えてくる。彼女はほんとはウンスのことが好きなのだ。でも、目の前の恋愛にのめり込めずにいる。はっきりとは描かれないが、おそらく離婚していることが関係あるのだろう。確実だと思ったことが終わってしまうかもしれないという不安なのかもしれない。
ちょっとわかりにくいが、そのはっきりと描かないところがこの映画のよさだと思う。
描かないと言えば、彼女の以前の結婚生活についてもこの映画では全くふれない。普通の映画では回想シーンなどを挿入したりして、映画の流れをとぎれさせてしまったりする。そういうことをしない。
シンプルに見せていく恋愛映画の佳作だと思う。