青春映画は”そのときが輝いていること”を描き、その時期(おおくは高校時代)でないと体験できないことを観客に示す。その鮮度が映画の良さとなっている。「明日の事なんて考えない。今が楽しいことが重要だ」というのが映画の基礎になっている。
だが、カーターは、「それだけじゃないよ」と異を唱える。つまり、この映画は青春映画ではなくて社会派的な主張がメインなのだ。つまり、今が楽しいだけじゃない、その後のことも考えておかないと、貧しいが故に、社会的には落ちこぼれてしまうと。
でも、映画を観ていると、そういう社会は作品にありがちな窮屈な雰囲気は感じない。このあたりは演出の軽妙さが生きているんだろうが、監督は『ネゴシエーター』のトーマス・カーターと知って納得。