このコーナーを読み進めていく前に、
まずはこの質問にご自分で答えてみてください。
最近は日本でもドッグスクールが増えてきたり、犬雑誌などでトレーニングやしつけの特集を載せたりして、
子犬の時からしつけやトレーニングができる機会が増えてきたようです。
これは大変素晴らしいことだと思います。
ところがそうなってくると、それはそれで日本人の飼い主さんに新たな悩みが増えてきたような気がします。
それは、「うちの犬は子犬の時から一生懸命トレーニングしているのに、ちっとも言う事を聞いてくれるようにならない」とか、
「**ちゃんはできるのに、うちの犬は同じことを教えてもうまくできない」といったタイプの悩みです。
そういった悩みを持つ方に共通しているのが、「私は一生懸命やっているのに、どうしてこの犬はよくならないのだろう?」と感じていることです。
いろんな人に悩みを相談しているうちに、ますますわからなくなてしまい、悩み続けている人もいるようです。
中には、トレーニングしても言う事を聞かない犬にイライラして、
犬を強く叱ってしまったりする人もいるようで、
こうなるとトレーニングをしたために、
飼い主と犬の信頼関係が崩れてしまうということになりかねません。
では、なぜこういったことが起きてしまうのでしょうか?
私が思うに、「何のために犬のしつけをするのか?」という疑問について答えを出さないままに
しつけやトレーニングを始めてしまうからではないでしょうか?
その疑問について、まずは答えを考えてみてください。
これは犬の飼い主自身(家族で飼っているのなら家族全員)が自分(たち)で考えて答えなければいけない問題です。
ドッグトレーナーや行動カウンセラー、獣医さん、そして犬の飼い主仲間や犬向けのサイト、ネットの仲間たちでは答えられない問題なのです。
なぜなら犬を飼っているのはあなた(たち)であり、しつけやトレーニングをするのもあなた(たち)、
そしてトレーニングされるのはあなた(たち)の犬だからです。
「何のため?」ということと同時に、「誰のため?」ということも考えてみてください。
「誰のため?」とは、自分のためなのか、犬のためなのか、はたまた他人のためなのかetc・・ということです。
さらにもうひとつ・・・
自分の飼っている犬になったつもりで「何のため、誰のためにトレーニングするのか?」を考えてみてください。
それから、しつけやトレーニングにこだわらない、次の疑問にも答えてみてください。
「なぜ自分は犬と一緒に暮らしているのだろう?何のため?誰のため?」
「なぜこの犬は自分と一緒に暮らしているのだろう?何のため?誰のため?」
これらの疑問に対する答えはひとつではなく、また飼い主一人一人によっても違うと思います。
そして、その答え一つ一つをじっくりを吟味してみてください。
犬を飼い始めた時、犬のしつけを始めた時、
そして犬との関係に行き詰ってしまった時、悩んでしまっている時にも、
この素朴な疑問をいつも思い出して、
それに答えることからスタートしてみてはいかがでしょうか?
(2004年11月24日 執筆)