
「毒ガス展」開催にあたって
松本・地下鉄サリン事件で、私たちは毒ガスの恐怖におびえました。現在、その裁判の行方が注目されてますが、50年以上前、この日本が毒ガスを製造し、中国への侵略戦争で使った事実を知る人は少ないと思います。それもそのはず、日本政府は長年このことを政治的タブーとして隠し続けてきたからです。この問題を歴史的に検証するために、全国の有志が集まり、1996年1月28日に毒ガス展実行委員会を結成いたしました。
毒ガスの被害は、あの忌まわしい原爆と同じぐらい悲惨なものです。日本軍は国際法に違反して2千回以上にわたり毒ガスを使用、中国側に9万人以上の死傷者をもたらし、さらに推定2百万発もの毒ガス兵器を中国各地に捨ててきました。それらは未処理のまま、中国の住民に多大な被害を与え続けてきたのです。加えて、地中で漏れだした毒ガスによる環境汚染など、毒ガス兵器は依然として新たな被害を起こす可能性があります。
私たちはこれらの問題を他人事と考えてよいのでしょうか? いいえ、実は余り知られていませんが、毒ガス兵器は日本国内の海や湖にも捨てられているのです。また毒ガス製造に従事し、50年たった今でもその重い後遺症に苦しむ人々がいます。結局、一の時代も被害を受けて悲しい思いをするのは、罪のない一般市民です。明日は我が身―――ぜひそんな気持ちで、この問題を考えてください。
「毒ガス展」は全国巡回展とし、1996年9月から開催、実物の毒ガス製造装置や日本軍文書、パネル、写真などを展示し、広く伝えていく計画です。
中国からの後援
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