7月9日。先週は大雨にびびって釣行しなかったので二週間ぶりの釣りである。今年は空梅雨かと思っていたら、7月に入ってから、いままでの遅れを取り戻すように、雨が沢山降る。それとこれは個人的事情といえるのだが、だんだん「釣欲」が落ちてきた気がする。いや、だいたい7月を過ぎると、フライフィッシングの旬というものも終わってしまうものである。昼間は相当頑張ってもあんまり良い釣りは出来ないことが、長年この釣りをやってるとバカでも分かってくるものだ。水生昆虫のハッチも終わり、渓は蜘蛛の巣だらけになり、おまけに渇水だったりすることが多い。だから、まずめどき中心の釣りにシフトせざるをえないのだ。
釣り場にはもっと早くついていたのだが、なんとなくだらだらと時間を潰し、午後3時入渓。蒸し暑く、川に降りるまでのヤブコギが辛い。時折雨も降るじめじめとした天気である。先週はやはり大雨だったようで、河原のあちこちに増水の痕跡が見られる。さて今日は雨こそ降っているが、平水と変わらないかやや少ないというレベルである。堰堤の下で沈めて一匹釣ってから、次の魚までが長かった。釣り上がりに期待したほどの反応がない。
この釣りをやってると、魚達はイブニングのスイッチが概ね何時頃入るだろうかと想定し、その一番おいしい時間帯に一番おいしい場所に到着するように計算するようになる。しかし、計算通り行かないことの方が多いのも事実である。一つは想定以上に魚が沢山釣れてしまう時。そしてもう一つは今回のように魚っけがないときである。午後6時にこの川の核心部に到着する予定が、30分も早く着いてしまった。しかたなく河原の岩に座って時間を潰す。こんな時に何を考えているのかといえば、とりとめのないことである。
釣行記に何を書こうかとか、最近釣り場で見ない知人は元気にしてるだろうかとか、こうやって岩に座ってじっとしてるのって端から見ると変な人じゃないかとか、人間の脳は「思考」をぐるぐるループさせることができるのが特徴だといってたのは、養老孟司だったけとか・・・。
そろそろいい時間の筈である。テレストリアルを意識し、黒いデタッチドボディにオレンジのウィングのスピナーというけったいな代物で釣り上がる。岩と岩に挟まれた「穴」にそっとフライを落とすと真っ黒なイワナが釣れた。
しかし、あんまり反応が良くないのである。ついに核心部に到着。しかし、蜘蛛の巣で上空を覆われ、とてもフライを投げられる状態ではなかった。なんとか投げられそうな場所にフライを落とすと一回どぼんと出てきただけでフックしない。イグジットするために少し川を下って引き返す。?あれ?さっき通ってきたところで魚がライズしてるではないか。すでにフライの視認ができるかできないかぎりぎりの光量である。どうやら魚のスイッチが入る時間の想定をそもそも間違っていたようである。魚達は浅い瀬に沢山出てきており、そこから楽しい釣りが始まった。最後の30分で二ケタくらいは釣ったと思う。どうも魚の習性がいまだによく分かってないのであった。
野営場所にて。気づくとビートル君がスペアタイヤにしっかりとしがみついていた。
7月10日。今回は久々に泊まりがけの釣行である。しかし、昨日の釣りで昼間の釣りは駄目だと身に染みており、もう期待はイブニングの一時間だけに掛けることにする。だから時間つぶしなのだ。涼しい木陰で昼寝。午後から温泉&食事。コンビニで雑誌を買って車の中で読む。すると曇っていた空がますます暗くなり、大粒の雨が降ってきた。午後3時のことである。このまま激しい雨が続くとイブニングの釣りが成立しなくなってしまうかもしれない。せかっく二日目もスタンバって魚の顔を見ずに帰るのもいやなので、急いで準備をしてアマゴの川へ移動する。
そのアマゴの川は、四年位前、数、型ともにフィーバーしてたのだが、最近なにも音沙汰がない。500m程度を釣り上がってみた。かわいらしいアマゴが二つ出ただけである。雨は心配していたほどの降り方ではなく、降ったり止んだりである。イブニングは前回の釣行記で心残りだったプールにいくことにした。5時過ぎから釣り開始。今回は非常に厳しい。区間の四分の三程度を消化してるのにフックアップできる魚がいない。(あ。正確にはタカハヤを一匹げっとしてしまったが・・・。)最終コーナーを曲がって最後の直線コースに出たとき、やっとアマゴが出た。あまりに嬉しかったので(嘘)、思わず画像を押さえてしまう。
その後も茶色い背中をイルカのように出してフライを襲った良型アマゴもいたのだが、一瞬でフックが外れてしまった。
やっと魚にスイッチが入ったようである。ぽつぽつとオチビさんばっかり釣って、核心部に到着。やや水深の浅いプールだが、面積が広く、イブニングにイワナが餌を待ちかまえるには好都合な雰囲気の場所に思える。右岸沿いの護岸をトレースしてまず一匹。チビッコである。やや流芯寄りを何度か流しているとどばっと出た。
その後もう一匹同じ場所で追加し、納竿とした。
さて、だんだん厳しくなってきたなあというのが正直なところ。魚が釣れる時間帯が極端に短くなってきているのである。場所を外すとおでこに近い結果になりかねず、そうはいっても釣りにはいってしまうだろうし・・・、そうだ。あんまり期待せずに行けばいいのだ(^^;)。