書評記事掲載コーナー
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壺屋焼きというと、現在でも続く沖縄を代表する焼き物だ。……この調査から一〇数年の間に遺物の再検討が行われ、県外で壺屋焼きが確認された遺跡は六〇カ所を超えているという。
その壺屋焼きはどのようにして海を渡ったのか。……八丈島やマリアナ諸島で確認された壺屋焼きについて書かれているが、なぜ八丈島・マリアナ諸島なのか? それは読んでのお楽しみだ。……。
「海を渡った壺屋焼」のお話。これを読むと、ついつい味わいのある壺屋焼きで泡盛を飲みたくなることだろう。
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……八丈島では水道が普及する前まで、各家庭で大きな甕(かめ)を1個以上備えていた。それらの大甕は、愛知県産の常滑焼きと沖縄産の壺屋焼。小田さんは同書で、江戸遺跡や八丈島、小笠原、マリアナ諸島で発見される壺屋焼の陶器の足跡から、泡盛の歴史的な展開やその背景などを探る。 |
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……「ものが語る」シリーズの一巻に、いよいよ沖縄の壷屋焼が登場した。壷屋焼から何が語られるのか、興味心身でページを開いてみた。すると、まずは江戸時代の大名、あの伊達政宗の子孫が住む仙台伊達藩の江戸屋敷から、泡盛の徳利として用いられた壷屋焼が出土したという。伊達のお殿様は泡盛を飲んだのである。しかも、それはどうやら徳川の将軍様からの拝領品であったらしい。なぜ、そんなことが起こったのか。著者の探索の手(筆)は近代科学を用いた壷屋焼の分析を踏まえながら、次第に江戸から京、長崎へと延びて行く。……。 |
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「琉球外史」という書名は秀逸である。「外史」とは本来の語義では、正式ではない、私的な歴史叙述という意味を持ち、「正史」に対置される。壷屋焼や泡盛を手がかりに交流史に主眼を置いた内容なので、筆者の小田静夫先生は書名を「外史」とされたのかもしれない。しかし、本書には、琉球の「外」での壷屋焼流通の歴史が述べられており、それは琉球「外」交史とも重なっていく。また、旧石器時代の研究で知られる小田先生による、時代や領域を超えた外からのまなざしという面もある。 |
高機能自閉症や注意欠陥他動性障害(ADHD)、アスペルガー症候群など「発達障害」の児童・生徒に対する理解を深めてもらおうと、県立諌早東養護学校(諫早市永昌東町)教諭の久我利孝さん(四九)が「発達障害の教育相談 理解深化への手引き」(同成社)を出版した。
発達障害の原因は「何らかの要因による脳の機能不全」とされるが、久我さんはその脳機能について「単独処理機能」と「統合処理機能」という独自の考え方を用いて分析。養護学校の教育相談で対応に悩む現場教諭や保護者に助言をしてきた。……
「発達障害の子どもは異質、特殊と見られがちだが、一般的な人や子どもたちの延長線上にいる。理解が深まればどうかかわればいいのかも見えてくる。本書がその一助になれば」と話している。 |
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日誌は動向前身「球磨農業学校」四期生の荒毛氏が、〇六年四月から三年間わたって記録した千ページ。同校は五〇年に校舎が全焼して記録などは焼失したが、日誌はその後に同校へ寄贈された。
二〇〇五年春、赴任した片岡校長が資料館で見つけた。教諭と生徒の計八人で「読み解く会」を発足、解読に取り組んできた。
……同校長は「当時十五歳ほどの少年が書いたとは思えないレベルの高さ。完全な有機農法での栽培が詳述されているので、今でも参考になるのでは」と話している。問い合わせは同成社03-3239-1467。 |
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……さて、「貴族院」といえば当時の政府が政党を通じて民意を代表する衆議院を抑えるために、家族などの特権階級を集めて創設した機関と思われている。しかし、著者は未刊の史料や旧華族へのヒアリングに基づいて、そうした通説を覆していく。……国家総動員の戦時下で、衆議院が積極的に軍部におもねったのに対し、貴族院では徹底して軍部に抗したとは言えないまでも、個々の議員が矜持を示すこともあった。大政翼賛会への参加は自由で、東条内閣批判もたびたび行われた。……参議院の存在が注目を浴び、参議院改革の議論も聞こえてくる昨今、その前身であった貴族院に立ち返って、二院政が果たす役割と参議院の意義について、あらためて考えてみてはどうだろうか(小林良彰・慶應大学教授)。 |
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