公害について

小西氏は荒川中流域に足繁く出かけていたようですが、昭和20年代までは、下流域の戸田橋や笹目橋、道満河岸などもきれいで、淡水大魚はあまた棲息していたようです。この当時では隅田川にもまちがいなくレンギョやソウギョが数多棲息していたはずです。

ところが、昭和30年代に入り、日本の近代化とともに、まず隅田川がドブ川になり、上げ潮とともに泥水が下流から押し寄せてきて、荒川の水質汚染は日増しにひどくなり、一時期はゴカイやイトメさえもいない、まさに「死の川」になってしまったと嘆いておりました。とくに汽水域など下流域で越冬するレンギョやソウギョにとっては、大打撃となったようでした。

S39年になって武蔵水路が開通し、利根川からの通水が出来るようになってからは、秋が瀬の堰上流は生気を取り戻しましたが、S50年代までは下流域は依然として汚れたままでした。近年になりようやく、隅田川も含めて荒川下流域にまで釣り場が復活してきましたが、願わくば決してこのような過ちを、二度と繰り返したくはないものです。



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